結月でございます。
今日は菅首相の会見を見ていて、なかなかいい会見だったと思った。自分としてはやれることはやったという地味で口下手ながらもそんな清々しさが感じられた。
あまり政治のことは話したくないけれど、わたしは菅首相はこれまでの首相の中でも抜きん出て仕事を実直にやった首相だと思う。
携帯電話料金を下げたのも抵抗がすごそうなのによくやれたなとちょっとびっくりしたし、不妊治療を保険適用にしたのも大きな成果だった。
コロナ対策が評価されないなんて話もあるのはわたしは理解できない。菅さんはできる条件の中では精一杯やったと思う。オリンピックも無観客で開催させたし、何よりもワクチン接種を驚異的なスピードで実現させた。
世界水準では感染者数が少ない日本は本来ならワクチンを優先的に確保できない。感染者数が多い国を優先するから。でも菅さんはアメリカに行って直談判で日本の全国民分のワクチン を確保した。これはものすごい成果だよ。
さらに1日100万回の接種を打ち出したときは、そんな回数できるわけないだとか散々なことを言われたけれど、100万回どころか150万回を突破するくらいのスピードを実現させた。出遅れた分を一気に取り戻すペースでワクチン接種が進み、アメリカに比べると2ヶ月も遅かったワクチン接種がアメリカを抜いてしまった。
打ち手不足もウルトラC級に解決させ、職域接種という方法も実現させ、日本のワクチン接種状況は世界に誇れるものになっている。
おかげで第5波の感染者数は爆発的に増えても死亡者数は低く抑えられて、もしワクチンがない状態で第5波を迎えていたら単純計算で1万2000人の人が死亡していた計算になる。
つまり、コロナ対策はワクチンであると重視した対策で、菅さんは1万2000人を死なずに済ませたことになる。
それでも医療逼迫など痛々しい事例もあったけれど、さすがにそこまですべてやるには時間もなかったし、医療界独特の事情や抵抗もあっただろうし、現実的にできる中で菅さんはやれることをやったと思う。
さらに辞任が決まっても在任中に3回目のワクチンも確保したのだから、菅さんのコロナ対策は十分すぎるほど評価していい。
しかし、世間ではそういう声が少ないのは、菅さんが口下手であり、自分の成果をひけらかす性格でなく、黙々と仕事をこなすタイプであるから、言ってもらわなければわからない国民には情報発信力の不足に見えてしまった。
言ってあげなきゃわからない国民には結局、ポピュリズムな政治家がウケてしまう。実直な菅さんが適正に評価されないのは気の毒だと思う。
しかし、自分の任期ギリギリに自分がやってきたコロナ対策、特にワクチンの効果で緊急事態宣言を解除できるレベルになったのは菅さんにとってはうれしいことではないだろうか。
そもそも首相になりたいわけでもなく、安倍さんのリリーフ登板的に首相になってしまった菅さんがこれだけ仕事をしてくれたのだから、次の首相はとても仕事が楽になるのは間違いない。
さて、長かった緊急事態宣言もやっと解除になり、しかし飲食店は時間制限が設けられたりする模様。
それのどこが解除なんだという声もあるようだが、これは仕方がない、と思う。
いきなり解禁にすると、解除翌日から解除記念を称して大宴会をする人たちは必ずいるから、さすがにそこはブレーキはかけつつということになる。
盛大に宴会をしてしまうなんてあり得ないと思うちゃんとした人もいる反面、世の中にはどうしようもない人たちもいるのが事実であり、そこは抑制しないと仕方がない。
とりあえずは少しずつということで、酒類提供の飲食店は徐々に進めていくしかない。もし自分が飲食店をやっていたら歯痒くてブチ切れそうになるけれど、お酒というのは理性をぶっ飛ばすものだからいきなり解禁はまずい。
そこに理解があるのはあんまりお酒を飲まなくなったわたしだからで、昔みたいなドリンカーだったら酒好きの執念で政権批判をしていたかもしれない。
しかしながら、段階的な緩和はわたしにも大いに関係がある。なぜなら、11月に公演を控えているからで、イベントも2万人以下で観客が大声を出すものは収容人数半分とあった。
