結月でございます。
昨日は栃木の県営公園である「とちぎわんぱく公園」に2歳の愛娘を連れて行った。
ここは以前、栃木出身の芸人、つぶやきシローがとちテレでリポートしているのを見て知った。
なんだかつまんなそうな場所だなと思いつつ、子供を遊ばせるにはいいと思い記憶していたわけ。
しかし、つぶやきシローのことは詳しく知らないけど、芸風とはいえ、あんな奴が一緒だったらウザそう。
栃木は飲食店とお笑いのセンスは本当にない土地だと思う。
さて、そんなわんぱく公園は真岡市からクルマで30分ほどの壬生町にある。
中へ入ってみるとかなり広い。まもなく3歳とはいえ、2歳児が歩き切るにはちょっと難しいと直感。途中で足が疲れたとか言われて抱っこして帰ることになると、こちらがハードだなと些か怯える。
売店や遊び場があるのはこの入り口と対極にある。仕方なしに歩いていると、アンパンマンのキャラ「SLマン」をリアルにしたようなタイヤで走る汽車が公園内を走っている。
帰りはあれに乗れば大丈夫か。
日曜とはいえ、人は少ない。壬生町というのがビミョーすぎるのかもしれない。これといった観光名所はないし、人口密度は見るからに低いし、少子化ではこの公園に来る理由はないかもしれない。
とはいえ、芝は整備されていて、おもちゃのバドミントンをやったり、キャッチボールをするにはいいようなところ。
とりあえず売店などがある方向へ歩いていると、小さな愛娘は、
「わんぱくこうえん、どこ?」
と、何度も訊いてくる。
「いや、だからここがわんぱく公園だよ」
と、答える。
行きつけのとちのきファミリーランドのようにアトラクションがある場所をイメージしているのだろう。
ようやく建物があるところに着くも、営業してるのかどうかよくわからない感じ。そこには駄菓子屋とされる店があったので入ってみた。
なるほど、かなり懐かしいお菓子が売られている。チョコやマシュマロを買う。
その隣にはお土産物屋となっている店があった。その入り口に衝撃的なものがあった! それはコレ!
うおぉぉ!こ、こ、これは、アタシが小さな頃に保育園の帰りに母親に毎日連れていってもらっていた「第一パン」という駄菓子屋にあったものと寸分違わず同じものじゃないか! こんなものが令和に売られているとは思えない! 瞬間的に不思議の国のアリス状態!
裏面もまったく昔と変わりがない。
これは薄い発泡スチロール素材でできた飛行機。いろんな種類の飛行機があって、思わず大人買いしようかと思いつつ、メッサーシュミットにした。
しかし、ハーケンクロイツが入ったおもちゃが売られているすごさ。こんな昭和なものが売られている栃木は不思議いっぱい。
こんな昭和のものがあるとはどういうことなのだろう? これは現役で製造販売されてるってこと? もしくは昭和時代からの在庫がまだあるってこと?
そこが気になりグーグルで調べてみると、まだこれを製造しているところはあるらしい。ツバメ玩具製作所といって、埼玉の戸田市にあるという。
しかしながら、寿命の長いおもちゃって、少しずつアップデートしていくものなのに、これはまったく変わってないところが脅威。
ところでこの飛行機で子供の頃、友達とよく遊んだけれど、実はわたしは飛行機が大好きなの。旅客機でも乗れば興奮するし、できれば戦闘機を操縦してみたい。
なぜなら、戦闘機は飛行機の中で最も速いからで、アタシは音速で飛びたい。撃墜とかでなく、音速で飛びたいわけ!いや、音速の何倍も速く飛びたいの!
アタシはね、トロいのが嫌なのっ! 早く、速く、はやくだよ!
やっぱ乗りたいのはソ連のミグだね。ソ連の飛行機のデザインは冷たく美しい。
飛行機を操縦したい気持ちはあれど、それは簡単に叶わないから自動車で我慢する。自動車で十分楽しいけどね。
というわけで、実は飛行機が好きなアタシは映画『トップガン マーヴェリック』はゼッテー観る!
ところで飛行機ものの映画の傑作は、もちろん『トップガン』。あとは古いと『華麗なるヒコーキ野郎』だね。ロバート・レッドフォードが出てる。
これを描写でパクってるのが宮崎駿の『紅の豚』。でも、いい映画だけどね。アダルトな内容でね。
しかし、トム・クルーズってすばらしい役者なのにアカデミー賞をもらえないのは明らかに嫌がらせされてんだよね。ブラックな世界だよ。
さて、そんな昭和な飛行機を袋から取り出した。
うほっ!中身も昔のまま…
組み立てるとこんな具合。
この飛行機で2歳の愛娘と飛ばして遊ぶ。なるほど、わんぱく公園は広いから、こういう飛行機で遊ぶには最適だから売っていたということなのね。
と、帰りは公園内を走るリアルSLマンみたいな汽車もどきに乗る。大人100円。3歳から子供50円。2歳はタダ。
わんぱく公園は道の駅が隣にあった。おいしいものがあればそのまま家で昼食にしようと立ち寄る。すると、かなりマニアックなものが売られるテント型屋台が並んでいて、
「誰が買うんだろう…?」
どうも栃木というのはズレたものが多いんだよね。まあ、そこがおもしろいんだけど。
そこには「しもつかれ餃子」なるものが売られていた!
