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ドンキで「しもつかれ」を50円で買った。

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結月でございます。

今日は土曜。宇都宮をぶらぶら。いつものように二荒山神社に軽く参拝をして、そのままメガドンキに。

賞味期限間近のコーナーにはいつもやけくそな値段がつけられていて、そこに「しもつかれ」が50円で山積みされていた。

「しもつかれ」とは栃木県の郷土料理で、全国的な知名度はほぼゼロ。しかも栃木県民の大半から愛されていないという食べ物。

これは大根の鬼おろしに煮込んだ豆や鮭の粗なんかが混ざったものだが、確定的なレシピはなく各家庭で勝手に作られているからお味も定まっていない。

わたしはこれまで何種類かの「しもつかれ」を食べたが、それぞれまったく異なっていた。そして、正直、さほど美味しいものでもない。

飽食のこの時代によく生き残っているものだと思われるが、それはまるで日本昔話の舞台で出てくるようなもので、そんな時代なら御馳走だったのかもしれない。

というわけで、美味しいものでもないから地元でも愛されているイメージはなく、売れずに賞味期限を迎え、50円で叩き売りされる有様なのである。

しかしながら、わたしは「しもつかれ」をそこまで毛嫌いしていなくて、どちらかというと気の毒な郷土料理にも見ているし、その素朴さというか、料理の下手さが栃木らしいと思うところがあって憎めない。

栃木の料理水準はずばり申し上げて低い。栃木には料理のセンスがない。料理がおそろしくヘタクソである。そんな地域性を象徴しているのが「しもつかれ」だと思うのである。

ただし、栃木は蕎麦だけは一流。

というわけで、栃木県民からもほとんど愛されていない「しもつかれ」をネイティヴでないわたしは50円を3袋も買った。

それはこれまで見たことがないタイプで、大根と煮豆だけのシンプルなもの。

只今、急速に減量中なわたしにはちょうど良い食材で、これが50円ならいいじゃないか。

食べてみるとそんなに悪くはなかった。でも美味しいものでもない。鮭が入っていない分、さっぱりとしていて、これはこれでいいと思った。

しかし、栃木の人はどうしてこんなに料理がヘタクソなのだろう?

と、同情票で購入した「しもつかれ」を食べるような減量生活も1ヶ月が過ぎ、体重はおよそ5kg減った。

昨年の自分が写っている写真を見たらその姿がヤバくて、たった5kgでも随分見栄えは違うものだと驚いた。

しかし、ぱっと見で違いがわかるのは、最低でも10kgは減らさないとビミョーな変化でしかない。

関西地方でいう「イラチ」であるわたしは早く結果が出ないとイライラするものだから、今日も朝からルームサイクルを100分連続でジャパネットを見ながら漕いだ。

わたしはジャパネットを見るのが好きで、特に何か買うわけでないが、見ているとハッピーな気持ちになる。

そういえば、アルインコのエアロバイクもジャパネットで見て知ったもので、高田社長が自宅で使用していた。

それでいてエアロバイクはAmazonで買ってしまい、ジャパネットには悪いことしたなと思いつつ、ただ望むタイプがAmazonにあったのである。

情報だけ得て他所で買うということをされると、小売をやっているとかなりムカつくのであり、わたしもこれまで度々経験していた。

であるからして、商売はどこでも同じものがある商材やコモディティ化するものよりも、代替不可能なものを扱うのがいい。

さて、減量生活も1ヶ月を超え、毎日ほうれん草の辛子和えをメインにしているが、ほうれん草でさえ食べるのが面倒になってきた。このままいくと、霞を食って生きていけそうである。

こういうのは精神の問題であり、食べるのが楽しいモードに入ると食べてばかりいるようになるし、食べないモードに精神が切り替わると食べないほうが心地よくなる。そのシフトさえ変えればいいのだが、食べるという行いは中毒的になるからなかなかやめられない。

なので、減量は決めたことは割り切ってしまえる精神力があるべきで、それが甘いと減量は三日坊主に終わる。

と、霞を食っていけそうな仙人的なわたしはジャパネットでグルメ定期便を見てもなんとも思わない。むしろ松坂牛など見事な霜降りを見ると、

「脂っぽくて気持ち悪くなりそう…」

としかめ面になったり、山盛りのイクラを見ても、

「下品な食べ方」

と一蹴している。

そんなものより料理のセンスがなさ過ぎる土地が生み出した「しもつかれ」の鮭なし簡素バージョンに醤油をかけて食べるほうがさっぱりとしていていい。

食べたいけど食べないと思うと苦しいけれど、別に食べなくていいやと思う楽なものである。

それは期待しなければ楽というのに似ていて、わたしは随分前から「他人に対しては一切期待しない」路線で生きている。

他人なんかどうかなるものでもないし、他人を変えられやしないし、それなら自分を変えたほうが早いし、他人に期待しなければ他人にがっかりすることがない。他人にこうあってほしいと思うことが無理筋だし、間違いなのである。そして期待さえしなければ失望もない。ゆえに他人への悪口もなくなる。

それに自分だって期待されると困るし、ウザいし、勝手に買いかぶられても迷惑だしね。

というわけで、美味しさを一切期待していないから「しもつかれ」も食べられる。

とはいえ、あの「しもつかれ」が198円だったら買わないかな。そこまでは価値がないと思うから50円が妥当。

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