結月でございます。
昨日の日曜は、4歳の愛娘を連れてプリキュアの映画『雪のプリンセスと奇跡の指輪!』を観てきた。
プリキュアは今年か去年にも観たので2度目。こんな小さな子がいないと絶対に観ることがなかった映画。
しかし、公演も近づいてきて、さすがに疲労が溜まってきたわたし。肉体的にはどうってことない仕事内容だが、企画を立ち上げ7ヶ月間、ずっと精神的なテンションを上げているものだからそりゃ疲れてくる。
一つのことをずっとであるから、きっとこれは受験勉強に似ている疲労なのである。
そう言えば、この間、合格通知をもらった旅行業務取扱管理者という国家資格のために勉強をしていた6月からの3ヶ月間も試験直前には頭がふらふらになってきて、
「落ちてもええから、はよ試験終わってくれ」
という気持ちになっていた。
とは言え、公演のほうは芸術的な行いであり、試験よりは大感動が待っている音楽であるから、疲れはしても楽しみが日に日に大きくなっている。
早く演奏が聴きたくてしようがない。一足先にリハーサルでは聴けるとは言え、お客さんの入ったコンサートホールで聴く喜びは特大。
というわけで、さすがに7ヶ月もやっていると疲れてくるのであるが、そんなわたしは、
「プリキュアなんか観てる場合じゃないんだけどな…」
と思いつつ、映画館で寝てしまったのである。
それは寝落ちしてのではなく、脚本がつまらないから、
「寝とこ」
と、思ったから、意思的に寝た。あとはちょっと疲労があったから今のうちに睡眠を取ろうという意図もあった。それに寝ていたから観ることができなかったシーンがあったとしても、気になる映画じゃない。
すると、右肩を強く、
「バシバシッ!」
と、叩かれ、目が覚めた。隣に座っている4歳児が乱暴に叩いたのである。
「眠いの?」
と、劇場で訊く愛娘。
4歳児はプリキュアに必死である。直線的な視線をスクリーンに突き刺している。こんなおもしろい映画なのに寝てしまっていることを気の毒に思ったのだろうか。
しかし、やっぱりつまらないから寝ることにした。すると、また肩を叩かれた。でも、やっぱり寝た。そしたらまた肩を叩かれた。
合計3回、寝ては肩を叩かれる。
今回のプリキュアはちょっとイマイチで、前回の映画のほうがよかった。ちょっと脚本が単調で、キャラも弱い。
しかし、愛娘のためとはいえ、この映画に大人1800円、幼児1000円、合計2800円を払わねばならないのは複雑な心境で、もう少し大きくなったら、
「わたしは外で待っているから一人で観ておいで」
と、言えることを期待する。
とまあ、つまらん映画だなと思いながらもひとつだけいい台詞があった。
「リップつけて、気合入れな!」
というもので、女の気持ちが端的に表現されていた。
ちなみにわたしが眼力派なので、リップはあまりこだわることがなく、なんと言ってもアイシャドーである。アイシャドーは愛する資生堂で、クレ・ド・ポー ボーテを中心にかなりの数を持っている。
さて、肩をバシバシ叩いてわたしを起こす4歳の愛娘であるが、自分が起きていてわたしが寝ていると容赦なく叩き起こす自己中なところがある。
朝は大抵、わたしのほうが早く起きるのだけれど、時々わたしより早く起きた4歳児はやはりバシバシ肩を叩いたり、揺さぶったりして、
「朝だよ〜」
なんて言う。時計を見ると朝には違いないが早朝の5時であったりする。
わたしは午前2時か3時近くまで起きていることが多いので、そうなれば3時間前後しか寝ていない。だからすぐには起きずにうだうだしていると、
「ジャンプ〜!」
と言って、寝ているわたしの腹の上に飛びかかってくるのである。これはプロレスの技にあると思うが、プロレスには詳しくないわたしは技の名は知らない。
しかしまあ、映画館で居眠りしたら起こしてくれたりしてくれるのも成長の証であり、東京からこちらに来たときは言葉も話さなかったというのに随分な進歩である。
そういう進歩を待って、もう少しディープな映画を一緒に観られることを楽しみにする。
大きくなればコンサートだって行けるし、展覧会だって行ける。
芸術を一緒に楽しめるのはとても楽しいことで、むしろそういうものがないと子供と共有するものがないということだ。
子供の成長にこちらも適応しなければならないのだから、この調子だとわたしは古びることなく、最先端でいられる気がする。
やはり自分より若い人と一緒にいることがアンチエイジングの鉄則であり、今はまだわたしが愛娘に情報提供しているが、ある時点でそれは逆転するだろう。
そうなることが楽しみであり、後退より前進がいい。
愛娘の手がかからなくなったら、わたしは奥日光で一人で暮らしたいと思っているが、この調子だともしかすると大きくなった愛娘と一緒に事業を立ち上げたりして東京でバリバリやっているかもしれないよ。