結月でございます。
かれこれ1ヶ月以上、喉の状態が悪くて、喘息状態なわたし。
治るかなと思いつつ、治りそうで治らず、結局ひどくなってしまった気管支弱者は病院へ行き、ステロイド薬をもらった。
これはフルタイドというもので、中にパウダー状の薬が入っていてこれを吸入する。慢性化した気管の炎症を抑えるというもの。
そこそこ大きな箱に入っている。
これで60回吸入分。1日2回だから1ヶ月分というわけ。
喘息持ちの気管支弱者のわたしは昔、毎晩のように発作が出て、それがあまりにひどいものだから、医者がどこかに申請してくれて恒久的に薬代がタダになった。それは毎日飲む予防薬、それから気管支拡張の錠剤であったりとなかなかの量だった。
それがタダになる代わりに、新薬投入の実験台になることを承諾する。
当時、フルタイドに似たパウダー状の新薬があった。それはカプセルを専用の吸入器にセットすると、カプセルに針で穴が開く。その下にはプロペラがついていて、一気に吸い込むと回転したプロペラの風力でカプセル内の粉状の薬が喉に吸収されるという仕組み。
しかし、これは良くなかった。なぜなら、吸入器に粉末の薬が固まってしまい、それが塊となって喉を直撃するためむせてしまう。それに薬剤の量もそこそこあって、味も悪く気持ち悪かった。
ところがありがたいことに薬学技術は進歩し、フルタイドのように使い勝手が良く、吸入してもむせることのない仕様に仕上がった。
携帯できる気管支拡張スプレーも画期的な発明で、これができてからというもの、夜中の救急病院に吸入器をすることがなくなった。
薬の進歩は人をハッピーにしてくれるもので、それはコロナワクチン然り、薬の誕生によってかつての苦悩が嘘のようになくなるのである。
さて、この吸入ステロイド投入で、喘息は収まりを見せてきた。これまでエアコンの風を吸っただけで気管支が敏感に反応し、咳が止まらなくなったのがそうでなくなってきた。
発声しても咳が出そうなことも少なくなった。
これでようやくお休みしていたYouTubeの撮影もできるというもので、やれやれといった具合。
YouTubeで喋るのはあれはあれでやると楽しい。言いたいこと言ってるのは精神をスッキリさせる効用があるのかもしれない。
来月はコンサートもあるし、この吸入ステロイドを継続して気管支にぶち込んでおこう。喉というのは油断すると、すぐにまた悪くなるものだから。
と、今年もちょうど半分が終わるところまできて、喉の調子がまともだった時間はさらにその半分以下だったんじゃないか。
コロナがトレンドになったせいで、咳をするだけで疑われるどころか、
「近寄らないでください」
と、バイ菌以上の危険物扱いされる中ではハードな時間が多かった。
とは言え、喉はまだまだ弱々しい状態。それは自分でよくわかる。脱皮したてのザリガニのようにまだまだ触れられたくない弱さが喉に感じられる。
ちなみにレッスンの時は声帯を使わなければならないため、カンロののど飴をのべつ舐めながら喉の粘膜を守っていたが、そんなのど飴を連続して舐めた後にカルピスウォーターを飲むと、実に不味いということがわかった。
いや、その組み合わせは不味いに決まってる。そんなことはわかっているのに、そこまで考えずにカルピスウォーターを慣習的に買ってしまっている。これはわかっていても、気づくまでわからないものなのである。
ところでわたしはカルピスがテイスト的に好きではあるけれど、どうしていつもカルピスウォーターなのかというと、軟弱な喉にはカルピスの甘さがいいようで、咳き込んだ時にはお茶なんかよりも断然、収まりがいいのである。
というわけで、わたしのカルピスは咳の抑制の意味であって、
「先生って、カルピス好きだよね」
なんて、生徒から思われても不本意なので、どーでもいいことだけど釈明したくなった喘息持ちのわたし。