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栃木のそば、「うまっ!」

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結月でございます。

栃木は大変地味で目立たない都道府県であって、地名度はかなり低い。そんな栃木の魅力は実はいくつもあるけれど、お蕎麦が美味しいというのはアピールポイントだと思う。

わたしはもともと上方の人間だから、蕎麦はあまり食べなかった。でも、東京に来てからは立ち食い蕎麦屋で蕎麦を食べるようになって、うどんはあまり食べなくなった。

「ゆで太郎」はお気に入りで、その朝食定食は今でも東京へ車で行く時、その途中の春日部で必ず食べて行く。これは東京へ月に2度行く時の大きな楽しみになっていて、朝食セットのお蕎麦に天かすを入れて食べると、

「ああ、おいしいわ〜」

と、心の底からハッピーになれる。

なんと自分は安上がりで済む人間なのだと思うけど、そういうものでハッピーを感じられたほうが人間は幸福度が高いのである。

極上で、希少なものにハッピーを求めると、金はかかりるし、幸せの数が少なくなるから。

しかも金がかかると、それを味わうために金を稼がなければならず、これは原理的にも馬鹿らしい。

さて、「ゆで太郎」のお蕎麦が大好きなわたしも基本的にそこでは温かい蕎麦。ざる蕎麦というか、盛り蕎麦は食べない。

しかし、栃木に来てつゆに浸すだけの冷たい蕎麦の本当の美味しさを知って、ちゃんとした手打ちそばは盛りで食べることにしている。

実はわたしは三日連続でお蕎麦を食べている。

昨日は暇つぶしに3歳の愛娘を連れて、下野市にある道の駅にお蕎麦を買いに行った。ここではその日に打たれた蕎麦が売られていて、400グラム入って620円。しかも幾人かの打ち手のものがあり、同じ値段でそれぞれ違ったものをチョイスできる。

蕎麦というのは茹で時間が大変大事で、そのタイミングをちょっとでも遅らせてしまうと、腰が抜けてシャープさがなくなる。

だから、わたしは幾度もの失敗を経て、iPhoneのストップウォッチ機能を使うことにしている。それでも下野の蕎麦には茹で時間が記されておらず、「再沸騰してからお好みの硬さで」という哲学的な記述がされているのみで、これは勘を養うのにいい。

生蕎麦を触って、その硬さを指先で知り、茹で時間を決める。

柔らかいものだと40秒ほど。平均すると1分30秒くらいのものが多いような気がする。

茹で上がるとザッとザルに取り、事前に桶に用意しておいた水にザルごとじゃぶりと浸け、流水と共に手で洗う。

できるだけ冷たい水がいいが、夏場は仕方がない。最後に氷をぶっかけて、その冷水で引き締めるといい。

昨日買ったお蕎麦は、ちょい太めのいわゆる田舎蕎麦のスタイル。

そして、刻みネギを忘れてはいけない。これは栃木のスーパー「たいらや」で京都の九条ネギが売っていてこれがいい。

ネギはやはり京都の九条ネギが香りも甘みもいい。

奈良の五條ネギもあるけれど、九条ネギと比べると落ちる。

さて、めんつゆは大事で、わたしは日光のJAが出しているめんつゆを使っていて、これはなかなかナイス。

日光の水を使っている土着の味わい。

そして、お酒は栃木の市貝町で作られる「惣誉」。その中でもちょっとグレードが上の特撰本醸造というもの。

栃木はのほほんとしたところであるのに、どういうわけが日本酒はガテン系なテイストが多い。

ともかく、お蕎麦には日本酒がいい。

あとは、先週、日光の道の駅で買った湯波。これは薄い膜状のものでもなく、バームクーヘンのようなものでもなく、豆腐のパックさながらに固められて売られているもの。

shop.mitutoyofoods.co.jp

これは那珂川町のミツトヨフーズが作っているもので、湯波だけれどズシリと重く、包丁で切るなりして取り出して醤油をかけて食べると、それは湯波ながら白子のようでもあり、モッツァレラチーズのようでもあり、子牛の脳みそのようでもあり、フォアグラのようでもある。

とまあ、こんな食卓で、ネギ以外は全て栃木産。

わたしは栃木人でないがために、栃木に住んでいると言っても毎日が旅行者のような感覚であり、だからこそ、栃木の産物を見ると食べてみたくなる。

これは地元でないが故の興味であり、地元だとそれが当たり前過ぎて驚きもないから、地元民にPRは無理なのである。

ところでスーパーで買える蕎麦では、日光の長畑庵監修の「七割なまそば」が実においしい。

スーパーと言ってもどこにでもあるというものでなく、これまた「たいらや」でしかお目にかかれず、お値段は500円ほど。

本家の長畑庵は日光市にあって、メニューが蕎麦しかないという純血ぶりで、今度行ってみようと思っている。

しかし、栃木にはあちらこちらに蕎麦屋があり、おそらくどこもハズレはない。

そんな今、夏蕎麦のシーズンで、愛娘を保育園に送る途中でも蕎麦畑では蕎麦の花が一斉に咲いているのである。

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