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選挙やってたんだ。

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結月でございます。

土日。つまりそれは保育園が休みで、わたしがまったく仕事ができない2日間なのである。

公演もついにあと1ヶ月を切り、やらなくちゃいけないことが山積している。

ところでこういう仕事には「やりたい仕事」と「やらなくちゃいけない仕事」の2種類が並存している。

まず公演そのものはもちろん「やりたい仕事」で自分がやりたいから始めているのだから当然。

「やらなくちゃいけない仕事」というのは例えば書類を作成するとか、送られてきた請求書に金を振り込むとか、ホールと打ち合わせをするとか、つまりは事務的な内容がほとんど。

「やりたい仕事」は音楽的なことにまつわることだったり、あとはどのようにPRしていけばお客さんに来てもらえるかなど、そんなプロモーター的なこともまあやると楽しいのでやりたい仕事に入るだろうか。

しかし、PRなどは考えるのは楽しくてもその効果が結果として非情に出てきたりするので、成果が悪いと精神的なダメージが大きい。得てして、物事はうまくいかないほうが70%であるから精神的にはふらふらになることが多く、しかしそれを行動しないと30%の成果を得られないからやらなくちゃいけない。となると、いつしかその仕事は「やらなくちゃいけない仕事」に変容していたりする。

とはいえ、事務的な「やらなくちゃいけない仕事」は代替可能なことで、これは別にわたしがやらなくても他の誰かでもできる。誰かに金を払ってやっておいてもらうことができる内容。

しかし、それをやらない理由は簡単で、わたしには人望がなく、人を使うことが下手くそであるから。

どうも人に指図して仕事をやらせるのは向いていなくて、自分が金を払っているのに相手のことを考えてしまったりして、どうにもやりにくい。ブラック企業のパワハラが羨ましくなることもあり、あんなに気にせず人をパワーで使えたら楽でいいだろうなと思う。

あとは人を雇ってやるほどでもなく、やろうと思えば自分でできてしまうから結局自分でやる。自分でやったほうが早い。自分がすべて理解しているから、他人だとそれを理解させなくてはならず、これは面倒。

と、そんなことを考えているのだから、人望がない。

とはいえ、わたしが記憶力が大変悪く、聞いた話もあまり覚えておらず、特に事務的な内容はあまり頭に入ってこない体質であるから、そこにサポートはあったほうがいいとよく思う。

そういうサポートは女の人が上手であったりすることが多く、わたしにべったりと付き添ってくれる秘書兼愛人でもいればうまくいくのだろうが、わたしは日々、猫と一緒にいたり、4歳の愛娘と過ごしているから駄目である。

さて、昨日は4歳の愛娘を連れて、宇都宮の行きつけのショッピングモールへ行った。

すると、館内で何やら行列ができていて、

「なんか並んでるね」

と、4歳児につぶやくと、それは選挙の投票会場だった。ショッピングモール内に会場を設置していたのである。

「ああ、選挙だったんだ…」

と、今更ながらに思ったのは、こちらは田舎であるから選挙カーのうるさい名前の連呼がなく、それは国会議員の選挙であるから田舎まで回れないからであろうか。とにかく、静かでよろしい。

あとは、公演に忙しいという言い訳はあれど、そもそも選挙に興味がないからどうせ行かない。

そう言えば、先日、結美堂のポストに赤い字のハガキがあって、

「ギョッ!何か金払うの忘れた?督促状?もしかして…」

なんて電気代を払うのを忘れたのを恐怖したのは、最近寒くなったから電気を止められると愛猫のホットカーペットが使えなくて困ると思ったから。

しかしそれは督促状ではなく、投票券であって、

「なんだ、投票券かよ…」

と、督促状でないことにホッとするより、つまんねえもん、送ってくるなよ、忙しんだから、と、下駄箱の上に放置。

とにかく、選挙ポスターを見ても、投票する気にならない。ああいうポスターってすでに人相が偽善的で気持ちが悪いから。

過去で唯一、そうでなかったのはN国党のアベノマスクブラでまるでヤングジャンプの表紙のようなセクシー写真で登場したゆづか姫。こういう悪ふざけはおもしろいし、偽善的でなくて、ある意味正直であるから投票しようかと思う。

ところで政権を取ることが火星に有人飛行するより難しい野党だけれど、選挙になって「政権奪取!」なんて真顔で言っていて、これって詐欺じゃないかと思う。

「うちの党に投票してください!よろしくお願いします!」と言うだけなら詐欺にはならないけれど、可能性がマイナス10000%であるのに「政権交代!」なんて口にするのは詐欺そのもので、それなら眞子さんと結婚するからちゃんと就職はしました、という小室さんのほうがまだマシに思える。

で、左派リベラルは若者が選挙に行くことを必死にアピールしていて、若者が選挙に行けば日本は変わる!みたいな言い方をするけど、若者が選挙に行ったら自民党への投票率が上がるだけだと思うけど…

だって、若年層は「自民党でいいんじゃね?」と漠然と思っていたり、「野党って人の悪口ばかり言ってるよね」と感じていることが多いようであるから、若者が投票に行ったって、野党が勝つわけはない。

投票に行く高齢者層が野党に投票してくれないから若者に入れてほしいと思ってのことだろうけど、それは売れないクラシック音楽業界がAKBなら聴いたことがあるという若年層にクラシック音楽の素晴らしさを説くようなものだし、絶滅カウントダウンの呉服業界がユニクロでさえ値段が高いと思っている若年層に「日本の伝統の着物を若者にも着てほしい」なんてトンチンカンなことを言うのに似ている。

