結月でございます。
先週の結美堂・春のキモノ会の集合写真などを眺めていると、やっぱ着物姿が綺麗なのであって、それはみんなが結美堂の着物だからです。
春のキモノ会は一般公募もして大掛かりにしようかと最初は思ったけれど、やめにしてよかった。どうしてやめたかというと、バスの貸切がメチャ値段が高かったことに加え、何と言っても薄汚れた上に時代錯誤なリサイクル着物なんかでこられると、美しくないから。
そういう美しくないものにきっとわたしの美意識が耐えられない。そう思って、結美堂だけの内輪のイベントにした。
それにうちで着物を誂えてくれたラブなひとへのアフターサービス的なところもあるし、何でもオッケーという形は良くない。
結美堂の着物がどうして綺麗かというと、わたしが綺麗と思ったものしか扱ってないから。
わたしは美意識で生きているので、自分が美しくないと思うものを見ると、猛烈に不機嫌になってしまう厄介な性質を持ち合わせていて、ハッキリ言って美しくない着物なんて全部燃やしたい。
着物が好きだとは言っても、「美しい着物」が好きなのであって、美しくない色や柄の着物、そして紬などは好きではない。
好きでないものを見ても機嫌が悪くなるだけなので、できるだけ最初から見ないようにしている。
結美堂以外の呉服屋でも美しい着物を扱っていて、それを手にした人を見ても、
「いい着物だね〜」
とは思っても、正直、興味はない。
なので、他店で買ったいい着物を持っていて、わたしに見せに来ても無感動ですよ。
なぜなら、それは他人がやった仕事だから、それはそれでいいんじゃね?わたしがやったものじゃないし、と思っているから。
薄汚いリサイクル着物みたいな貧乏くさいものには嫌味も言いたくなり、でも新品のいい着物ならただ興味がないだけ。
嫌いじゃないけど、自分の外にあるものだから。
要するに自分の仕事にしか興味ないわけよ。
他人が売った着物の評価は、それを売った人とか、わたしには関係ないところでやればいいだけだもん。
と、美に関しては排他的路線を貫いていて、でもさ、美っていうのはそういうものじゃないかな。
だからさ、美容家と称して広告料をもらって、クソすぎる安物化粧品を通販番組に出演してべた褒めするとかさ、そういうの、どうかと思うね。
そして、結美堂で誂えてくれたラブなひとたちのことをわたしは超絶大事に思っていて、それはわたしの思う美しさを信じて買ってくれてるから。
着付けだけを習いに来てくれる人もうれしくて大事ではあるけど、安くはない品物を買ってくれるっていうのは、すごい信頼関係だと思っているから一生大事にしたい。
もし現実的に会うことがなくなってしまったとしても、ハートではずっと大事に想ってる。
着物というものはいつまでこの国にあるかわからないけど、せっかくなんだから着物では美しいものを得たいよね。