結月です。
うちには猫が三匹いる。一番年上はマオミィというキジトラで、7歳くらいになる。
まだ健康だけれど、子猫の時から一緒に暮らしているので、マオミィもちょっと老けたなとわかる。
だから、猫保険のことも気になり出して、入っておいたほうがいいように思う。
もしマオミィが将来病気になったとして、その苦しみを見過ごすことなんてできないのだから、無論病院へ連れて行く。
しかし、猫の治療は人間より高額だから、その時にもしわたしに金がなければ困る。
それなら今から保険に入っておいたほうがいい。保険にはいろんなプランがあるけれど、見積もりを取るとどうやら月々5000円ほどらしい。ちなみにあとの二匹はマオミィより若いからもう少し安い。
取り急ぎ、年上のマオミィから入るとして、月々5000円をかけるなら、わたしがお酒を飲まなきゃチャラじゃないかと気づく。
実のところ、随分前からドリンキングが惰性化していて、正直おいしいと思って飲んでない。人と飲むのは楽しいけれど、家で飲むのはメンドクサクなっている。
それに月々お酒代をかけて、わたしが猫より先に病気になっているようじゃ本末転倒。
というのは、ほんの数日前に京都にいる父が急性膵炎になり、緊急入院した。重度のようで、積年の呑んだくれが祟ったよう。
しかしそれも他人事でない。わたしだってこのまま行けば、膵炎になるんじゃないか。その可能性は低くない。
身内が酒で膵炎になっていると、お酒を飲んでもおいしくない。飲んで自分が膵炎への可能性を積み重ねているとなるとおいしいなんて気分にならない。
父は人工呼吸器をつけられて、しかも意識があるものだから生き地獄なのである。
将来そんなことになるくらいなら、月々の酒代を猫の保険に使ったほうがいいじゃないか。
病気になるために金を使って、猫の病気に金を使わない愚かさ。
なんてことを考えながら、お酒を猫保険に転化する。
さて、京都に行くかどうかの問題もあって、それは車酔いしやすい2歳の愛娘が6時間のドライビングに耐えられるか。新幹線で行くにも車内でじっとしているわけはなく、どうにもこうにもね。