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年下率上昇中

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結月です。

思えば自分の周りが自分より年下ばかりになってきた。銀座にいた頃は自分より年上との付き合いが結構あったのだが風景が変わってきたのである。

着付けやバイオリンの生徒は比較的若い世代、30代が多かったのはそんな習い事をしたいと考えるのはその年頃が多かったから。でも時代は変わり、習い事というのも今は流行らない。

とは言え、仕事で付き合うのは年上の人が多かった。わたしは年上に対しての人たらしなところがあって、それは戦前からの映画や文学に詳しかったりしたからで、そういうことをよく知っていると、

「若いのに大したもんだね」

なんて可愛がってもらえた。

その代わり最先端なものは疎く、スマホを持ったのもかなり遅れていたし、アナログ派だったのである。

しかしいつしかそんな年上の人も80代に突入していたり、取引先でも定年退職されていたり、じわじわと疎遠にならざる得なかった。ということは同時進行に自分も歳を取っているわけで、うちの愛娘だって今年の4月から小学生である。

すると自分の周りが年下ばかりになってきた。年上がいるといっても数年上という程度で世代が同じだったりする。

公演だってマロオケはマロさん筆頭にわたしより年上の人がまあまあいたけれど、ジェネオケとなると年下ばかりである。10歳も20歳も違う。

するとなんだか立場が変わってきて、ずっと年上に対して人たらしであったのに自分がいろいろやってやらないといけなくなってきた。

わたしは人望がないからそういうのはあまり得意でないし向いていないのだけれど、そうも言っていられない。

それに戦前からの文化芸術の知識も役に立たなくなってきた。そんな話は自分より年下には通じないし、喜んでもらえない。いやいや、そもそもそんな古いことはわたし自身ですら興味を失ってしまっているのではあるが。

でも、年下の人と話していると、やっぱり年下ならではの甘さというか経験のなさというか、かつての自分が経験した足りなさみたいなものが見えるようになって困る。困るというのはそれを年上の上から目線で言うのも嫌だし、かといって「いいね、いいね」と煽てても結局は物事はちゃんと進まないのが目に見えているから人望がないのに自分が引っ張らないといけないかなと思ったりするからである。

それでもわたしなんて今まで好き勝手なことしかしてこなかった分、かなり大人になるのが出遅れていて、今頃になってようやくそんな年上感を得たりしているのである。だから実年齢より精神年齢はかなり低い。

そのせいか同世代よりかなり若い感覚ではいる。なぜなら、同級生なんかに会うとギョッとするくらい老けていたり、サラリーマンだと定年が見えてきたところで将来に薄っすらと絶望が漂っていたり、生きているのがすでにおもしろそうでなかったりしていて、

「ああ、老けるってこういうことなんだな…」

と、口にはしないが気の毒に思う。少なくともそういう感覚は自分にはない。新しく始めたこともあるし、そのためにはやったことがないアイデアを捻り出さねばならず、そのためにChatGPTと日夜ミーティングしていたり、収益上げないと自滅だから最前線でヒリヒリしていたり老ける間がない。

でも思えば、これまでいろんなことを行き当たりばったりでやってきた蓄積のおかげで今やっとできることがあるのだから、社会の中ではちょっとした年上な人間になっていて、

「もうデタラメはできんな…」

と、真面目に生きることを考える。

しかし、20歳も30歳も年上の人が少なくなって寂しいなとは思う。歳を取ると葬式の案内ばかりになるなんて話はあるが、そういうものなのだろう。

今のところ同世代の知り合いが死ぬなんてことはないが、毎年毎年時間が進むと友達の死亡通知がちらほら来るようになるのかと思う。

芸能人をテレビで見ると、昭和時代に若かったあの人が驚くほど老人になっているのを垣間見たりすると時間を感じる。それはそうだ。もう令和だし。

自分より年下が増えるのは当たり前だ。しかし、人望がない人間にとってはちょっと辛い。

でもまあ、年下の、若い世代と付き合うのがよろしいと思う。感覚が新しいし、逆に未体験を得られる。中途半端なのは今のアラフォーあたりで、この世代はデジタルネイティヴでもないし、今の時代において新しさも持ち合わせていないし、昭和の破天荒も知らず、驚きのあるおもしろさはあまりない気がする。

今の80代くらいは昭和の馬鹿さが染みていて、結構おもしろい人が多い。しかし、70代の団塊世代はちょっとつまらないか。戦前生まれとは決定的に違う。

とは言え、好奇心さえあれば、年上、年下なんて関係ない。年上であろうと年下であろうとおもしろい人はおもしろいし、つまんない人はつまんないから。

ちなみにわたしは減量前の今年の1月では体重計に表示される肉体年齢が実年齢よりも6歳も上に出てギョッとしたが、減量をして体重が軽くなるにつれてどんどん若返りをし、今は実年齢より4歳若い。

やはり健康でいると若く見える。そして、不健康だと肌艶も悪く、老けて見える。

三島由紀夫は、

「健康であるより、健康そうに見えることが大事」

と言っていた。

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