結月でございます。
着付けとバイオリンレッスンには月に2回、東京・駒込でやっているので、レッスン希望の方は、結美堂までお問い合わせください。
と、そんなわけで、2歳半の愛娘の保育園が土日休みなため、東京へレッスンに行く日以外は、終日、2歳児と一緒にいる。
さすがにずっと家の中にいると疲れてくるので、毎週どこかへお出かけすることになるが、昨日は「とちのきファミリーランド」へ行ってきた。
これは愛するとちテレのCMで見たもので、カーナビで調べると今いるところから30分もかからない宇都宮にあった。
どうやら総合運動公園の中にある遊園地らしく、確かに行ってみると陸上競技場があったり、大きなスタジアムが建設中であったりした。
あんなところにスタジアムなんて作って何に使うのだろう?と思いつつ、箱物行政はそんなもので、どう考えてもあの場所で、あのスタジアムを黒字にするのは無理でしょうと皮肉な目で見るも、そう言えば今のところ自分は栃木県民でないことに気づき、
「ま、カンケーねーや!」
さて、とちのきファミリーランドは入場料が無料で、駐車場も無料。
駐車場はふたつあるようで、遊園地には新しくできたという西駐車場が近い。とても大きな駐車場なので、よほどのスポーツイベントが開催されない限りは満車で困ることはないだろう。
遊園地は入場無料で乗り物代がかかるという那須塩原の南ヶ丘牧場と同じシステム。
中に強烈な魅力がない場合は、入場料はタダにして、客が気軽に来れるようにしつつ、来たら何か食べるし、何か乗るから飲食と乗り物代で稼ぐっていうやり方が正しい。
もし、とちのきファミリーランドが入場料を取ったら、ほとんどのひとは来ないと思うよ。
タダなら行くけど、行ったら一応金は落とすよ、っていうスタイル。
結論から言うととちのきファミリーランドはとてもよかった。
遊園地としては力不足で、アトラクションもショボいけれど、ピリピリしていなくてゆったりできる。
ディズニーや富士急となると、テンションが高すぎてゆっくりできないよね。ところがとちのきファミリーランドは、あまりにもダサくてゆっくりできるメリットがある。
わたしは栃木の魅力は「ダサさ」にあると思っていて、その発想もやってることもことごとくダサくて、洗練とはかけ離れているけれど、その素朴なダサさが居心地の良さになっていると思うんだよね。
そんなとちのきファミリーランドはダサいけど、管理や整備はちゃんとされているようで、宇都宮動物園のような廃墟的で、昭和の忘れられた動物園といった悲愴感はなく、楽しく盛り上がっている。
乗り物代で稼ぐビジネスのとちのきファミリーランドは、それでいて料金が安い。高くても大人300円ほどで、100円のものもある。
そもそもアトラクションの数が少ないので、全部乗っても大した金額にはならない。
そして、屋外の食堂もカレーライスが500円ほどで、かけうどんとなると300円ほど。
プライスも昭和から変わってないんじゃないかと思うけど、それは良心的と言っていいのかはわからない。
しかし、ああいう場所で食べるカレーやラーメンといったものはきっと美味しいに違いない。雰囲気で味わう美味しさがある。
とは言え、2歳児のシャンシャンとご飯を食べるのも面倒だったから、アイスを買ってベンチに座って食べた。
アトラクションは3歳からのものが多いため、乗れるものはそんなにない。
でも、頭上を走るモノレールみたいなものに乗りたいというから、乗ってみることにした。3歳以下は無料とのこと。
これは栃木のマスコットキャラ「とちまるくん」のもので、これまた県のマスコットなのにインパクトゼロというところが栃木らしい。
乗り物に乗せてくれる従業員は、リタイアした高齢者が多い。そんなことはどーでもいいとして、そんなじい様っぽいひとにモノレールを乗せてもらう。
すると、自分で乗りたいと言い出した2歳児はいきなり怖がって大泣き。
抱っこしながらスタート。周回の半分くらいは泣いていたが、途中で落ち着いた。
保育園児くらいにはちょうどいい遊園地。小学生になると、ちょっと物足りないかもしれない。
しかし、古典的な子供用の乗り物がある「ちびっ子ハウス」では、シャンシャンは大喜びで遊んでいた。さすがにこちらが疲れてきて、しかも愛娘が持ってきた小さなバッグはわたしが持っている。
どうも最近、出かけるときは大人の真似をして、ドキンちゃんが描かれた小さなバッグを持ち歩く。しかもその中にはアンパンマンのぬり絵帳とか、お出かけには関係のないものが入っている。
そんなカバン持ちをしながら、
「そろそろ帰るよ」
と言うと、
「やだ」
と言われる。
2歳児の世界は広い。
初めて見るものばかりで、広大な伸びしろがある。
とちのきファミリーランドは40周年らしい。
ダサくてショボいけど、いいところだった。