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女性が活躍する社会には、とにかく保育所が必要

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結月でございます。

東京医科大の女子減点はひどい話だと思うし、それを知らずに受験勉強していた時間を無駄にさせてしまうので、どうもよろしくないです。

減点をした理由は、女性医師を増やしても結婚や出産で退職してしまうからというのですが、これは医者の世界だけでなく、一般企業も同じことが言えるでしょう。

この気持ちも理解できるもので、確かに大きなプロジェクトが進んでいるときにビジネスパートナーの女性から、

「妊娠したんで、辞めます」

なんて言われたら、

「いい加減にしろよ! この大事な時期に避妊くらいしろ!」

と、たとえ相手が既婚者であっても言いたくなる。

妊娠という個人的事情が会社という多くの人が連携して仕事が進む中では、それはテロ扱いになってしまう。

クルマで言えば、目的地に向かって走っているときに、急にタイヤがパンクするようなものです。

みんなテンパって仕事をしているから、だんだん産休に対して周囲は厳しくなる。だから、こんなことまで言っちゃうの!?という暴言がまかり通る。

では、産休に対して寛容な会社が優れた会社かというと、産休を許せるくらいみんながテンパって仕事してないダメ会社かもしれないし、あとは資金力があって産休を取らせて、給料も支払い続ける力がある優良企業でないと普通は無理です。

現実がこうだから、東京医科大にデモをしたり、女性の出産に暴言を吐くような企業を批判してもあまり解決にはなりません。

なぜなら、現状そのものが妊娠されたら困るし、産休でプロジェクトチームから抜けられることは会社的に大きな損失で、下手すると会社が潰れるかもしれないからです。

闇雲に批判するひとはおそらく会社の経営の大変さを知らない消費者目線に違いありません。

上っ面は正論に見えても、現実を捉えてない。これはこれで困る。

あと、どうして産休が忌み嫌われるかというと、それはセックスをした結果だからです。

特に男は女性社員が妊娠したと聞くと、その社員のセックスシーンを思い浮かべてしまう。

お気に入りの女性社員なら尚更、嫉妬も出てくるし、なんだか腹が立ってくる。そんな割り切れない気持ちが暴言となってしまう。

女性同士ならこの嫉妬がないので単純にその妊娠を祝福できます。

しかし、男はそうは捉えず、他人なのにセックスされたら腹が立つという理不尽な生き物であることを女性は知っておくと暴言の根源を理解できるでしょう。

さて、妊娠して子供を育てるとなると、職場復帰は最低でも2年は無理です。これは現実として無理です。

そして、子供が1歳を超えて、保育所に預けるなどして仕事に復帰しようと思いつつ、やはり1歳の子供だとそんなに長い時間預けるのもこれまた無理。

仕事と育児の両立は言葉は美しくとも、現実的に、というか労力的に一人でこなせるものではありません。

では、亭主が手伝えばいいかというと、それも簡単ではなく、亭主は亭主に仕事はあるし、日本社会はこれまた男が育児に参入することを快く思わないところがあり、亭主に育児を手伝えと言っても、それはそれで気の毒です。亭主にも立場がありますから。

こういう現実的な事情で何が起きるかというと、壮絶な夫婦喧嘩です。

子供が一番気の毒で、自分は生まれないほうがよかったのではと思うくらいでしょう。

最悪、離婚となると、悲劇しかないです。

そもそも社会の事情のせいで子育てと仕事を両立できないのに、自分たちではどうすることもできないことで夫婦が別れてしまう。こんな馬鹿らしいことはない。

では、どうすればいいのか?

保育園、保育所を増やすしかないです。今は少なすぎる。子供を預ける場所がないから仕事に復帰できないのは分かり切ったことなので、その受け皿を大きくするしかない。

ところが保育園を作るなど大掛かりなことは個人ではできない。行政でないと難しい。なのに行政がそれをできない。できない事情もある。そもそも行政に金がない。

いやいや、無駄な高速道路を作る金があれば、保育所なんてたくさん作れる!って言いたくなるでしょうが、それはできない。予算とはそうはいかない。それぞれに利権があり、何かを辞めて、何かに回すってことができないのが行政というものです。

結論はというと、

「どーにもならない」

ってことです。

仮に保育所を増やしても、そこで働く保育士は基本、安賃金です。なぜなら、保育士の賃金を上げると、保育料が高くなる。そうなると、子供を金出して預けることが職場復帰しても給料より保育費が高いということになる。それだと保育所に預けるよりも仕事しないで自分で子供の面倒を看たほうが安い。家計的にそうなってしまう。

だから、保育士の賃金は職場復帰する人の賃金より安くないと成立しません。

となると、その埋め合わせをするには補助金しかないわけです。その補助金は行政が扱うものなので、これまた簡単ではありません。

だから公立の幼稚園の数は少ないわけで、そこに入れさえすれば最高ですが、幼稚園の数と子供の数のバランスが合ってないので、よほど恵まれたひとしか入れない。

となると、プライベートな保育所となり、安い賃金の保育士を使うところとなる。

安いと当然労働環境は悪くなる。

そうなると、保育士が退職する。

つまり、保育士が不足する。

保育士がいなければ、職場復帰できない。

職場復帰できないと、会社は女性社員は採油しないほうが無難となる。

と、このような悪い循環が日本社会なので、女性への不利は当面はなくなる気配はありません。

権利だとか、そういう理想を唱えても、現実問題がすべて弾き飛ばします。

おそらく解決は、国全体の経済を強くするしかないです。

保育士にいい給料を払えるくらいママさんたちが金持ちになること。高速道路も作れて、保育園も作れるくらい行政が金持ちになること。

そうなってくれば、女性の産休にも社会は穏やかになる。

社会がキツキツの状態で、社会に対して理想を訴えても駄目です。

とりあえずは、妊娠に対して暴言がまかり通る会社はいつでも辞められて、それでも食っていける実力を個人が持つよう努力するしかありません。

会社に頼ろうとするから差別されても辞めないのだから。

 

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