結月です。
雨の宇都宮。道が混む。
ということがわかり、いつもより15〜20分は多く時間がかかった。
雨の日が混むのは宇都宮に限ったことでないにせよ、地下鉄網がない場所らしい特徴。普段、自転車で仕事や学校に通う人が雨だとクルマで送迎してもらうから混む。東京だと最初から地下鉄だからあまり関係ないかもしれない。
時間のことが正確にわかり始めたのは、先日買ったあまりにもダサすぎる腕時計G-SHOCKのおかげであり、この時計、ダサいのに機能は超優秀なのである。
ダサい、ダサいと言うと国内に実は数が多いG-SHOCKの愛好家から叱られそうである。ダサいと思っているのはわたしだけで、あれをカッコいいと思って愛している人たちも大勢いる。
でも、わたしはダサいと思っていて、買ったはいいがあの黒ベルトに四角いデジタルを腕にするのはちょっと恥ずかしくて、その昭和テイストに時代錯誤を感じていたりもする。
それにG-SHOCKは体育会系の中学生や高校生がするイメージもあるし、大人がするとイタい人に見られやしないだろうか？
と、自分が好きなものだと見せびらかすほど強調してしまうわたしであるが、G-SHOCKに関しては他人目線を気にするのである。
とは言え、今日みたいな雨の日でもG-SHOCKは何も気にすることはないし、電波を受信し絶えず時間は正確で、愛娘の送り迎えでクルマでの到着時間がシビアになっているとストップウォッチ機能は大変役立つ。
あとは夜間の運転で手首を傾けるだけで液晶にライトが点き、これが実に心憎いのである。
また世界時計として愛するパリの夏時間を設定していて、今のところ使いやしないがいつもパリの時間と共にある。
ストップウォッチ機能でさりげなくいいところは、左上にしっかりと現在時刻が表示されること。時間経過を見つつ現在時刻を確認できるのは重要で、それを理解したいい配置なのである。
ともかく世界一丈夫な時計であるから、どんな扱い、どんなシチュエーションでも気にすることがなく、汗で汚れればジャバジャバと水道で洗える。
気になるところはやっぱりダサいところで、でもあのダサいことが魅力なのはわかっている。
要するにガキっぽいデザインだからビジネスシーンでは使えない、というか陰で笑われそうな気がするが、電車に乗っているとサラリーマンがスーツ姿にG-SHOCKをしているのを見かけることがある。やはりヒラであろうか？
G-SHOCKは何とも貧乏臭くて、というか実際安いから当然であるが、高級そうに見えないところがむしろ好感が持てるとも言える。
よく一見高級っぽいデザインに見えるドレスウォッチがあるが、価格は1万円とか2万円で、安っぽさがその素材で見て取れてこれはダサい。
あの手の一見高級っぽいものをするくらいならG-SHOCKのほうがよろしく、なぜならG-SHOCKは値段は安いが機能と丈夫さで世界一を誇っているからである。それに初めからダサく作られているから初めから気取るつもりがないところもいい。
つまり、気取ろうとして、でも金がなくて、だから一見高級っぽい安物ドレスウォッチをするのが最もみっともない。
それなら通称「チプカシ」、すなわちチープカシオと呼ばれる2,000円くらいのもののほうが割り切れていていい。
しかし実はG-SHOCKを買ったドンキにチープカシオでアルミのような素材ですごくシンプルな時計があり、あれはいいなと思っている。多分、今週まだ残っていれば買ってしまう。2,000円以下の代物。
シンプルだからいやらしくなく、見るからに軽そうで腕に負担がかからない。
さて、ビジネスシーンと口にしつつも、引きこもりであるわたしはビジネスシーンはほとんどなく、せいぜいコンサートホールの事前打ち合わせくらいがそれに該当するかも？という程度である。
いや、ホールの打ち合わせなんてビジネスシーンとは言えまい。ビジネスシーンとは大きな商談をしたり、営業に訪れたり、プレゼンをしたりという場だろうから。
そんな場に敢えてダサいG-SHOCKというのもおもしろいかもしれない。
しかし、頭がチュー坊と思われて、言葉にしないが馬鹿にされても嫌だし、フォーマルができない人間だと思われるのもどうかと思う。
なんてセコいことを考えるのは、G-SHOCKがダサいと思って引目を感じているからで、思えばわたしは他人の目なんか気にしたことがないのだから、どう思われようが平気なのである。
それに優秀すぎるその機能に信頼を置いているのは確かで、ダサいことは許せる。
それより同じ機能で、デザインも洗練されていたら、
「そんな時計、おもしろいか？」
とも思う。
ともかく、山登りではその丈夫さから安心して使えたし、今後海外でもその安さから紛失してもそこまで悔やまれないだろうし、G-SHOCKはいい時計なんだと思い始める。
