結月でございます。
只今、急速減量中であるわたしはほうれん草がメインの食事で、季節がらそれが葉の花になったりする。栃木にいると朝摘みの新鮮な野菜がぎっしりと詰まったものでも安価なのである。
そこに木綿豆腐を合わせたり、らっきょうのピリ辛を摘んだりする。
たまにお刺身を食べることはあるが、肉類は食べない。
減量初期にごく稀にイワシやサバの缶詰を食べたことがあったが、こうした缶詰を開けるとうちの猫たちが猫缶だと思ってテーブルにやってきて、わたしが缶詰に箸を伸ばすところに頭を突っ込んでくる。猫が食べるにはちょっと塩辛いから基本的に食べさせないのであるが、猫の頭突きをかわしながら鯖缶を食べるのは面倒になって、食卓から鯖缶は消えた。
しかし、1ヶ月以上前、いつもぶらつく宇都宮東武百貨店の地下にある鮮魚コーナーで買った500円の鯖缶がそのまま放置されていた。鯖缶は買うとすればスーパーで128円程度のものしか買ったことがなく、缶詰に500円は出す気がしなかった。
ところがその日は食べたいものもなく、刺身もお値段的にも買う気にならず、仕方がないから500円の鯖缶を買ったのである。500円もするのだから、さぞかし美味しいのだろうという期待からである。
とはいえ、減量中であるから鯖缶のカロリーを摂取する気が失せてしまい、ずっと放置されていた。
そして昨晩、猫がいないマンションのほうでいよいよこれを開ける気になった。それも夕食として食べたいものもなかったし、鯖缶でいいやと思ったに過ぎない。
この500円の鯖缶はわたしが食べていた128円よりもサイズが大きい。開けてみると、ひと目見てその味噌が上質だとわかる。食べてみると、
「ふむふむ。なるほど500円の価値はある」
と、グッドなテイストである。
なるほど確かに500円の理由がある。そうわかったのであるが、今度も買おうという気にはならない。やはり鯖缶なんて安いものだという認識があるし、スーパーにも高いものは300円くらいであって、それで十分である気もするからである。
サバそのものは安いものも高いものも差があるようには思えなかった。サバはサバである。
それに500円のものは味噌が上質はよくても、量が多いことも値段に反映されているわけで、わたし一人(猫抜き)では安いサイズがちょうどいい。
とまあ、そんな事情もあって500円のプライスには納得したが、次は買うことはないだろうなというどうでもいい話。
魚といえば回転寿司には時折、6歳の愛娘と行くことがある。近所には「はま寿司」と「元気寿司」がある。はま寿司は2度行ったが、不味かったから行かないようにした。ただ3度目に行ってしまったのは、食後、子供用に小さなチョコがもらえるからで、6歳児はそれを目当てに「はま寿司」をリクエストしたからだった。
でもやっぱりおいしくないし、唐揚げは、
「これはいくらなんでも…」
と思えるクオリティで、不機嫌だったわたし。いい加減、帰りのクルマでブチ切れてしまって、6歳児に「もう2度と行かない」と宣言した。チョコのために行くには割りに合わないし、そもそもそのチョコは買っても駄菓子屋で30円くらいのものじゃないか。
と思っていたら、はま寿司が賞味期限切れのネタを使っていたという内部告発があって、
「やっぱり…」
と思った。わたしが行った店はそうでないかもしれないが、賞味期限内だとしても頂けなかった。
それ以来、回転寿司に行く場合は、元気寿司に行くようになった。ここは「魚べい」であって、普通に食べられる。
先日、ジョブチューンにも出ていて全部見てしまったのだが、そこで満場一致の合格だった「えび天巻き」を食べてみたら、なるほどおいしかった。いや、感動するほどではないが、値段を考えたら十分な出来だと思ったのである。
しかし、握り寿司というのはおもしろくない食べ物である。おいしいはおいしいけれど、寿司を食べるとトークが盛り上がらない。食べるだけに終始する。一口で終えてしまうからだろうか。
であるからして、寿司は6歳児としか食べない。6歳児相手に話は盛り上がらないからそれで割り切れる。
大人と食事する場面ではまず寿司は選べない。なぜなら30分以内で終わってしまうからで、わたしは料理のクオリティより話して楽しいことを第一に考えるので、肩の凝らない居酒屋チェーンが一番なのである。
あとはピザを頬張るだけでワインが飲めるイタリアン。もしくは豊富な種類がある上に大胆にイケる中国料理。
しかし、減量中であるから高カロリー、高脂質なものは食べる気が起こらず、せっかく順調に体重が落ちているのに戻したいとも思わないのである。
あと8kg落とせば減量はやめるが、そこから増やさないように例えば中国料理の宴会をやったら食べた分のカロリーをエアロバイクで消費させてチャラにする。
とはいえ、減量メニューのほうが体調がいいし、エアロバイクも習慣化しているのでまた太るということはなさそうである。
昨日も事務所で30分×3セットで合計90分、マンションではドンキで買ったコンパクトなエアロバイクで130分のエクササイズ。
130分漕ぎ続けると脚が痺れるが、運動をしたリアリティはある。
昨晩はBSでヘンリー・フォンダ出演の『ウエスタン』という古い西部劇をやっていたので、これを見ながら漕いでいたのである。
この映画はマカロニウエスタンの巨匠セルジオ・レオーネ監督だが、有名な作品は『荒野の用心棒』であろうか。
ヘンリー・フォンダが悪役で子供も銃殺してしまうのは驚いた。なぜならヘンリー・フォンダといえば『十二人の怒れる男』など良心あふれるスターだったからだ。
有名どころはジョン・フォード監督でジョン・スタインベック原作の『怒りの葡萄』、そしてそれより古くて同じくフォード監督ではなんといっても西部劇の大傑作『荒野の決闘』で、ヘンリー・フォンダは保安官のワイアット・アープである。
そんなヘンリー・フォンダが悪役なのだから映画を見ているとストーリーを錯覚してしまう。無意識にフォンダを正義役と見てしまうのである。
映画としてはまあまあおもしろく、しかし西部劇として純粋に扱うには純文学的なところがあった。それもそのはずで西部劇は時代的に終わりであって、映画史はすでにアメリカン・ニューシネマの時代に入っていて『イージー・ライダー』が作られようとしていたのだから。
さて、そんな古臭い西部劇を見ていて、スターウォーズに出てくるならず者の衣装がなるほどあれは西部劇のそれが根底にあるのだとわかった。西部開拓時代のならず者のイメージがアメリカにはきっとあるのだろう。
そんなスターウォーズは宇宙版西部劇である。そこに黒澤明に傾倒したジョージ・ルーカスがチャンバラを導入したという映画。
そう言えば、スターウォーズの新作が製作中らしい。ジェダイの騎士とダークサイドが闘う構図でいつも同じであるのにとりあえず見てしまうおもしろさ。