それにそもそも日本の人口割合から考えても高齢者層が割合的にも圧倒的で、長年続く出生率の低さから人口的に若年層は少ないのであるから、たとえ若年層がみんな野党に投票したところで政権交代なんて起きるわけがない。

新政権でクビになってしまった二階前幹事長。二階さんの人相は恐ろしくて、絵に描いたようなボスキャラであって、その凄みにわたしは興味がある。

そんな二階さんが昔、自民党の議員に真顔で話していた映像を見たら、

「とにかく選挙。選挙に勝たなければ意味がない」

と、凄み溢れて力説していて、確かその後、選挙に勝てない奴はいらないようなことを言って議員を震え上がらせていた。

自民党の強さはここにあるんだなと垣間見た瞬間で、自民党は政策ではなく、選挙ではどうすれば選挙そのものに勝利できるかを徹底して考えている政党なのである。

これは正しくて、なぜなら自分がやりたい政策を実現しようと思ったら政権を取らないとできないわけで、やりたいことをやりたいならその権利をもぎとれ!という発想。

一方野党は公約が夫婦別姓を認めることとか、国家の根幹にはそこまで関わらないニッチな主張をしてしまったり、LGBTの権利だとか、これまたニッチ。

それをやりたいならまずあ政権を取らなければならないのに、木の幹を語るのではなく、そこに無数に生える葉っぱの話をしてしまう。

そして自民党は実は幅広い層を網羅しているから、自民党内のリベラルよりの人がLGBTの権利を守る主張をしたりして、野党の提案をあっさりと回収してしまう。

というわけで、野党というのは自分の音楽的理想を掲げて、アタシのブラームスを聴いてほしい!なんて言いながら、演奏機会を得られない音大卒の自称音楽家に似ている。

アタシのブラームスを実現したければ、世界的コンクールで賞を取るとかして事務所がつくとか、プロオーケストラのオーディションに合格して演奏する場を獲得しなければ弾きたくても弾けない。

もしくは昆虫食が栄養価が高いとか、食糧難に対応できるとか主張するのと同じく、そんなものはスタンダードにはなり得ないのと同じ。

これ、ものすごく簡単な理屈だと思うのだけれど、野党はわからないのだろうか?

左派リベラルは自分の思いを発信することに快感を覚える体質があって、売れない文化人などに左派リベラルが付くのは理解できる。

ちなみにかく言うわたしも昔は左派リベラル的だった。ところが公演を重ねていくうちに自分の思いだけでは公演は実現できないことを思い知った。音楽をやりたいなら、音楽以前にやるべきことがある。

それは二階さんが言う「選挙に勝たなきゃ意味がない!」であって、自分の思いが崇高なものとして一人酔いしれても、そこにお客さんが聞きに来てくれないと意味がないのである。

着物だってそうで、いくら見事な京友禅ができても、それをお金を出して買って、しかもちゃんと着てくれる人がいないと意味がない。

しかし、自分の思いが崇高だと信じて、実現の土台となることができないと、得てしてその結果の悪さを人のせいにする。

「クラシック音楽の素晴らしさを理解できないなんて信じられない!」

だとか、

「日本の伝統衣装である着物を着ないなんて日本人として失格

だとか、

「夫婦別姓が実現できないなんて、日本はもうおしまい」

だとか、まるで一方的に好意を寄せてシカトされた厨二がその腹いせの矛先を相手に向けるようなものなのである。

選挙で夫婦別姓を訴えるなら、夫婦が別姓になるのが嫌だという人の気持ちに耳を傾けなければならない。

同性愛に嫌悪感たっぷりな人がいれば、なぜそこまで嫌悪を感じるのか話を聞き、理解を試みないと相手のことはわからない。

ところが左派リベラルは自分の思いに酔い過ぎてしまって、主張が通らない対立軸にある人の思いを聞こうとしない。

そりゃ、勝てないよ。

と、別に自民党支持をしているわけでないわたしだけれど、自民党がなぜ強いのかはよく理解できる。それは単純で「選挙に勝たなきゃ意味がない!」をよく知っていて、それを実現するための優れた戦略家が党内にいるのだろう。

というわけで、投票に行かないと与党が利することになるなんてことを聞く。それはそうなのだろう。でも、わたしはとりわけ今の日本に不満があるわけもなく、コロナのワクチンだって自民党の菅さんのおかげで接種できて、その効果もテキメンで事実、コロナの感染者数はほぼゼロに近いところまできた。

そんなワクチン政策のおかげで、11月の公演だって中止になることはなくなったのだから、わたし個人としては不満がない。

投票に行かないから自民党が勝つのであれば、まあそれでもいいかなと思うと同時にそれよりむしろ野党の「詐欺じゃね、それ?」という訴えのほうが嫌なものに思えて、わざわざ投票に行く気にならない。

それに公演に忙しくて、各候補者の主張をちゃんと調べる時間も気分もないし、

「あとはやっておいて、よろしく」

という感じ。

それよりわたしは公演という名の選挙に一生懸命なのである。N響だとか読響だとか支持基盤があるのではなく、この公演は無所属。しがらみもなく、自由なのである。だから自由な音楽ができる。

しかも運営は人望のないわたしだし。

でも、その自由を実現するには、自由でないことをちゃんとやらないといけない。

花は土がないと根を張れない。根は幹がないと根は張れない。土と根と幹がないと美しい花は咲かない。

花を咲かせるには土を耕すこと。

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