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炭治郎とは友達になれない。

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結月でございます。

新しく始まった鬼滅、夜遅い時間とはいえ愛娘と一緒に楽しみに見ている。

でも主人公「炭治郎」はウザい。ウザすぎる。あんな奴、近くにいたら絶対嫌。

と、わたしは炭治郎のことが大嫌いで、あんなのとは友達になれない。

だって、あいつ、独善的だし、学級委員タイプじゃん。弱いくせに正義感が強くて、その正義感が勝手な思い込みってとこがムカつく。それに自分が正しいと思ってるからたちが悪い。

あとは余計な説明が多くてうるさい。自分を奮い立たせるのにいちいち説明するな。

と、炭治郎が出てくるたびにこんなことを思っているわたし。

それに引き換え、霞柱の時透無一郎はドライで合理的だし、余計なこと喋らないから静かでいい。わたしもどちらかというとこっちのタイプな人間だから無一郎に共感。

そんな鬼滅の刀鍛冶の里編第2話を見ていたら、炭治郎の奴が無一郎のことを、

「時透くん」

と、呼んでいた。これにはわたしがカチンと来て、

「おめーよ。時透さん、だろ。くんじゃねーだろ、時透さんと呼べ」

と、ヤクザのチンピラでちょっと下っ端が生意気言う一般ピープルにブチ切れるような昭和的上下関係のようなわたし。

そもそも炭治郎は「柱」でなく、無一郎からも、

「君、すごく弱いね。よくこんなので鬼殺隊になれたんだ…」

と言われてしまっているほど炭治郎は弱い。

実は炭治郎より無一郎のほうが年下である。年齢を基準にして炭治郎は無一郎を「くん」付けしているが、なるほどね、炭治郎って年が上だと偉いと思ってるタイプね。やっぱ、お前、嫌な奴っていうか、年下に先に出世されても自分が年上だから上司を「くん」で呼ぶ昭和のオヤジ?

実力だって地位だって時透無一郎のほうが格上なんだから、相手が年下でも「さん」付けで呼べよ。

将棋の世界でいうとタイトルホルダーの藤井聡太に対して年上だからって三段リーグの奴が「藤井くん」なんて呼んでたらおかしいだろ。炭治郎、お前は将棋の世界なら奨励会の三段リーグレベルなんだよ。柱はタイトルホルダーなんだよ。身をわきまえろ。

とまあ、このように炭治郎は自分が偉いと思っている典型的な奴で、嫌な奴なのである。

その点、善逸は実は強いのに自分が弱いと思っているから許せる。ギャーギャーうるさいけど、愛嬌がある。

でも、本当に強い剣術士は寡黙なものであって、炭治郎のように説明がうるさいのは一流になれやしない。無一郎みたいにあの年齢で柱になれるのは寡黙であるからなのである。

黒澤明の『七人の侍』で最もかっこいいのは宮口精二が演じる久蔵であり、ほとんど喋らないが剣の達人。

『七人の侍』に照らし合わせれば、炭治郎は三船敏郎演じる菊千代みたいなもので、一番弱いくせに自信過剰で喋りばかりでうるさい。

というわけで、鬼滅は炭治郎が見たいわけでなく、柱の活躍を楽しみに見ている。

さて、「遊郭編」でもアニメとしての映像は手の込んだもので、あれを作るのは大変だわ…と、その苦労のほうに目がいくほど。でも、その緻密さにわたしはあまり感動はしていない。カット割など平凡だし、それほど芸術的じゃないから。

昨日、うちの愛娘がBSを勝手に見ていて、それはアニメだった。その絵の具合から90年代っぽいなと思ったが、『カウボーイビバップ天国の扉』という映画だった。

チラッと見ると、その映像がすごくよくて、これは「映画」だなと思った。カット割もアングルも映画的で、この表現は映画だという凄みがあった。

あまりによかったので今度レンタルして改めてちゃんと見たい。途中からしか見ていないし、筍の土佐煮を作っている最中だったので断片的にしか見られなかった。

2001年の制作だから映像として鬼滅のようにデジタルの緻密さはないが、絵的には鬼滅より断然上だなと思ったのである。

鬼滅の歴代のテーマソングもそうだが、今は緻密さばかりがすごくて、トルクというか力強さはあまりない。複雑極まってものすごいことをやっているのだけれど、神経過敏といった具合。

それが時代というものだが、緻密な足し算の積み重ねを目指し過ぎて、引き算ができないのだなと思う。

クラシック音楽で言えば、モーツァルトとリヒャルト・シュトラウスってところだろうか。

ともかく、何事も緻密化するわけで、緻密へと向かう吸引力は凄まじい。

ただ、緻密を深める作業は手間はかかるが実は簡単なのである。必死に、必死にやればどんどん緻密にできる。ところがシンプルの凄みはそうはいかない。大観的的な広い目が求められる。

さて、そんな鬼滅であるけれど、炭治郎のことが嫌いで、何かと説明的すぎる展開が鬱陶しいと思いながらも毎週日曜日には見る。全部アニメで見たいから原作は読まないことにしていて、それを愛娘と楽しみにすることが将来のいい思い出になりそう。

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