結月です。
突然ですが、ジェネオケでは青汁の開発を始めます。
と言いつつも、実は青汁開発は先月からいろいろとリサーチをしていて、どうやらいけそうだと判明したのである。
コンサートというのは音楽しかやっていないことに気づいたわたし。音楽が奏でられるステージは音楽が好きな人に向かってしか発信できていない。いくらその演奏が良くて感動しても、その公演だけの一過性なものでしかないことにわたしはつまらなさを感じて、さらに決まったお客さんをぐるぐる回しているに過ぎない発展性のなさに、
「このままじゃ、駄目でしょ」
と、感じていた。
そこでわたしはジェネオケ公演がもっと永続的に、さらにリアルに人をハッピーにできるやり方はないかと考えていた。音楽だけの充実では音楽だけの世界でしかなく、その外側に出ることができないと思ったからだ。
今年に入ってそんなことをなんとなく考えていて、いつからか予防医療を音楽の活動に取り込めばおもしろいと思い立った。それはわたし自身の体験から病気は健康状態に見えるうちから実はしっかりと発症する準備が進んでいる事実を知ったからだ。
その多くは生活習慣病で、いわゆる突然死も脳卒中や心不全がほとんどで、それらは突然訪れるように見えて実はそうでない。血管が詰まったり破裂したりすることは日常生活の習慣で着実に進行していて、それがいよいよ耐えきれなくなった時に死ぬというプロセスなのである。
つまり、健康診断で血圧や中性脂肪などの数値が悪い状態を放置して継続しているとしっかりと脳卒中や心不全になる確率を高めている。要するにそのことをみんな知らないだけで、特段、症状がないから自分が健康だと勘違いしているだけなのである。
わたしは自分のことでそれをしっかりと理解した。するとジェネオケメンバーらプロ演奏家のことが気になり始めた。彼らは忙しいし、そもそもインドアな仕事だから運動不足である。また一流の奏者ほど仕事が多いので、地方遠征もありご当地グルメや外食が多い。
つまり、これは生活習慣病的には最悪な環境で、事実、演奏家に会うたびに、
「ちょっと腹出てきたんじゃないか…」
と、口にはしないがメタボになっていることを見る。
脳梗塞を発症し、運よく命拾いしても体半分が不随になるともう楽器なんて演奏できない。いくら若くても引退である。
演奏家の手が動かなくなるなんて悲劇でしかない。絶望である。きっと死にたくなる。
でも、そうなる確率はちゃんとあって、みんなそれを自覚していない。わたし自身もずっとそうだった。
来年はジェネオケ・サントリー公演があるというのにメンバーに倒れられても困るし、死なれても困る。いや、ジェネオケメンバーでなくても、プロになっている演奏者はそれだけで類い稀な才能を持っているのだから、ご当地グルメの食べ過ぎや健康の管理不足で演奏不能の体になるなんてことは防がなくてはいけない。
だからこのことを日本のプロ奏者みんなに伝えていきたいと思う。とにかくそれを真剣に思うほどプロ演奏者にメタボをよく見かける。明らかに運動不足で内臓脂肪たっぷりなルックスである。
それだけでない。
クラシックコンサートに来てくれるクラシックが好きなお客さんたちの健康状態も良くはなさそうだ。ホールの客席を眺めると、あまり生き生きとは見えない。高齢者が多いせいもあるが、やはりクラシックが好きというのはインドア派が多いのだろう。かく言うわたしも思い切りインドア体質で、まるで運動してこなかった。
しかし、演奏家もクラシックファンも体を健康にするとどれだけ快適なを知ってほしい。その事実をわたしは身をもって知ったから、それを今後伝えていく。
演奏だってメタボで動きの悪い体よりも無駄な脂肪がない軽い体のほうが楽器だって弾きやすい。
それに糖尿病を発症すると末梢神経がやられるから手足が痺れる。演奏家は歳を取ると指が若い頃のように動かなくなるというが、実はそれは糖尿病の影響もあるのではないかと推測する。
健康状態をずっと保っていれば、そんなに指の動きが衰えるとは考えにくい。
また音楽を鑑賞するにしてもメタボで体が重い、糖尿病で体がだるいような状況だと気持ちよく音楽を聴けない。ちょっとした風邪程度の時だって、気持ちよく音楽は聴けないくらいなのだから、音楽鑑賞に健康的な肉体は必須なのである。
わたしは不健康な演奏家がいるオーケストラよりも健康で肉体がキビキビしているオーケストラのほうが音がいいのではないかと仮説を立てている。ジュニアオーケストラなどを見ると演奏に深みはなくてもそのサウンドは健康的なエネルギーがある。
だから、深みのある演奏ができるプロ奏者がさらに健康であれば、もっと煌めく音があるのではないか? そういう試みも今後してみたいと考えている。
しかし、もっとも重要なのは脳卒中や心不全で突然死なないことだ。日本人の死因の第2位と第3位がそれらが占めている。滅多に起こるようなものでなく、ある程度の頻度でその死が訪れているわけだ。
とまあ、そんなことを前置きにして、何をすれば予防医療を啓蒙できるか?それをずっと考えいた。
予防医療の環境、例えば検査だとか人間ドックだとか、簡易的な検査キットだとか、病気になる仕組みを説明したYouTubeとかそういったものは夥しくある。しかし多くは自分が死なないと思って過ごしているからそこの情報にはアクセスすることはない。
また、ジェネオケとして予防医療を啓蒙しようとして、いきなり糖尿病検査キットを宣伝したってハードルが高過ぎて受け入れてもらいにくい。
それならわかりやすい青汁を提供して、それをきっかけに生活習慣の意識改革を促そうと思った。
音楽を愛する人を対象に音楽を末長く楽しめるよう健康管理をしてもらって、演奏家も聴衆もずっと健康で音楽と共にいられる試み。
音楽を愛する人向けのパッケージにし、音楽を愛する人の健康を願うコンセプト。
そんなことを考えて、先月はそれが実現できそうかリサーチしていたのである。
そして、ジェネオケ青汁と命名するそれは国産の6種類の原材料を用いたもので、余計な甘味料や澱粉による水増しがない高品質な青汁である。
実は市場に数多く出回っている青汁は中身が怪しく、有効成分が少なく澱粉で嵩上げしたものがあることを知った。これは青汁を生産する業者からの一次情報だから確かである。
ジェネオケは音楽において本物志向である。業務的な演奏は絶対にしないし、音楽に対しては本気の演奏で観客と向かい合う。だから青汁もしっかりとした品質のもので作る。
というわけで、ジェネオケ青汁のクラウドファンディングもこれから行う予定。パッケージデザインは今、取り組んでいて、いいものができそうだ。
クラウドファンディングのリターンではジェネオケ青汁と11月1日(水)に開催される「ジェネオケコンマス佐久間聡一リサイタル」のチケットとセットにしたものも考えていて、音楽と健康の美しいハーモニーを旗印にして音楽のみの活動で終わらないジェネオケをこれから進めていく。
音楽は人間のものだから、音楽だけをやる音楽はおかしい。音楽が人間の何かにつながらないとそれはいくらプロでも音楽の趣味の域を出ない。もっと音楽活動を社会とつなげるために予防医療に取り組む。
そして、クラシックファンしかホールに来ない状況でなく、健康と通して初めて音楽に触れる人たちを増やしていく。
あまりにもクラシック音楽界は世界が狭すぎる。
わたしはその閉鎖性をなんとかしないとクラシック音楽そのものが生き残れないと考えているのである。
そういう意味でまずはジェネオケ青汁。
これを突破口にして、いろいろな予防医療サービスも展開できればと思っている。