結月でございます。
栃木に来てから結美堂はまだWi-Fiが繋がってないんですよね。ソフトバンクに移転手続きしたら「工事不要」ってなっていた。そしてNTTから光のルーターが送られて来たら、
「あれ、差込口、違うし」
ということでソフトバンクに連絡。
「申し訳ございません、工事が必要です」
ってことだった。
工事希望日を出すもまたソフトバンクから連絡があり、
「NTTが混んでいて、また先の日程になります」
という。
「ガッデム!」
と、今はネットがないと不便だからWi-Fiがないとどうもね。
って、スマホは月あたり20G契約なので、まあ普通に使うには十分な容量なのだけれど、YouTubeに動画アップは流石にできない。
というわけで、結美堂オリジナル、かつスペシャルな色無地セットを着付けた動画と先月京都の友禅工房に行って色無地や付下げを染めるところも撮影したというのにまだアップできないんですよね。
ところで色無地セットの着付け動画は、あの当時、わたしが風邪をひいた直後でまだ咳が治らず、のど飴舐めながら撮影したものだから、
「お前、態度悪いよ」
なんて、どこかの会社でのど飴舐めながら上司と話したらそう言われるっていう話を思い出した。
のど飴くらいでケチなことを言うのが古い日本社会だけれど、こういうのもそのうち過去の笑いネタになりますよ。
「欲しがりません。勝つまでは」
なんて、
「アホじゃね?」
って感じなのと同じで、理解されなくなるから。
と、勝って欲しがりたい性格のわたしに昨日、衝撃的なことがあった。
それは愛娘シャンシャンを保育園に迎えに行ったときのこと。
シャンシャンを抱っこして、
「さあ、帰るかな」
と言うと、保母さんが紙切れを出しながら、
「来月の16日、園の展覧会があるんで、その片付けを手伝ってもらっていいですかー?」
と言う。
はっ? 意味わかんないんッスけど。だって、アタシ、保育園の従業員じゃないし。
すると、保護者の中から後片付けを手伝ってもらっているという。
あのさ、そんなの聞いてねーし。なんで、アタシがそんなもん、やらんといかんの?
と、言葉にはしないが内心そう思ってる。
「でも、うちの奥さんが仕事に行くから、シャンシャンひとりで留守番できないから無理よ。家でわたしが面倒看るんだから」
すると、保母さんが3人集まってきて、
「展覧会にシャンシャンちゃんと来てくれたら、私たちが看てますから。シャンシャンちゃんがいるところで片付け手伝ってもらえれば」
マジ!? アタシ、全然ガキの絵なんて興味ないんッスけど!
と思いつつ、
「ぜひ観に来てください! 子供達が描いた絵とか写真も展示するんで! シャンシャンちゃんの絵もあるんですよ!」
う〜ん、シャンシャンの絵なんて絵じゃないし。家でも遊んでるけど、クレヨンでグチャグチャやるだけだからね。だって、あのモーツァルトでさえ作曲を始めたのは3歳だぜ!
とも思いながら、保育園での様子はちょっと興味はある。それに保母さんたちが妙に熱いんですけど。
いやいやでもさ、一応アタシ、芸術にはかなりの審美眼だし、サントリーホールでもコンサートプロデュースやった身なんだわ。そんなアタシが、しかも本来は東京にいるべきな人間がさ、なんで田舎の保育園のイベント後片付けをやらにゃいかんの?
と、過去の実績で上から目線も感じつつ、
「まあ、いいですよ。来ます」
と、オッケーした。そしたら、保母さんたちが、
「わー! やったー!」
いやいや、そんなに喜ばれても困るし。
とはいえ、子供の絵って大人が描くより才能があるからね。っていうか、大人になるってことは子供のときの才能が殺されるってことだから。
だから芸術家って子供のまま大きくなれた人のことをいう。みんな、本当に社会で通用しないくらい困ったガキだから、芸術家って。
と、保育園の片付けを嫌がって駄々こねるのも大人気ないと思い承諾したわたし。
と、そんな時間があったら、小説書くとか動画撮るとか自分の世界観の中で創作をやりたいんだけど、それ以前に自分が他ならぬシャンシャンの親だから、
「しょーがねーか」
と諦める。
人間、キャラに合わないことをやらなきゃいけないときってあるからね。これは仕方ない。それが仕事になると大変で、会社だったら全然興味がない部署に異動になったりするのって悲惨だと思うし、才能を発揮させられないよね。
そう考えたら、ほとんどの人が自分のキャラとは異なることを仕事でやらされているんじゃないかな。だから、ストレスもたまるし、つまんないわけで。
それに比べたら、保育園での手伝いなんて仕事じゃないし、責任もないし、自分の子が世話になっている場所でもあるし、どーってことないかなって思う。
それにシャンシャンの一応絵みたいなものとか、保育園での様子の写真とか、家では見ることができないものを見られるわけで、そこに驚きがあるかもしれない。
というわけで、アダルトなアタシが駄々をこねても仕方がないから、イベントの片付けはやりますよ。