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チケットを一般販売しないコンサートが理想

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結月でございます。

オーケストラのような規模が大きく、大ホールでやるようなものは難しくとも、室内楽くらいの規模であるならコンサートはチケットを一般販売しないで開催できるのが理想だなって思う。

最大でも小ホールで300席くらいで、会員制的な具合でわたしのことを知っている人しか来れないとか、会ったことがなくとも会員に入ることが前提だったりという感じ。

となると、300席の数倍は最低でも会員的な人がいないといけない計算になる。それはそれでハードルが高いとはいえ、コンサートの形式としてはやりやすいと思う。

そもそも室内楽なんて一般販売したところでそれほど売れない。派手なオーケストラのほうが心昂ぶるし、室内楽はその楽しみが「通」すぎて、そこがわからないと結構退屈するから。

その点、オーケストラだと金管楽器が最後に大音量でやってくれたら、

「すごかったね!」

みたいな共感が得られやすい。

さて、チケットを一般販売しないというのは「一見さんお断り」的なもので、それは京都のクオリティを保つシステムでもあるわけ。

要はなんでもオッケーでウェルカムとなると、程度の低いお客さんが混入してしまって、最上のサービスを他のお客さんに提供するのを邪魔されてしまう。

クレーマーなる人たちは飲食店でも安い価格帯の店に出没するもので、一方、高級店はお客さんに教養があり、所得もあり、ケチでないからマナーがいい場合が多い。

これは音楽でもそうで、いい演奏をしていても自分のお気に入りのCDの演奏と比較して、「テンポが遅いよね」みたいな批評をしたがるタイプはすごく鬱陶しいし、ネット時代ではそんなことを書き込まれるとネットタトゥーになって演奏者の評判に関わるのでよろしくない。

なので、自分がやることをちゃんと理解してくれて、もしく理解しようとしてくれて、それが聴きたくて会員手続きもしっかりとしてくれるお客さんを集めてコンサートをやるとコンサートの質が上がるような気もする。

もちろん、否定的意見を無視して、居心地のいいイエスマンばかりになると世界が狭くなるという見方もあるが、コンサートを提供するという点に関しては会員制はいいのではないか。

そして、その演奏はCD販売もせず、YouTubeにも当然アップせず、リアルなホールでリアルな演奏でしか聴けない体制にし、ブランド価値を維持する。

さらに会員制だとコンサートを楽しむだけでなく、演奏終了後に懇親会的なイベントもできるし、言ってみればオンラインコミュニティのオフ版をリアルにやる感じ。

欲を言えば、会員制でなく、それ以前の知り合いやお客さんでコンサートが成立するのがいい。

それは今まで銀座にいる時から小規模のコンサートをやってきて、楽しかったし、やりやすかったし、荒らされることもないし、一体感が得られた。

ともかく今はネット時代であらゆる情報が開示的すぎるので、その逆でいきたい。もちろんネットは活用するけれど、リアルな場ではクローズで。

つまりは「信頼関係」を重視したやり方。信頼できない人ではなくとも、またお互いのことは知りませんよね、という段階では信頼関係とは言えない。

でも信頼関係ができればお互いがしっかりと理解できて、いいものを提供できることを怠らないし、招かれても非礼なことはしない。

そしてコンサートやイベントでの写真をネットに投稿は禁止。とにかくクローズを貫いて、秘密の場所での楽しみでクオリティを保つ。

とまあ、そんなことを考えたりして、それが最終的には理想だなと思いつつ、一般販売をして多くの人に知ってもらうことの価値も理解はしている。

ただ、なんでもオッケーというのはコンサートの質も下がるような気がするし、なぜならコンサートとは演者の質だけではなく、お客さんの質によって変わってくるから。

いいコンサートはいいお客さんがいて、観客席からのエネルギーの質が良く、それに呼応して演奏も良くなる。

けれども今はフランチャイズの居酒屋みたいなコンサートが多いように思う。

それは集客が大変ゆえに敷居を下げまくった結果だろうし、また古い会員が横柄になっている事情もあるかもしれない。

日本のプロオケも格みたいなものが乏しく、逆に誰でもいいから演奏を聞いてほしい!という安売り路線であるような気もする。

格を保つには演奏回数は少なめがいいし、希少価値があるからチケットは安くないほうがいい。

チケットが安くてつまらない演奏なら、高くていいからすごいものを聴かせてほしい。

そう思ってくれる人たちだけでコンサートができればいいんじゃないかと思うわけで、大規模じゃないけれど、ウェルメイドで信頼性の高いもの。

それもコンサートが成立するだけの信頼関係のある人を増やさなければならないので、簡単な話ではないということで、まだ理想。

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