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才能の源泉は幼少期で決まる

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結月です。

マーラーの交響曲第9番を聴いちゃったりしながら、それはもちろんクラウス・テンシュテットのロンドンフィルで。

正直、栃木の田舎にいるとクラシックをあまり聴きたいと思わないのは、だってクラシック音楽自体が都会的なものだから。のどかな田舎にはクラシック音楽的葛藤なんて生まれやしない。だから音楽とは人が集まってこそのものなのだ。

パリだって、行ったことはないけどウィーンだって、それは都会的なものがすべて音楽になっているような街。パリの場合は音楽だけじゃなく、バレエ、演劇、絵画などなどあらゆる芸術的雰囲気が街に溢れている。

最悪なのは中国。北京でも上海でも都会なのにそういう雰囲気はまるでない。文化大革命をやったから、そういう香りは今も漂ってない。花を根こそぎ刈り取っただけでなく、その土にも除草剤撒いたような具合で、香るものがない。

とは言っても北京も上海も好きな街で、芸術以外では楽しいことはたくさんある。どちらかといえば、北京かな、わたしの好みとしては。上海のほうが合いそうな気がするのに行ってみると意外と北京だった。どっしりとしていて、北方の人間のほうが質実剛健といった気がする。

それはそうと寝違えてしまった。年に数度あることだけれど、ヤバいかなと思いながら寝たらやっぱり寝違えた。

4歳の愛娘と寝ていて、わたしは毎晩、その寝相の悪さで睡眠中に蹴りを入れられる。それを避けようとした体勢で寝たのがまずかった。

昨年、強烈に寝違えて、あまりの痛さに起き上がることも難儀し、駆け込むように整形外科に行き、そこでもらった筋肉弛緩剤と痛み止めがあったので、それを飲むとかなり治った。

保育園が終わって夕ご飯を食べると、わたしがトイレで座っている間にソファで寝てしまっていた4歳児。こんな早い時間に寝ると、ややこしい時間に起きるんだよね… と思いつつ、本を読んでいると、さて、そろそろ寝ようかとした午前1時過ぎに4歳児は起きてきて、

「おしっこ…」

お、おう… とトイレに連れていく。さて、目が覚めてしまった愛娘が再び寝るまで付き合わなければならない。わたしは眠い。

「勉強する」というから、ひらがなの練習帳を取り出す。そして今度はそこにある塗り絵を始める。ディズニーのプリンセスキャラが揃ったもので、美女と野獣のベルや眠れる森の美女、ラプンツェルなどのドレスを塗る。

眠たいながらそれを隣で眺める。すると、ちょっとこうしたらもっと綺麗だよね、なんて思い始めて、わたしはクーピーを持ち、グラデーションをかける。

あまりやりすぎるとやる気を失わせるからほどほどにしつつ、でももっと綺麗にしたくて4歳児の向上心を邪魔しないように塗る。陰影をつけ、より奥深く、魅力的に、エレガントに。

女の服を彩らせたら、

「マジ、アタシ、才能あるわ」

と自認しながら、小さい頃から美術館通いをしていた色彩感覚は伊達じゃないんだぜと、ラプンツェルのドレスを後期印象派っぽくした。

単色を力一杯ゴシゴシやるしか知らなかった4歳児はいささか感動したようで、

「人間として、心の襞、そういうグラデーションがある人になっておくれよ」

と願う。

と、プリンセスたちのドレスを彩ることにちょっとだけマジになってしまいつつ、女の服を彩るといっても洋服を仕事にしないのは、だってそれ、普段着、カジュアルばっかじゃん!と思うからであって、やっぱりフォーマルが色彩豊かでおもしろい。

それができるのは着物がよろしく、だから紬とかは興味がなくて、京友禅の美しいのがいい。

とまあ、4歳児にグラデーションという色彩革命を真夜中に起こした。

小さい頃にどれだけのものを叩き込めるかで大きくなった時の差になる。

音楽なんてわかりやすくて、音感やリズム感覚は大人になってから頑張ってもあまり上達しない。

運動能力もそうで、子供の頃にやってないと大人になっても駄目。それ、すなわちわたしのこと。

なんて言いつつ、もう三月じゃないか。

冬の間、この数ヶ月、まるで運動していないわたし。足腰はこんにゃくのように力がない。自分でもよくわかる。

結美堂山ガール部は五月にまた山登りに行くというのにいつしかあと二ヶ月しかない。去年は太郎山に到達できない駄目っぷりで、しかも到達してないくせに今までの中でも一番大きな肉体的ダメージで、あのコースはマジでキツかった。あまりの肉体破壊に宴会も力でなかったし、そういえば布団の中でうめき声を出している部員もいた。

と、やはり体力がないと駄目なわけで、暖かさを感じてきたのだからトレーニングを始めなければならない。

保育園に行く道から見える日光連山。そこにある男体山も女峰山も雪が少なくなってきている。

しかし、二度登って「もういいや」と思っていた男体山にまた登りたくなってしまうアホぶり。山登りはアホの行為なのである。

とはいえ、遠くに日光連山を見るとあのてっぺんにまた行きたくなってくる。宇都宮まで行くだけで、その日光連山はより大きく、シャープに見えて貫禄を垂れ流す。

小さな頃から運動していない無能力。だから今からだとすごい山には登れないけれど、それはそれで楽しい。

しかしながら、映像で北アルプスの雪山を登ったりというものを見ると、あれを体感できたら感動的だろうなと思いつつ、無能力なわたしは憧れに留める。

できないものはできない。

それは30歳からバイオリンを始めて、シベリウスのバイオリン協奏曲は弾けないのと同じなのである。

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