「しもつかれ」は栃木県民でさえ食わないどころか、パスしてしまう郷土料理。栃木県の都道府県魅力度ランキングを向上させようと思っているわたしは積極的に食べてる。
「おい!栃木県民!アタシが食ってんだから、地元だったらしもつかれ、食えよ!」
と、しもつかれ餃子を買って帰った。こんなの。
一見すると普通の餃子。5個入りで350円。
中を切ってみると、
う〜む、言われてみればしもつかれが入ってるという感じ。
ちょっとドキドキしながら食べてみると、
「しもつかれの味、しねーし!」
これはまずしもつかれの量が少ないのだと思う。あとは焼くことでしもつかれの風味が消えている。
やっぱり栃木って料理が下手。とちテレで紹介される飲食店とか、クオリティが昭和だし、あとは学生が学園祭で作るような唐揚げとか焼きそばとかそういうのが多い。
もし「しもつかれ」を料理にするなら餃子よりもシュウマイか小籠包がいいと思うよ。それでもベストとは言えないけど、餃子よりは風味を活かせる気がする。
と、料理のセンスはなさすぎる栃木だけど、蕎麦はうまいよ。いろんなところに蕎麦屋がある。
蕎麦があるということはすなわち土地が痩せているということ。痩せた土地では基本的に食文化は栄ようがない。ところが痩せた土地だからこその蕎麦ゆえにそば打ちは栄えている。
壬生町で打っている蕎麦も道の駅で購入。
スーパーで売られているようなものとはハンドメイド感が違う。
料理は超下手な栃木なのに蕎麦を打たせるとこの高品質!
家で湯がいてみた。蕎麦を手にとると、女の髪の毛のように柔らかい。
とは言え、女でもゴワゴワの髪質はいるからこの表現は正確ではない。上質な女の髪というか、女性ホルモン的な柔らかさだね。
お蕎麦が大好きな2歳児と一緒に食べる。
ほほぉ〜 なるほど、こういう蕎麦もあるのか。
つまり、触った質感そのままにふわりと柔らかい。最近蕎麦のことがちょっとわかってきて、これは日本酒と同じなんだな。
腰の強い、言ってみれば淡麗辛口のようなものもあれば、この蕎麦のようにふんわりと香るものもある。
日本酒のテイストが様々のように蕎麦も様々。これが蕎麦にハマってしまう理由なのだと栃木に来てわかった。
ちゃんと手打ちした蕎麦は、どのような質感にしたいかという蕎麦職人の意図を感じられる。その微妙なところを感じるのが蕎麦のおもしろさなのだ。
そういう意味で、日本酒も淡麗辛口が好きなわたしは蕎麦も腰があって、シャキッとしたのが好き。
この壬生町も悪くはないけど、好みとしては違うかな。とは言え、上質感は満足できる。
実はその前日も愛娘と蕎麦を食べていて、二日連続なのである。
それは栃木県で展開するスーパー「たいらや」で蕎麦を買ったから。
「たいらや」はスーパーでもちょっとクオリティ高めのところで、蕎麦の品揃えがいい。
いつも行くスーパーだと群馬県の二八蕎麦が最上級で298円。
しかし、「たいらや」でスーパーの蕎麦としては高い部類に入る498円があった。そして買ったのがこれ。
日光産のそば粉を使っている。製造は栃木の大田原市。ただし、この監修の「長畑庵」という店は日光にあるらしい。今度行ってみる。
この蕎麦はね、スーパーで売られている中ではかなりおいしいよ! マシンメイドだろうけど、風味はいいし、プリプリ食感。
ナイスだったので、実は今日もこれを買ってしまった。
今のところ、わたしにとって最高得点の蕎麦は栃木市出流町にある「いづるや」。ここの蕎麦には参ったね。観光バスで客が来る理由がわかる。あんな山奥なのに。
いづるやの蕎麦が98点だとすれば、スーパーで買ったものは82点はつけたい。マシンメイドではかなりの高得点だと思う。
とまあ、蕎麦がおいしい栃木は昭和のままな不思議の国。
そう言えば、昨日、テレ東の池の水ぜんぶ抜くで行きつけのとちのきファミリーランドが出たけど、あの池、40年間、水を換えてなかったんだって!? そりゃ、汚いはずだよ。
その適当な感じが栃木らしいと思ったけどさ。
栃木は池の水まで昭和のままだったってことで。