結月でございます。
毎朝、起きてから3歳児を保育園に連れていくまでは忙しい。自分の身支度をサッと終わらせると、愛娘のパンツやらパジャマやらを保育園の服に替えて、そこから食器を洗い、朝食を作り、食べさせる。素直に食べるときもあれば、遊びながら食べて進まないときもあり、
「早く、早く!」
と、何度も急かしながら、食べている最中に髪結をしてやる。それが終わると、歯磨きをさせる。4歳に近づいて歯磨きは随分スムーズにするようになって、仕上げの歯磨きも従うようになったとはいえ、それなりに時間はかかる。
そして、保育園のカバンを背負わせ、靴を履かせ、家を出るとクルマのチャイルドシートに座らせ保育園に向かう。
そんなバタバタで今日もようやく保育園に着くと、
「あれ?駐車場に全然車がとまってないね…」
と、その人気のなさに違和感を覚え、スマホのカレンダーを見ると、
「ぎょっ!今日って祭日じゃん!」
カレンダーをほとんど見ないわたしは休日を知らなかった。
時間は8時30分。
さて、どうしようかと3歳児とミーティング。すると、
「遊園地行きたい!」
という。しかし、いつものとちのきファミリーランドは開園は10時から。まだ早い。
仕方がないので、猫にご飯をあげるため一度戻る。そして、猫たちと遊んでから再びクルマに乗り、とちのきファミリーランドへ。まあ、開園したばかりの時間だと休日でもまだ空いているだろう。
そう思ったのは大間違いで、到着するとすでに駐車場にはかなりの車があり、入り口へ向かうと、200メートルは行列ができている。こんなとちのきファミリーランドは初めて見た。イケてないダサい遊園地だというわたしの認識なのに、これほどまでに人が押し寄せるとは、
「ここしか遊ぶとこがないのかよ!」
と言いたくなるも、事実そうで、まず場所が行きやすいというのがある。
那須まで行けば、もうちょっと気合の入った遊園地やサファリパークなどがあれど、紅葉シーズンはその人混みと渋滞でおそらくは敬遠され、宇都宮のとちのきファミリーランドが狙われたのかもしれない。
ともかく、入場するだけで30分は待たされそうで、中に入っても乗り物に乗るのも並ばなければならない。もうここには何度も来ているから、無理して中で遊ぶこともない。それにどうせ並んでも3歳児は駄々をこねるに決まっている。
仕方なしに引き返し、家に戻る。いつしか時間は正午となり、サッと昼食を作った。
それから昼寝に付き合ったり、無間地獄のようなママゴトを一緒にしたりしながら、
「焼肉が食べたい」
と言うものだから、歩いて行ける焼肉屋に連れて行った。
3歳の子と二人で焼肉は量的にどうかと思ったけれど、小皿があり、まあなんとかなった。
そして家に戻ると、今度はひらがなを書く練習をする。その際のBGMはハイドンの弦楽四重奏、そしてチャイコフスキーの交響曲6番に「1812年」。
今月は愛娘を生まれて初めて弦楽四重奏のコンサートに連れて行くが、日々、音楽は聴いているからおそらくはじっと聴いてくれることだろうとは思いつつ、家の中でBGM的に聴くのとは集中力が違うから、途中までしかもたないかもしれない。
しかし、親子ルームのおかげで3歳でも演奏が聴けるのは、体験としては上質であり、情操教育としてはいいと思う。
とまあ、保育園が休みなだけで大変な一日になる。自分のことは一切できないし、3歳児の要求には付き合い続けなければならず、これができるかどうかはもはや体質である。
わたしは比較的それが備わっているようで、だから猫とも過ごせるわけだが、思えばそれができる体質に猫のおかげでなったとも言える。
さて、最後には折り紙で花を作れ、だとか、熊を作れだとか無理難題を押し付けてきて、わたしはスマホで折り紙を調べ、とりあえず手裏剣を作って、それを花だと言っておいた。
夜も遅くなり、ようやく「寝る」と言い出し、添い寝する。寝息が立ったと思い、そっと布団を出ると、枕にしているクッションを引きずりながらソファにいるわたしのところにやってきて、
「いっしょじゃないと、ねれない…」
と言う。
MacBook Airを立ち上げたばかりのわたしは「やれやれ」と思いながらもう一度布団に入る。そして今度こそちゃんと寝入ったのを確認すると、再び布団を出る。
夜中になってやっと自分の時間を獲得。
明日は間違いなく保育園。
しかし、休日だと知らなかった一日はハートの準備ができていなかったのと、いきなり自分の時間を奪われてしまった気がしてちょっと精神的にダメージが大きかった。
とは言え、今が可愛い盛り。年長組の子供を見るとこんな可愛さはもうない。
だから今、こうしてべったりと一緒にいる時間が貴重なのだと思いながら、寝息の音を聞く。