観客が騒がないクラシック音楽はどのような扱いになるのか、そこはよくわからない。しかし、東京都も慎重にという感じだろうから、10月いっぱいは収容人数半分の路線であろうと思う。
順調にいけば公演のある11月には収容人数制限がなくなるだろうと予測しつつも、11月に入ってからいきなり満席にしてオッケーと言われてもそんな短期間でチケットを売り切るのは物理的には不可能。
だから、結局のところは収容人数半分の流れで動くしかないとは思っている。
その頃にはワクチン接種が国民の8割近くにはなっているはずで、緊急事態宣言が出るようなことはないだろう。
今のところワクチンが打てない12歳以下の人口は日本国民の約10%ほどであるから、国民の8割接種完了となれば、12歳以上の未接種者は10%ほど。
これからはコロナはワクチンを接種していない人だけに広がるフェーズになる。
ブレイクスルーも確率的には低い上に、健康体であれば感染しても重症化する可能性はほぼゼロであるからそこまで気にはしない。
さらにワクチン接種証明による特典やサービスがたくさん展開され、ワクチン未接種であれば肩身の狭い思いをするだろうが、社会はそこまで付き合っていられない。
とはいえ、ワクチン接種が始まった頃に跋扈していた反ワクチンのトンデモな話も少なくなってきた。さすがにこれだけワクチンの安全性と効果が歴然と目に見えてきたら反ワクチンの話は通じなくなる。
ワクチン接種が順調に進んでいるため、来月からは接種会場も病院でのワクチン供給もグッと少なくなるらしい。飽和状態に近づくことを見据えてのことだろう。
だからちょうど今はワクチンがすぐに打てる状態であるから、逆に今打っておかないと後から「やっぱり打ちます」なんて言ってもすぐには打てなくなる。
そうやって反ワクチンだったり、いつでもいいやと思っていたり、副反応がどうとか屁理屈をこねてコロナ感染したときのリスクを天秤にかけられない人の間でコロナは燻り続ける。
それはワクチン接種が日本よりも早く進んだ国々を見ればわかる結果なのである。
ところで、わたしはワクチン接種証明で旅行が安くなるプランで公演が終わればバンバン国内旅行を楽しむつもりである。
お酒はさほど飲みたいとは思わないけれど、旅行がお安くなるなんてこんな素敵なことはない。
とまあ、公演をやるものだから日々、感染者数やワクチン接種の動向など気にしてきてきた。特にワクチン接種が驚異的なスピードで進んだことを見て、あまり愛国心がないわたしでも日本がすごいんだな、と思った。
反ワクチンのトンデモ情報が溢れたにも関わらず、結果的にワクチン接種が進んだのは日本人のリテラシーは高かったという証明だし、それを進める実務的なところ、それは政治であり、現場の医療従事者であり、自衛隊であり、厚生労働省であり、保健所などが献身的に頑張ったということではないか。
そして、このタイミングで黙々と仕事をするタイプの菅さんが首相でいたのは幸運だったと思う。もし口だけのポピュリストな政治家やピント外れな理想ばかりで実行力がない野党のような政権だったら間違いなく第5波で1万2000人は死んでいたし、今も感染者は増えていただろう。
菅さんが交渉力で確保したワクチン。そして本当に1日100万回超えを実現させた実行力。
そんな菅さんのおかげでわたしの体内にも中和抗体ができあがり、コロナウイルスから守られている。
世界では政治的に力がなったり、経済が弱くてワクチンが手に入らない国がたくさんある。手に入ったとしても中国製で効果がイマイチな場合もある。
でも、日本に生まれたおかげで、最先端のmRNAワクチンが接種できる。これは世界的に見ると、とてつもなく恵まれている。
これでコロナ禍が終わればいいと願う。
そして、たとえ収容人数が半分でもいいから11月の公演は無事に終えたい。
菅首相、どうもありがとう。
選挙には行かないわたしであるけれど、菅さんが出る選挙区に住んでいたとしたらわたしは菅さんに票を入れるよ。
そして、来年には菅さんが確保した3回目のワクチンを喜んで接種しに行くよ。