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夢を持って働こうというのも難しいし、夢を持たずに生きるのも苦しい

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結月です。

番組は見てないですが、こんなやり取りがあったみたいです。

news.careerconnection.jp

年寄りと若手の価値観の違いですが、これはどちらも事実だし、両方が間違いではないんですよね。

教育が悪い。若いやつは夢を持とうとか自分しかやれないことを見つけようとか、いくら言ったってそんな仕事できない。

 というたけしのコメントも間違いでないと思う。学校現場では実社会に出たことがない教員が個性を伸ばす教育をお上から強いられたり、社会全体も夢を持つことがすばらしいというように言われるし、テレビを見ても夢を持つことを推奨している番組が多い。

でも実際には夢を持って自分にしかやれないことをやれる人なんてほとんどいない。その証拠に日本は世界でも突出してサラリーマン国で、労働人口の9割がサラリーマン。

自分が具体的に何がしたくて、どうやって生きていきたいか明確に答えられる人にわたしはほぼ会ったことがない。

自己啓発本など、夢を持って自分ができることを煽る本はたくさん出版されていて、文芸でなくそういう本しか売れないらしい。

なぜ売れるかというと、現実は夢を持ちたくても持ててなくて、でも夢を持って実現できたほうが幸せなんじゃないかという憧れがあるからで、それだけ憧れだけで終わって日々、嫌な会社に通っている人が多いからでしょう。

かく言うわたしも結構、煽ってきたほうで、それゆえいろんな相談を受けてきたけれど、自分がやりたいことがない上に、会社の文句だけ言って退職はせず、アドバイスをしても何も変わらないというのが通例だからアホらしくなって煽るのはやめた。

結局は自分が何をやりたいかはっきりしていることがすでに才能であり、それを仕事にできるのはさらなる才能であるから、そんな才能がない人にいくら言っても無駄だと悟った。

だから、もう人のことはどうでもよくて、自分のことに専念して冷たい人間になろうと思う。

一方で、編集者の箕輪さんの言うことも事実としてあって、無理に働かなくてもとりあえず生きていけるのは本当の話。

生きていくことにそんなにコストがかからなくなった。

スーパーに行っても数百円あればわりにおいしいものは買えるし、シェアだってネットを介して簡単にできるし、服だってユニクロやしまむらは安いけど品質はいいしね。

これまたかく言うわたしも生活費は超安く生きている人間で、料理のテクがあればコストをかけなくても外で食べるよりおいしいものはできる。

しかし、一方で箕輪さんはホリエモンや見城社長と生きている人で、彼の周りには特殊な才能があるわけで、基準が一般とは異なってくる。

その基準は自覚できるものではなく、人はどういう人たちと過ごすかで価値基準が変わってくるから。

なので、俯瞰的に見れば、箕輪さんの出す本のようなことができることは理論的に可能であっても、社会の多くの人が実現できる可能性は低い。だってホリエモンや見城社長が特殊だから本のネタになるわけで、そんなネタを読んだだけで自分が特殊になれるわけないじゃん。だから、たけしが言うように、

「そんな仕事できる奴はいねえよ」

っていうのが今のところの現実でしょう。

今のところと言うのは、時代が少しずつ進むことによって働くことを意識しないで生きていくことが当たり前になるかもしれないからで、現時点ではどちらとも言えないといったところ。

ともかく個人の夢革命が起きてしまったので、才能がない人まで夢を考える時代になった。そこにギャップがあり、自分の才能がないことを知ってしまった悲劇もある。

今までは夢なんて考えずにたけしが言うように「食うために働けば」よかった。ところが現実は食うためにしか働けないほとんどの人の心に革命が起きてしまい、悲劇が起きる。

胡散臭いセミナーに通い詰め、自己啓発本を買い漁るなんて無駄な悲劇であり、自分の実力がないのに「何が自分にはある」と思い込む。

その結果、学園祭の焼きそばのようなプロというにはお粗末な、趣味の延長のような仕事があふれている。

たけしは自身の芸能生活で芸人になりたいと夢見てまるで才能がなく、芸人になれない屍のような人間をたくさん見てきたのだと思う。だから現実をズバリと言うし、箕輪さんは煽る本を出すのが仕事なわけで、悪意があるというわけでなく、彼自身、新しいライフスタイルを提案したいから現実でなく理想を仕事にしている。

と、このようにどちらも事実ではあるわけで、ひとつ言えるはっきりとしたことは時代はそうやって少しずつ進み、変化しているということ。

そして、他人の夢なんてどーでもよく、そんなもんに構う時間があったら自分のことをやったほうがいいよってこと。

自分が何をやりたいかはっきりしない奴の話なんて、過去をしみじみと語る身の上話と同じで聞くに値しないから。

そもそもやりたいことがある人は、口を開ける前にもう始めてる。

でも、夢を持たずに生きるっていうのも、これはこれで苦しいんだよね。

「じゃあ、どうすんの?」

って話だけど、夢を探して、自分が何をやりたいか探しているうちにちゃんと寿命がきて死ぬんじゃないの?

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