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【栃木・井頭公園】ニジマスを釣って食べて、贅沢はプライスじゃない!

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結月でございます。

年末感は皆無のまま過ごす日々。それは保育園が休みになって、年明けに3歳になる愛娘と付きっ切りになるためで、年末なんて言ってる暇はないから。

と、昨日はそんな愛娘を皮膚科に連れて行くことからスタートする。

一昨日の晩、2歳児の口周りに赤いブツブツが大量発生していて、そのおぞましさにビビってしまったわたしは何かアレルギーなのじゃないかと朝から皮膚科に直行した。

医者は、

「う〜ん、これは例えば何か吸われたとか、そういうときにできるものですね。血の点々ですから」

「病気ではないと?」

「まあ、病名と言えばあるにはありますが、皮膚を強く吸うとこうなります」

それを聞いてハッと思った。愛娘はその晩、おもちゃのコップを口に当てて中から吸引し、口にくっ付けて遊んでいたのだ!

クー!なんだよ!要するにキスマークの原理じゃんかよ!

と、当然薬もなしということで落着。

そんな人騒がせな2歳児をクルマに乗せ、皮膚科の駐車場でアイドリング。

「ねえ、これからどこ行く?」

「ちょうちょさんのとこ」

というので、サイドブレーキを解除。

それは家から車で10分ほどのところにある県営の公園で「井頭公園」のこと。ここには熱帯の植物園あり、おびただしい蝶が舞う部屋がある。

井頭公園はわたしが山登りモードになったとき、エクササイズのためにトレーニング用にチャリで走るゴール地点。

栃木には県営の公園がいくつかあり、どれもよく管理されている。どこも広大で、美しい。やはり一番は日光の「だいやがわ公園」だと思う。目の前に女峰山があり、将来、奥日光に空き家がないならこの辺りに住みたい。具体的に言えば、愛娘が高校を卒業した頃だろうか。

さて、そんな井頭公園にはマス釣りの池がある。420円で釣りができる。竿のレンタルは100円。餌代は50円。

釣れたニジマスは2匹までは無料。それ以上は重さに応じて金を払う。

釣りが初めての愛娘と竿を握った。餌を丸めるのも2歳児。

餌をつけた釣り針を放り込むと、

「おお!入れ食い状態!」

2歳児は大喜び。わたしも大喜び。

釣りというのは魚を釣り上げたときはたまらなく嬉しいものなのである。

ピチピチ跳ねまわるニジマスに2歳児は、

「しずかにしなさーい!」

なんて叫んでいる。

1回分の餌で結果、6尾釣れた。4回バラした。

計量してもらうと、ニジマスの持ち帰り代は570円。

家に持ち帰り、塩焼きの準備。

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とれとれピチピチのニジマス。これを早速、ハラワタを抜いて焼き上げる。

しかし、かかった費用は全額1140円。ということは、1尾あたり190円。これは安い!

近所のスーパーでニジマスを買っていたときは、1尾298円だった。それを釣りまで楽しめて1尾あたり約100円もプライスダウン! さらにさっきまで生きていた鮮度!

これはうまいぞ!とときめきながら塩焼きにした。

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どんなもんじゃーい! これだけだと物足りないのでゆばを煮込む。

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これは日光のゆば。ゆばは調理されたものを日光で買うと結構いいお値段。この丸い状態のものが4つ入って800円くらいしたりする。

しかし、これは近所のスーパー「たいらや」で日光ゆばの切れ端を袋入りしているものを620円で買ったもの。

切れ端や出来損ないなので、ちょっと固めであったり、色が茶色だけれどお味はいい。

あれだけ入って620円だから思い切って使えるところがいい。

さて、ニジマスの塩焼きは当たり前だけど美味しかった。こうなったら七輪がほしくなる。

とれとれピチピチなのだから、こりゃ、炭火焼きにするとレベルは極上になる。

栃木はニジマスや鮎、ヤマメなどの川魚が豊富にあるのがうれしい。わたしのように清流が好きで、川魚が好きだとたまらない。

しかし、ニジマスが釣りも楽しめてこのお値段で手に入り、しかも焼いたら超絶うまいのは、贅沢というのは金のプライスではないということ。

だって、とれとれピチピチのニジマスをすぐに焼いて食べるなんて東京じゃできないからね。いいニジマスを食べようと思ったら、ある程度の料亭にでも行かないとそもそもメニューにないし。

そうすると東京じゃ、ニジマスの塩焼きで一体、いくら金がかかるんだ?

大好きなゆばもたらふく食べられる。これも料亭だと、2個だけを小皿に盛って、さやえんどうを一つだけ添えられただけできっと1200円はする。

愛娘を大騒ぎしながらニジマスが釣れて、そのまま速攻で食べる。ああ、贅沢ってこういうことでしょ。やっぱ、七輪、買うか!

東京で美食家ぶって、料亭で、

「うん、うまいね」

なんて気取って言ってる奴いるよね。はっきり言ってやるよ。

「お前、馬鹿だから」

ところで「ゆば」は日光のものは「湯波」と書く。京都の「ゆば」は「湯葉」だね。

どちらもおいしいよ。京都で食べると上品な気がするけど、それは店の雰囲気だったり、京都の土地柄による“気分”だろうね。なぜなら、日光の湯波も生湯波はとても上品だから。そもそも「ゆば」自体が上品なものなんだよ。

そんな贅沢ライフだけど、ネイティヴの栃木県民はそれほどこの贅沢は味わってないだろうな。だって地元だもん。

地元っていうのは、地元に関心がないものだからね。地元のものにはときめかないから、きっと日本全国の平均的な食卓だと思う。

しかし、わたしのような他所者はそこに未体験、未発見のものを見出して楽しめる。それに東京では味わえないものは何か、東京ではいくらコストがかかるかを知っているからニジマスに感動できるわけ。

だからわたしが目指す栃木の魅力度アッププロジェクトのターゲットは栃木県民じゃない。東京に住んでる人など、ネイティヴでない人たち。

地方の町おこし的なプロジェクトが総じて金だけかけて失敗するのはね、ネイティヴが地元向けにやるからだよ。この根本的な過ちがある限り、地方は衰退し続ける。

しかもそれを役所とかがやってるからオワッテル。

役所の感覚で面白いことなんてできないからさ。公務員じゃ無理だよ。公務員ってそういう面白さを避けて公務員になってるんだから。

まあしかし、栃木ではこんな贅沢をしてもこんなに安く済ませられるのだから、もう東京の料亭には行けない。

ニジマスなんて塩焼きにしたら一番うまいんだから、料亭だって塩焼きを出されるに決まってるし、それなら鮮度抜群を自分で焼くよ。

わたしが七輪を買ったら、ニジマスに関してはどこの料亭にも負けない。

釣って、持って帰って、すぐにさばいて、焼いて食べる。

このダイレクト感は栃木にいないと味わえないね。

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