結月でございます。
確かに赤ちゃんの爪切りってすごく大変で、眠っている時を狙ってなんとか済ますとか、テクとタイミングが必要。
そしたらこんな製品があるという記事。
でも、
「かつては、母親が何でも手をかけないと『手抜き』と言われたが、共働きや環境の変化によって、便利で安全な道具を使うことへの理解が高まってきた」と話している。
というから、なるほど古臭い考え方のひとってまだいて、なんでも手をかけないと手抜きだとか非難されることってあるんですね。
こういうスポ根とか、根性、苦労を賛美するのってとても日本的で根強いことだと思う。
テレビなんかで、
「これ、全部手でやってます」
みたいなことを言う料理屋があったりして、わたしはそういうところ料理なんか金出して食いたくないって思う。
だってさ、
「お前んとこの料理、そこがウリかよ!」
と思うから。
料理なんて味が大事なんだから、味をウリにしろよ! 機械で処理しようが手でやろうかカンケーないのっ!
機械でやったらテイストが悪くなるものなら手でやればいいし、機械でやったほうが早くて美味しいのなら機械でいい。
随分前、会社勤めをちょっとだけやっていたとき、同僚とある料理屋へ行った。するとそこの主人は刺身のツマを手で刻んでいて、
「機械じゃなく、手ですよ!」
なんて言っている。
ツマなんて機械というより、ミンチ肉をひねり出すような奴に大根を突っ込んで作るだけだけど、それでも手製のツマって食べる機会はない。
珍しいななんて思って見てみると、
「ギョギョッ! ハンドメイド感たっぷりでゴツいんだけど!」
そして食べてみると、歯ごたえありすぎて刺身と食べるに鬱陶しくてたまらん。これだったらマシーンでやってくれよ!
と、このようにいかに手間をかけたかってことを重視して、大事なところを忘れてるってこと、いろんなとこで多いです。
「頑張った」ってあまり価値がないことで、頑張らなくても結果がいいほうが助かる。
ブラックな仕事ってたくさんあるけど、そういうところをいつまでも辞められないのって、多分、そのひとが苦労することが大事とか、そういうメンタルがあるからかもしれない。
めちゃ苦労して、すげー結果ならいい。でも結果が悪ければその苦労は無駄だから。
苦労が目的になっちゃいかんのだよ。
手作りがウリなんて料理は大したことないに決まっとるのだよ。
機械ではどうしてもできないことを手でやることには価値があるけどね。
とまあ、そういう苦労フェチみたいなのも多そうだから、そこには同調しないほうがいいッス。
だってさ、苦労を賛美するひとといれば、苦労を強いられるじゃん。
刺身のツマを手で刻む料理屋でバイトしたら、ツマを手で作らされて大変じゃん。
「苦労は買ってでもしろ」
いやいやいや、そんなものに金使いたくないし。
苦労なく生きてるほうがいいんじゃね?