結月でございます。
コロナの影響でいろんな業種が存続不可能に追い込まれそうですが、ブライダル業界もそのひとつ。
親族を招くとなると、それなりに高齢者がいたりして感染したらヤバいし、せっかく集まってもらっても、
「密を避けて!」
と、席も離れ離れで、近づこうにも、
「離れて!離れて!」
となると、結婚式には禁句すぎるワード「離婚」を思い起こさせ、どうも縁起が悪い。
とは言え、結婚式なんてコロナ以前にクソだと思っていたわたしはこれはいい傾向なのではと思ったり。
ブライダル業者には悪いけど、
「ちょっとあんたたち、ボッタクリすぎだろ」
という思いがあったし、結婚式を夢見てきた浮かれた客を相手に悪どい商売をやりすぎてんじゃないかと思っていたから。
それに披露宴など話に聞くだけで、アホくさくてウンザリしてしまう内容で、実はわたしは結婚式なるものに出席したことがない。
数少ない親戚のも、仲のいい友達のも、誘われてもアッサリと、
「行かない」
と一言。
きっと結婚式という浮かれた現場にいたら、自分が30分も精神がもたないことを知っているから。
それに結婚なんてするのは簡単で、継続することが難しいのだから、その門出なんて祝福するものでもなく、
「ああ…お気の毒に…」
というもの。
さて、コロナで結婚式が催せないご時世になって、ブライダル業者は倒産していくのは間違いない。
それは今までボッタクってきた天罰ということで。
なんて言うと、怒られそうだけど、その料金設定、ちょったやりすぎたとは思うよ。
しかし、結婚式がなくなると、実は喜ぶひとのほうが多いのではないか。
行きたくもない友達の式に断りきれずに出席して、さらにご祝儀まで包まなければならないこの理不尽。
これがコロナのおかげでパスできるというのはすばらしい。
これから間違いなく到来する大恐慌。それは戦後の日本人が経験したことがないスケールのもので、そんな恐るべき時代の到来を控えて、他人の結婚式のために金なんか使えない。
しかしこれは当事者もそうで、結婚したはいいけど、いきなり失業するかもしれない中、浮かれたイベントに大金を払うなんてことはすべきじゃない。
結婚式なんて金かけても大した思い出にもならず、それでいてプライスは高い。
コロナ以前から離婚率は高いし、結婚式に出席したのにそのカップルが別れたなんてことも珍しくない。
だから、結婚式ではなく、結婚継続10年祝賀会とか、そういうものにシフトすべきでしょう。
よく10年も我慢しましたというご褒美。
ともかく、結婚式はせいぜい写真だけで済ますくらいにして、あとは親同士が挨拶。
親戚も深く付き合わないほうがいい。なぜなら、相手の親族がクソなトラブルを起こして巻き込まれると大変困るからで、普段から他人行儀で距離を取り、エクスキューズを容易にできるようにしておくのがいい。
結婚式をしない代わりに新婚旅行は少しだけ奮発するといいでしょう。旅行の奮発など、虚の儀式である結婚式の出費に比べると微々たるものだろうから。
とは言え、新婚旅行とは気持ちがときめく初々しさで家の中でなく、どこか遠い場所でたくさんエッチしたいというイベント。
そのうち相手の素肌も見たくなくなるのだから、これは互いが新鮮なうちにしておくのがいいでしょう。
その証拠に美人女優を奥さんにしても、多目的トイレで数分で済ませるほうが楽しくてたまらなくなるひとだっているし、女だって根本的に同じです。
結婚の果てがそうであるのに、なぜ結婚式に大金をかけて、ひとまで巻き込まなければならない?
こんな理不尽はないわけで、コロナで結婚式が消滅というのは新しい時代の幕開けでしょう。
しかしながら、親世代も随分新しくなって、親世代そのものが、
「結婚式なんてなくていいんじゃね?」
と考えるものです。
結婚式はしなくちゃいかん!なんて言うのは、昭和の亡霊で、コロナウイルスがそんな亡霊を成仏させてくれることが望ましい。
茶番に金をかけるべきではないのです。
だから茶番で金儲けしてきた業界は潰れる。
しかし、コロナは破壊力が強すぎて、潰さなくていいところまで潰してしまいそう。
飲食店、旅行業界などなど、絶望的状態。
それはコロナウイルスそのものではなく、コロナウイルスを恐れすぎる人間の心がそうさせているもので、実は大半はこれまた虚なのです。
そんな虚が現実にもたらす大恐慌のほうがウイルスよりも危ないということは、あまり理解されない。
ちょっと前には、
「経済より命」
なんてポエムが言われていたけれど、
「経済が命」
という最前提が理解されてないことが明らかになったわけです。
経済が回らないと、命を存続できない。
いや、やろうと思えばできなくもないけれど、それは原始時代のライフスタイル。
さて、そんなわけでわたし個人としては結婚式にいい印象を持っていませんが、それでも3月からブライダル業界の損失が6000億円ということで、経済的なダメージは大きい。
金は天下の回りものなので、わたしが個人的に嫌いなブライダルでもそのお金は回り回るものだから、
「うん!結婚式はしたほうがいいよっ!」
というのも事実。
でも、
「コロナなんか言ってる場合じゃねーだろ!」
ということは社会の常識になるにはまだ時間がかかりそうです。
常識になるには、今以上に失業者が出て、もっと企業倒産が起きて、自分も含めて知り合いや身の回りの人が普通に生活に困っていくことを経験しないと、
「経済が命」
という事実は浮き出されないものです。
人間の死に優劣をつけることは大変難しい問題ではあれど、わたしはコロナで病死するよりも経済的困窮で死に行くほうが辛いんじゃないか、と思う。
ウイルスであれば、まだ人類が対処しようがないものとして納得できる。しかし、経済の破綻はちょっと納得がいかない。
現実以上にコロナを恐れすぎて、トンデモな方向に社会が動いていることに途方に暮れつつ、
「まあ、しょーがねーな」
と、自分の中で処理。
ところでわたしは喘息持ちなので、コロナに感染したら重篤化するんじゃね?と思いつつ、そんなに深刻に考えていません。
だって、感染するかどうかなんてわからないし、心配することが予防になるわけでもなし。そもそも栃木にいて猫と暮らしているだけだし、キャバクラなんかもともと興味ないし、感染の事前確率がとても低いですしね。
でもさ、田舎って感染者が一人でも出たら村八分にされたりで、怖えーよね。東京の人のほうが優しいよ。
感染確率が低い田舎で過剰に警戒するっておかしいと思うけど、田舎って世間が狭いから怖いんだよね。
映画の『イージーライダー』の世界だよ。