結月でございます。
ああ、今日は『トップガン マーヴェリック』をまた観に行ってしまった。先週観て、あの感動をもう一度求めに行ったのである。
2回観てもおもしろかった。
間を開けずに観に行ったのは、劇場公開も後のほうになるとスクリーンが小さなところに移行していくからで、今だと一番大きなスクリーンでやっている。
『トップガン マーヴェリック』は近年稀に見る劇場で見るべき映画で、あの迫力はテレビ画面だと無理だし、ましてやスマホなんかじゃ話にならない。
CGを使わない実写の戦闘機の撮影。このド迫力は映画館で、しかも大きなスクリーンでないと駄目。
昔、大阪の梅田に「シネラマ」という巨大スクリーンの映画館があった。確か4台ほどの映写機を一台あたりに映像を分割して巨大スクリーンに映し出すというものだった。その観客席の大きさは宝塚劇場よりも大きかった気がする。
そんなシネラマもコストが合わなくなり、その頃すでに映画は映画館ではなくビデオで借りてみる時代になっていた。
閉館の記念上映に選ばれた作品は、『ベン・ハー』『2001年宇宙の旅』『ウエストサイドストーリー』そして『トップガン』だった。
閉館の上映はこれら全部を観に行った。特に『ベン・ハー』は土曜日だったかであの巨大劇場が超満員で端っこの非常口あたりの立ち見。人と人の隙間から観たのを憶えている。
当時は指定席ではなく、満員になれば立ち見が当たり前だった。今は消防法が厳格になってそんなことはできない。
ちなみに美輪明宏の舞台がチケット入手困難であったとき、渋谷のパルコでは通路に座る席も用意され、わたしは『黒蜥蜴』を座席と座席の間の赤絨毯の通路、そん地べたに座って観た。
さて、シネラマのスクリーンはとてつもなくデカい。それゆえに『2001年宇宙の旅』はすごかった。あの作品はシネラマで観ないと凄さがわからない。DVDで家で観たって駄目なのである。
後半は主人公が宇宙空間に飛ばされるが、あの光の中を突き進んでいくシーンはシネラマだと本当に宇宙にいるようだった。哲学的・芸術的な作品だから、ストーリーで理解するものでない。ただひたすらに「感じ」る映画であり、あれはスクリーンでないといけない。
シネラマの閉館記念で『トップガン』が選ばれたのはちょっと違和感があって、他の作品が大作ばかりだったから、それらに比べるとチャラいイメージがあった。
しかし、やはり『トップガン』は巨大スクリーンで観るべき映画で、どうして最終上映に『トップガン』が選ばれたのかわかった。
と、そんな思い出も兼ねて、その続編を再び観に行った。数日前は前作をAmazonプライムで久しぶりに観ていた。
やはり今回の新作のほうがカメラが進化しているから映像としては迫力がある。超音速で飛ぶ戦闘機をよく撮影したものだとそのカメラワークにも感動する。
わたしは飛行機が好きだから最先端技術で作られた戦闘機にシビれてしまい、F-18に乗ってみたいと夢見る。
実際には強烈なGがかかるから夢見るほど脳天気なものじゃないが、あんなスピードで大空を飛びまくるというのは憧れるのである。
戦闘機はとにかく速く、そして運動性能を極限まで高めるものだからデザインに無駄がなく美しい。
戦闘機は美しいから、日本政府は防衛費を大幅アップしてF-35を100機買え。
とはいえ、わたしはロシア、というかソ連の戦闘機が好きでミグやスホーイである。ソ連の飛行機は冷たい美しさがある。それだけでなくソ連の爆撃機は美しい。
それらは赤い星のマークがあり、これがなんともシルバーのボディだと美的であってアメリカのものにはないストイックさがあっていい。
中国の爆撃機も美しいデザインだが、あれはソ連のものを国産化したからであろうか。
中国の第5世代戦闘機はJ-20だけれど、これもなかなか美しいボディで、やはり戦闘機は共産圏のほうがストイックさがあって美しい。
ところでわたしは空母も大好きで、一度でいいから乗ってみたいと思う。映画『トップガン』でも空母から飛び立つ戦闘機が超望遠レンズで撮影されていたが、飛行機が飛び立つ船というのがいい。海なのに空を飛ぶ飛行機が発着できるのだから。
空母では中国の「遼寧」に乗ってみたいとこれまた夢見る。
遼寧はウクライナで途中まで製造されてそのまま放置されているのを中国が買い取って完成させた。
当時、ウクライナから買ったポンコツを中国に持ってきたとき、中国政府はそれをカジノにすると声明を出したが、そんなのは嘘に決まっていてちゃんと空母にした。
空母を持つと世界から警戒されるからだが、わかりきった嘘を公表するのが中国らしいなと思う。自分の利益ためには嘘は構わないというところが中国人にはあるのをわたしはよく知っている。
しかし、カジノにするという嘘には愛嬌があって、そんなわけねーだろ!という嘘だから笑える。そしてベールで覆ってちゃんと空母に仕上げた。
とはいえ、この空母はジャンプ台式だからカタパルトがない。技術的にはアメリカに劣れども、元がウクライナ製とだけあってアジア的なダサさがなくていい。
現在、中国は3隻目の空母を製造しているらしいが、空母が好きなわたしにとっては政治的なことはどうでもよく空母が見たいのである。
ちなみに愛するフランスの空母は「シャルル・ド・ゴール」であるが、この船は原子力空母であるとはいえ、デザインがダサくて好きじゃない。これなら中国の遼寧のほうがカッコ良くて、ここからJ-20で飛び立ってみたいものである。
旧日本海軍の空母では「瑞鶴」をわたしは愛していて、真珠湾攻撃から数々の海戦を生き抜いたがレイテ沖海戦で沈んでしまった。
さて、これからは戦闘機が無人機になっていくわけだが、やはり戦闘機はパイロットが乗っているからこそいいものなのである。無人機となると凧のようでロマンがない。あれを飛行機と呼んでいいのだろうか?
飛行機とは人が操縦してのもので、音速以上で飛ぶために過酷なトレーニングをこなし、強靭な肉体を作り上げて飛ぶからいいのである。
無人機の落とす爆弾で死ぬのはなんかムカつく。無人機は無味乾燥で美しくない。気味が悪いだけだ。
さて、今日は『トップガン マーヴェリック』の2度目であったが、3度目も観に行っていいと思っている。とにかく劇場で観ないと凄みが出ない。DVDやネット配信じゃかえって幻滅するから劇場で観れるだけ観たい。
ちなみにディズニーのスターウォーズは劇場でなくてもいいような映画で、壮大そうに見えて安っぽい。CGが多すぎて絵に力がない。それがわかっているからディズニーもネット配信にしているのだろう。トップガンのようにアメリカ海軍全面協力のCGでない実写にはまずもって敵いやしないのだから。