結月でございます。
コロナの感染者数が激減して、マスコミもネタにならないのかコロナ関連のニュースも激減。やっと落ち着いてきたかなとも感じられ、でもまだ気を緩めるなとも言われる。
気を緩めるなというのは、居酒屋でお酒を飲んで大声で騒ぐなだとか、まあそんなところで、マスク姿が減ったのは実感できないし、まだコロナ禍は気持ちの面では終わっていないよう。
とはいえ、ワクチン接種がここまで順調に増えて、11月には希望者全員に接種完了となるため、現在は予約なしでも接種しやすい状況もワクチン接種店じまいとなるらしい。つまり、今のうちに打っておかないとちょっと打つのが面倒になる。
医者が口を揃えて言うには、ワクチンを打たなかったことの後悔は大きいということ。それはそうだ、医者は目の前で中等症、重症化の患者の悲惨な状況を見ていて、その苦しみの中で「ワクチンを打っておけばよかった」と未接種者は言うかららしい。
しかし、これはどんな病気でも同じで、タバコはやめたほうがいい、酒はやめたほうがいい、食生活を正したほうがいいなどなど、そんな忠告を受けて将来的な病気を指摘されてもなかなか習慣は変えられないものである。
それはタバコによって肺がんになったらどれだけ苦しいかをリアルに体感できていないからで、要するに「甘く見ている」から。
とまあ、そんなわけでまだワクチンを接種していない悠長な人がいたら今のうちにしっかりと打つべし。
今後、コロナは未接種者だけにじわじわ広がる感染症になり、未接種であることが社会では同情されなくなるだろうし、自己責任論で片付けられる。
さて、身体的にはコロナの脅威はなくなりつつあり、あとはコロナ禍で染み込んだコロナメンタルみたいなものが健康的になっていかなくてはならない。
ワクチン接種証明でのGoTo復活も期待したいし、そういう明るい気分になるきっかけを作り出すのは政府だとか、大きい力学が必要であって、新政権には盛大にやってほしいと思う。
とはいえ、イベント関連は段階的な緩和というか、様子見を重ねながらであるから、解放というムーヴメントにはならず、飲食店も同様、コンサートも一気に清々しくとはならない。
そんな社会の空気を公演をやっていると体全部で感じるわけで、大変厳しいのであるが、厳しいことのほうが記憶に残るもので、忘れっぽいわたしも今回の公演に関してはいろいろな意味で思い出深いものになりそう。
と、チケットの売れ行きが悪すぎて困りに困っていることをお知らせして、うれしいことにお知り合いに公演のチケットを薦めてくださる人も出てきて、
「ああ、助けられてるな…」
と、実感しています。
たとえ知り合いであっても、お金を出してチケットを買ってもらうまでPRすることは大変。「よかったら来て」くらいじゃ人は動かないもので、買ってもらうにはしつこいくらい公演の良さをアピールしなければならず、だから知り合いがチケットを買ってくれるところまでやってくれた人はそれはもうものすごくやってくれたのだとわかり、大感謝です。
音楽の公演はそういう熱意から成り立つもので、品質のいい演奏を用意しただけで簡単に売れるようなものではないです。昔はいいものさえ出せば売れる時代があったかもしれないけれど、今は情報過多で、かつ娯楽も数え切れないくらいありしかもそれを個人で簡単に楽しめる時代なので、いいものなら売れるという時代ではありません。
ただでさえ、そんなポストモダンな時代の中、自粛要請、行動制限が要求されるコロナになってますますリアルな体感を楽しむコンサートはやりにくくなった。
これからどれくらいの時間で行動様式がコロナ前に戻るのかわからないけれど、音楽関係者は今後を本気で考えないといけないように思う。それは事務局も演奏者も。
さて、一日一日公演が近づき、まあやれることをやれるとこまでやるしかないなという気持ち。2ヶ月を切るとそんな気持ちになるものです。
現実を受け入れる心境とギリギリまではあがいてやるという気持ちの混ざり合い。
コロナ禍でのコンサートは大変でしたと言うのか、コロナ禍でもやれることはやったと言うのか、そのふたつは大きな違いがあるようで、願わくばコロナ禍のコンサートは大変だったけど、やれることはやり切ったと言えるようにしようと思う。
でも、少なかず協力を求めて、本当に協力してくれた人がいたことはわたしにとって大きな財産となる思い出になりそうで、それは公演が終わったときに演奏者にも伝えようと思う。
わたしたち音楽を仕事にしている人間は、そうした人によって食わしてもらっているんだ。そうした人によって音楽をやらせてもらってるんだ。だってお客さんがいないと聴かせる相手がいなくて音楽なんて成り立たないのだから。
というわけで、マロオケ公演をPRしてあげようという方に今回は甘えさせてください。コロナの影響でこんなにも売れないものかとさすがにわたしも参っております。レスキュー急募。ヘルプミー。
いい音楽をコンサートホールに盛大に響かせるために、わたしも執念深く最後までやりますから。