結月です。
特に応援するプロ野球の球団はないのだけれど、電鉄会社の球団に熱い思いや愛着を持つ理由が今更ながらにわかった。
昔は南海、阪急、近鉄があってそれぞれ今はソフトバンク、オリックスになっている。だから今残っているのは阪神、西武くらいか。
阪神は熱狂的なファンがいるけれど、阪神電鉄沿線に住んでいれば阪神ファンになるだろうし、昔はそれが阪急だったり南海だったり。
西武は大昔は九州の西鉄だから西鉄ファンは今も西武を応援している高齢者もいるらしい。
沿線に住む、つまり通勤や通学、もしくは小さな頃から遊びに行くのに使っている電車が球団を持っているとなるほど応援したくなるに違いない。
電鉄があってこそ生活できるし、電鉄系の百貨店もあってさらに愛着が湧く。
生活圏にそういった球団がない地域は中央である巨人ファンになることが多い。だから田舎では巨人ファンが根強いわけである。あとは広島や中日といった土着性だろうか。
さて、わたしの生活圏は大阪と京都を結ぶ京阪沿線だった。もし京阪が球団を持っていたら間違いなく熱狂的な京阪ファンになっていたように思う。
京阪電車があってこその生活だし、だから阪急や阪神は同じ関西圏と言ってもアウェイだし、南海となるとガラの悪い感じがするのは堺や岸和田、さらにその南、挙げ句の果てには和歌山まで行くからで、京阪沿線とは街の風景が異なる。
ともかく電鉄は生活でお世話になりすぎていて、熱狂的になる。
しかし、広い地域だと、Jリーグができたときはガンバ大阪を少しは応援したけれど、ちょっと自分に無理するところがあった。「大阪」となるとちょっと範囲が広すぎる。枚方だって大阪だし、豊中だって大阪で、八尾も大阪、岸和田も大阪で、富田林も大阪。
わたしにとって八尾も岸和田も富田林も愛着もないほど別世界で、強いて言えば岸和田は岸和田競輪に行ったりしたから知らなくはないがアウェイである。
また京都パープルサンガも広範囲であって、エリアではあるけれど愛着を持つには漠然としすぎている。
なのでやっぱり電鉄がよろしく、京阪がプロ野球の球団を持っていてくれればもしかして球場まで応援に行ったかもしれない。
ところで東京の電鉄は練馬にいたことがあるから西武線を毎日使っていた。だから西武は嫌いでない。かと言ってそこまで愛着もないのは当時の生活が荒んでいて、人生の中でもどん底に落ちする時期だったため、いい思い出がないからかもしれない。
でも、京急や小田急、東武や京王となるとまるで親近感がなく、京成となると遠い遠い国の話である。
やはり愛着があるのは地下鉄で、銀座を通る日比谷線、銀座線、丸の内線である。
東西線や南北線はアウェイになる。
プロ野球の球団は空きが出ないと名乗ることはできないし、しかも金がかかりすぎる。しかし、もっとマイナーなスポーツだったら例えば日比谷線が保有するチームなどできないものか。それならマイナーでも見ようと思う気になるのだが。
ちなみに大阪だとなんと言っても御堂筋線。御堂筋線はわたしの大動脈。わたしの血は御堂筋線を流れている。
特に梅田、淀屋橋、心斎橋、難波、動物園前、天王寺、昭和町は思い入れがある。
独立リーグでいいから御堂筋線が球団を持てば、熱狂的に応援する。
自分の沿線に球団があるときっと幸せなのだろう。土着な思いで応援ができる。
京阪電車の球団があったと想像してみて、野球に熱くなる気持ちを理解する。