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猫を抱いてエアロバイク

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結月です。

今日のミステイク。

冷蔵庫に入れてあったご飯を電子レンジで加熱しすぎて、ご飯がカピカピに固くなってしまったこと。

そんなカピカピご飯のおかずは麻婆茄子。5歳の愛娘に野菜を切ってもらうのを手伝ってもらう。包丁はキッズ用の安全包丁。そしてわたしは、アタシの日輪刀、ツヴィリングの雅。

右側にいる5歳児に気にかけて茄子を「雅」で切っていたら、自分の指を切ってしまった。幸いほんの少しでほんの少しの流血のみ。大して痛くない程度。

5歳児といると自分の注意力は半分5歳児に使うからこういうことになる。

というわけで、5歳児との日々はほぼフルタイムで頭の使用量が100%に近い状態であるから、いつもピリピリしている育児あるあるなのである。

しかし、料理は覚えてほしいし、自分で切った野菜で作った料理には愛着があるのかよく食べてくれるし、小さい頃から料理に接するようにする。

そしてキッズ用の安全包丁といえどもそれを持ってふざけていると、バシッと叱る。

とはいえ、5歳児はふざけるほどお料理が楽しいのである。

そういえば、どこかの山で70代の登山者が滑落して遺体で発見されたらしい。単独登山であったから、もともと山登り好きだったのだろう。

好きな山で死ねたら本望じゃないかと推測するも、それは本人でないとわからない。しかし、70代であればあまり執着するものも少なくなっているだろうし、山が好きならそれで諦められるともし自分が70代になったときのことを想像する。

先週、京都の実家へ行ったとき、母親が「延命治療はしたくない」と健康体のくせに言っていた。要するに管を繋がれて生きながらえたくないとのこと。

確かうちの母親は70歳ちょっと過ぎであるから、多少なりとも自分の死を考えちゃいる年頃。しかし、延命治療が嫌とか、

「レベル低過ぎ」

と、言葉にはしないがそう思った。

なぜなら、わたしは一日一回は自分の死のことを考える趣味があるが、わたしはいかに自分が満足して死ねるか、そのためにはそこに至るまでどんな生き様を積み重ねればいいかという死のための生を考えているから。

それなのに物理的な状態である「延命治療」をゴールの形の好き嫌いとして死を捉えているその内容のなさにレベル低過ぎと思ったわけである。

まあ、母親といえども他人の人生だし、文化教養があるわけでもなし、そこに向かって、

「死があるからこその美しい生」

を論じたところで通じるわけもなく、通じたとしてもどう実践したらいいのかわからないだろうからわたしは知ったこっちゃない。

最終的には自分の人生は自分でしか生きられないのであるから、親といえども他人であることには違いないし、不可侵なものである。

ちなみにうちの愛娘はわたしの父親を見てこっそりと、

「どうしておじいちゃんはテレビばかり見てるの?」

と言っていた。

そうだよね。わたしもそう思うよ。テレビばっかり見てる。わたしだったら70歳を過ぎたらマジで焦って、残りの人生を無駄にしないためにかなりエネルギッシュに生きるよ。

あとはわたしがそんなにテレビを見ないし、テレビを見る奴はアホだと思っているから、そのライフスタイルが愛娘にも伝わっているのだろう。

テレビを見る奴はアホというのは真実であり、なぜならテレビ制作というのは偏差値30の人が見て楽しいと思える番組づくりをするからである。これは本当の話で、テレビの企画などなど、いかに盛り上がって視聴率につながるかがコアであり、難しい内容の番組は視聴率が取れないからほとんどがアホ向けに作られている。

コロナしかりウクライナしかり、まあ深刻なネタを結果的に視聴率のネタにするのがテレビというものである。コロナのときはどのテレビ局の番組にも同じ専門家が出てきて同じようなことを毎日喋り、今度はウクライナとなったら同じ専門家が同じようなことを毎日喋っている。

あれを見て専門家も最初の一二回はよくとも、あれだけ毎日出ているとテレビに出られることが嬉しいんだなという素が出てきて、その言葉に説得力がなくなってくる。

毎日テレビに出ているということは毎日研究はお休みしているわけであって、電波芸人となる。

とそんなテレビばかり終日見ているから、5歳児に不思議がられて、

「どうしておじいちゃんはテレビばかり見ているの?」

と言われてしまう。

おそらくその言葉は子供ながら相手を尊敬していないという反応だろう。5歳児でさえ、テレビはアホが見るものだと理解している。

しかし、同じ70代であれば毎日テレビ見て過ごす老後よりも、好きな山に単独登る情熱で滑落して死んでしまうほうがわたしは好きである。

年を取ると体の動きも鈍くなり、いろんなことが面倒になるという話は聞く。それはそうだと思うし、そうに違いない。とはいえ、滑落するほどの山に登る人もいるわけだから、やはり人それぞれか。

足腰が弱くなると精神も衰えてくるから、今年購入したエアロバイクは死ぬまで漕ぎ続けよう。

しかし、エアロバイクは本物のチャリよりもいい。

ずっとエクササイズにはメーカーはイタリア、製造は台湾のクロスバイクを使っていたが、エアロバイクを買ってからはまったく乗る気がしない。

エアロバイクはまず信号待ちがなく、30分間ひたすら漕ぎ続けることができる。そしてエアロバイクは交通事故の危険がゼロ。

また本物のチャリは実は結構退屈なのだ。考え事をしたりしながら漕ぎ続けはするもそれもずっとそうしているわけじゃない。見慣れた風景は何の感銘もない。

ところがエアロバイクはスマホを置いてYouTubeを見たりして、「ながら」でできる。そうすると30分間休みなしで漕ぎ続けることもアッという間であって苦痛がない。本物のチャリだと目的地まで「まだか…」と思いながら走らねばならない。

エアロバイクは30分以上漕ぎ続けると熱で壊れてしまうから1回30分までだが、信号待ちに相当する休み時間がないし、同じ負荷のペダルでノンストップで漕ぐからおそらくは本物のチャリの1時間には相当するのではないか。およそ消費カロリーは300kcalである。

時間があればそれを一日2セット。

本当はマンションのほうにも置けば1日4セットくらいはできるのであるが、さすがにスペースがない。

ともかく、エアロバイクがベストバイであったから、今のものが壊れたら本格的仕様のエアロバイクにする。それは30分以上エクササイズしても大丈夫なもので、かつロードレーサーのようなフォームで乗れる。

と、そんなエアロバイクを猫を抱きながら漕いでいる。これは猫のほうからわたしのところへジャンプしてくるのであり、猫に頬擦りしながらペダルを漕ぐ。

これも本物のチャリではできないことで、猫密着度が高くなることで幸福度はUP。

しかしながら、猫をずっと抱くと重くて腕が疲れてくるし、さらに暑い。

テレビというエンタメを眺めるよりも、猫を抱いてエアロバイクを漕ぐことがエンタメなのがいい。

エンタメに時間を浪費するのではなく、自分自身の生き様がエンタメであるのがいい。

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