結月でございます。
今日が29日であることをさっき知る。
というのは、26日に東京の結美堂と自宅を同時に栃木に移転させる引越しだったからで、さすがに2軒分を一気にとなると丸一日の作業。
結美堂の荷物をトラックに積み、そして自宅まで行ってさらに荷物を積む。3トントラック2台分で、今度はわたしは猫三匹をそれぞれキャリーバッグに入れると愛車で猫たちと共に国道4号でなく高速道路を使って栃木へ。
猫たちがいるからいち早く着きたかったゆえの高速道路。でもこの場所は下道でも高速でも時間的には30分弱しか変わらないのだけれど。
結局、荷物をすべて運び終えたのは夜の7時で、ようやく愛娘シャンシャンたちと食事をするとすぐに睡眠。そして、翌日は東京の場所の鍵の引き渡しなど立会いがあったからシャンシャンを保育園に連れて行くとそのまま国道4号線。
そして昨日は塗りきれなかった2階和室の砂壁にペンキ塗り。二度塗りを1日で終え、やっとのことで書棚を置くことができる。
と、生産性ゼロの雑務で今日が何日であるかも意識できず、当然、MacBook Proも開くことができず、今日はシャンシャンを連れて荷物の開封を始め、まもなく2歳のシャンシャンが小さな手で段ボール箱に手を入れ、ひとつひとつ物を取ってわたしに手渡してくれる。そのときはシャンシャンなりの歌のようなものがある。
そんなお手伝いに疲れたのか、マンションに帰る途中のベビカーで眠ってしまい、そのまま布団で寝かし、やれやれとMacBook Proを開く。
年末年始も意識にはなく、とにかく片付けることが先決で、しかもシャンシャンを連れたりしてだから、スピードは遅い。
それでもシャンシャンは猫たちを見ると大喜びで、しかし猫たちは迷惑そうにしている。早く2階の寝室を作って、猫とも寝られるようにしないと猫たちが甘えて仕様がない。
ともかく、育児のこと最優先で急な移転だったものだから、栃木のこの場所がまだどんなところなのか、その内面性は理解できていないし、そんな中、1月中には毎度の経理作業をまとめてやらねばならず、なんで税金を払うために生産性のないことをやらなくちゃいけないんだ?という恒例の不満がちびちびと湧き上がるこのシーズン。
さてさて、そんなことをこなしつつ、この場所で何ができるか、いやいやここは経済的エナジーが全く感じられないので、ここと東京をどう繋ぐかってことを考えたりしている。
でも、年が明けるとすぐ、誂える着物が染まる現場をガン見できる京都ツアーもあり、これはなかなか充実した内容になりそうで、参加者には京友禅を染めるってことがどういう価値なのかってことを体感してもらえると思う。
その様子も動画でまとめようと思っているので、それを見て京友禅をオリジナルで染めたいっていう人をこれからも案内できれば最高に違いない。
通常はすでに反物の状態に染め上がったものから着物を選ぶけれど、自分が着る着物をゼロから立ち上げてその染め上がる行程を見て、その着物を自分の体にまとうのだから、これは長い人生でもかなりメモリアルなことになるんじゃないかな。
なんだか、「価値のないことはやらない」志向がますます強まってきたわたしは、これから価値のあることに力を入れていきたい。
4月の最初には結美堂・春のキモノ会で日光を着物で楽しむし、これも年明けには情報をまとめて案内しないと、実はあまり時間がない。
そんなことを考えていると、東京にいるのも栃木にいるのもあまり大差はないんじゃないかとも思えてきて、
「あちらこちら命がけ」(by坂口安吾)
だよね。