結月です。
昨年の年明けに軽自動車のダイハツミライースを中古で買ったのであるが、それは愛娘が今年小学生になることを見込んで、つまり宇都宮まで毎日走らなければならないことを前提に買ったのである。
もし愛娘が受験に落っこちたらミライースは要らなくなるから合格決定後に買えばいいとも考えなくはなかったが、保育園の送迎に毎日クルマはいるし、わざわざ愛車のメルセデスを走らせるのも大袈裟な感じがして小学校に受かることを前提にミライースを買ったわけである。
これでメルセデスの負担も減るし、ガソリンはハイオクでなくレギュラー。しかも燃費は2倍以上、下手すると3倍ほどの差。
受験にはまず落ちることはないと確信していて、それは勉強は叩き込んだし、対策も万全に整えていたから不安になることはなかった。
と、メルセデスは大事に乗るモードになり、日々の下駄使いはミライースになっている。近所のコンビニにもクルマという田舎ライフに加え、宇都宮の渋滞や街の中の運転は小さな軽自動車が大変楽で重宝している。これはいい買い物だった。
そもそも軽自動車なんかに金をかけるつもりがなかったので中古で50万円ほどだったが、購入時の走行距離は2万7,000km。装備になんのオプションもない素の車だから状態は良くても安かったからそれに選んだ。
しかしながら乗ってみるとキビキビ走るし、燃費はいいしで申し分ない。
であるからして、東京に行く時もミライースであって、エアコンをかけなければ片道500円のワンコインのガソリン代。宇都宮も片道でちょうど1リッター。
驚異の燃費の良さで、まさかこんなにガソリンが高くなる時代になるとは思っていなかったので、ますますミライースを買っておいてよかったというわけである。
毎日渋滞を含め100kmの走行。メルセデスだとガソリン代は高いし、渋滞ばかりのみちはクルマに負担が大きいからメンテナンスも頻発するだろうしで、もしミライースがなかったらいくらかかっていただろう?とビビる。それを想定しての軽自動車購入だったが、購入価格はすでに消費したようにも思う。
とはいえ、車体がショボすぎて高速道路は使えない。一度だけ羽田空港まで高速を往復したが、加速は弱いし、ドアも天井もペラペラだから高速走行で事故るとこれは死ぬなと実感する。
というわけで高速のときはメルセデスに乗るが、さすがドイツのアウトバーンを走るクルマだけあってその安定感は抜群で、シャシーは揺るがない剛性が頼もしく、上質感も十分で快適極まりない。
しかし、狭苦しいコインパーキングに入れるとか、チビチビしか進まない渋滞だと車体が重く感じられて「向いていない」んだなとわかる。
昨日は銀座に行ったが、銀座の駐車場は地価が高いからキツキツな設計で狭いったらない。昨日は左隣がメルセデスのGクラスで右隣がアルフォードであって、ミライースで来てよかったとしみじみとなる。
軽自動車でなければドアを開けるのも大変である。身を滑らせるようにして出なければならない。銀座は狭いくせにデカい高級車が多い。
数ヶ月前、ミライースでなくメルセデスで銀座に来て西銀座駐車場に入ると、ロールスロイスがデカデカと駐車されていて、邪魔なことこの上ない。デカすぎてはみ出してるじゃないか。
そんなことがあって閉口したから銀座にはミライースで来ることにした。小さい車体が扱いやすく、しかも銀座の細い通りを走るのも適している。人が多すぎて、歩行者が渡り切るのを待つのが頻繁であるからチョコチョコと停止しなければならないが軽自動車だとそんなに苦にならない。あんなところをベンツのゲレンデやポルシェやマセラッティだとさぞや走りにくかろうと思う。銀座はそういう金持ちが集まるが、しかしわざわざそんな車で来るのもアホじゃないかと思うのは適材適所ができていないのは愚かに見えるからで、顕示欲のために不適切な車に乗るのはきっと車のことがわかっちゃいないのだろうと推測する。
都内でオフロードのゲレンデに乗るとか、大渋滞の中央通りでポルシェとかアホじゃないか。ああいうのは山の中とか田舎で走らせて本領を発揮する車である。
場末のとんかつ屋にブランドバリバリのスーツやドレスでいくのはおかしいし、高級フレンチに作業着で行くのもおかしいし、何事もその場に応じた選択が求められる。
とまあ、昨日はミライースで銀座に行ったのであるが、仕事に付き合ってくれた愛娘にはお礼に博品館に連れて行く約束をしていたので8丁目まで歩いた。クマのぬいぐるみを買わされたが、それに決まるまで博品館の中を歩き回ってさすがに疲れた。しかし、6歳児にとってはわたしの仕事に付き合うのも同じ立場であるから仕方がない。お互い様である。
というわけで、丸の内から銀座を歩き回った1日で5時間ほどはいただろうか。博品館に行ったせいで銀座を出たのは夕刻で、バッチリと渋滞の時間。埼玉の春日部あたりまで思うように進まず、1時間以上は余計にかかった。
それでもいい燃費を維持しているミライース。
安いクルマなのになんと優秀なことか。
たった50万円なのにそれ以上の働きをしている。
ちなみにわたしは軽自動車なんてものを新車で買うメンタルがわからない。最近の軽自動車はいろいろな装備がついて200万超えも珍しくない。
そもそも高級でないものにどうしてそういう値段を費やすのだろう?
いくら高いものでもエンジンは660ccだし、馬力だって64馬力。スライドドアなんかだと車重が増えて燃費は悪くなるし本末転倒。
軽自動車はそもそもの規格が安物なのだから、安い中古に限る。