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茨城はアウェイだった!

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結月でございます。

今日は朝から茨城の水戸へ。結美堂は11月が決算期で、毎度ながらメンドーな事務作業があるのだけれど、それに必要な書類を取りに三菱UFJ銀行へ行かねばならなかった。

栃木にいて、なぜ水戸へ?となるのだけれど、ナナナナンント!栃木には三菱UFJ銀行がないのである! かろうじて宇都宮にATMだけがあるだけで、店舗がない。

店舗でないとできない手続きなため、一番近いところを調べると水戸だった。それでも車で1時間半ほど。

口座は銀座支店だから、銀座まで久しぶりに行こうかと思ったが、時間的にもガソリン的にも駐車場的にもそこまでして行く用事でもないから、銀座より近場の水戸にしたわけ。

しかし、栃木にメガバンクのUFJがないというのはどういうことだろう? 栃木銀行や足利銀行といった地銀がシェアを取っているからUFJでさえ進出するメリットがないからだろうか?

そう言えば、保育園の口座引き落としのときもUFJでやろうと思ったら、

「足利銀行だけなんです」

なんて保育園の事務から言われた。その際、事務担当の人がUFJという言葉にピンと来ていなくて、もしかすると彼女はUFJ銀行を知らないのかもしれない。信じられないようだが、意外と地方とはそんなことがあって、それくらい情報が少なく閉鎖的で、マイルドヤンキーでなのである。

と、そんなわけでスペック都会人のわたしは、

「だっせー」

と思いながら足利銀行の口座を作ったわけだが、当然栃木にいるとスーパーにもATMがあったりして便利なのである。

というわけで、最も近い三菱UFJ銀行がクルマで1時間半という田舎ぶりで、茨城を走る。

しかし、隣の県であるのに雰囲気は栃木と違っていて、心の中でアウェイ感が漂い始める。

風景はだだっ広くて、なんとなく寂しさがある。そして、栃木と違って海を有していることもあるだろうか。

栃木にいると愛する国道4号線があるため、東京とハートが繋がるのだけれど、茨城は東京から離れた感じがあって心細い。嫌いというわけでなく、東京の熱量が及んでいない気がして寂しくなるのである。

土地というのは自分に合うかどうかが皮膚感覚で瞬時にわかるものであり、茨城はわたしにはあまり合わないように感じた。

奥日光へ初めて行った時は電車だったけれど、その車窓から感じるもので栃木のことは好きになった。だからこうして住めている。でも茨城だときっと心細すぎて、東京に戻りたくなるに違いない。

そんな相性はアウェイ感となって現れ、道路を走っていてもどうも落ち着かない。

栃木に近づくと「帰ってきた」感が湧き出し、安堵する。安堵するということは茨城はわたしには合わないのだろう。

ついでに言うと、レッスンで東京に行くたびに安堵というより、「違和感なし」になるのだから、やっぱりわたしは東京が一番合うのだとは思う。

さて、都道府県魅力度ランキングで最下位を脱した茨城県。そして最下位に転落した栃木県。

水戸をクルマで走った感じでは、宇都宮がある栃木のほうが若干イケてる気もした。活気があるというか、開けているというか。

とは言え、ランキングはイメージに直結するものだから、日光や那須塩原などの観光スポットが「栃木県」と認識されていないところが最下位の原因だと思う。

しかし、土地との相性がわかる皮膚感覚。これは一体、どこからくるものなのだろう?

わたしに取って一番はやっぱりパリ。パリで死にたい。毎日パリの空気を吸っていたい。

中国なら北京。上海など南より北京がいい。北京は初めてそこに降りたその排ガス臭さのある乾燥した空気を吸った瞬間に好きだと思った。

そして奥日光。

好きな土地があるといいのは、死場所を選べるからかもしれない。

そうは言っても多くは病院で人は死ぬらしいけれど、人生のゴールを選ぶ楽しみがある。

それが生まれ育った地元であることを望む人もいれば、わたしのように郷土意識が皆無で、どこへ行っても異邦人でよそ者。そんな人間もいる。

しかし、郷土意識がなければその分自由になれる。自分で好きな土地を選べるのだから。

死に向かう軌跡。それをどう描くかを考え始めている。

そして、その軌跡をいかに彩るかがこれからの楽しみで、生きがいになる。

終着点への距離があるからこその醍醐味。

まだいろんなところに立ち寄れることができる。だから、同じことはしたくない。すなわち東京は好きだけれど、選択肢からはなくなった。

自分から離陸して、俯瞰的に見えるようになった楽しみ。

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