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コオロギなんて食べたかないし。

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結月です。

NTT東日本が食用コオロギの事業に参入という記事を読んだけれど、虫が嫌いなわたしはコオロギなんか食べたくない。

とは言え、イナゴの佃煮は売っていればたまに買って食べることもあるし、昔は中国食品の店で買った蚕の蛹が袋で冷凍庫に入っていて食べたりしていた。あとは熊本にいる頃、阿蘇の田楽の食事処に行ったとき、スズメバチの素揚げを出されてそれがとにかく美味しく、何匹もお代わりし、さらにそのスズメバチの幼虫もたくさん食べた。

しかしながら、これらはすべて食文化として発生したものであって、食糧危機への対応のための食料確保というものではない。要するに食料確保は文化じゃない。

無印良品が出しているコオロギ煎餅もスーパーで見かけたけれど、もちろん買わない。

記事によれば、コオロギの粉末が入ったハンバーグを機内食に出すところもあるとあって、そんなハンバーグわざわざ食べたくないし、そんな飛行機には乗らない。

食糧危機は現実的な問題としてこれから出てくるであろうが、それを虫を食べたところで補えるのだろうか? 牛肉の代わりとしてコオロギを腹一杯食べるとすれば、一体どれだけのコオロギを食べなきゃいかん? 

であるからして、SDGsもそうだけれど、こういうネタは実に怪しいものが多く、極端なのである。

代替食品として虫を食べるのなら、食糧危機で食べる分を減らしたほうが早い。虫を食べなきゃならないなんて、サバイバルゲーム並の飢餓状態である話で、実際のところ昆虫食が食糧危機を救えるはずはないと考えてよさそう。

ところがこういうのを真に受ける人が結構いるもので、本気で虫を食べなきゃと思うから困る。

カンボジアでは昆虫食が当たり前という話を聞いたことがあるが、アタシは日本人だからパス。せいぜいイナゴの佃煮で十分。蚕の蛹は要らない。あれは興味本位で買っただけだから。

しかし、NTT東日本が昆虫食に参入するくらいだから、要するに日本人は飽食なのだろうと思う。

美味しいものは至る所にあるし、飲食店だって不味い店のほうが珍しい。であるからして、安っぽい食レポが氾濫しているわけで、それだけ飽食だからうまいまずいよりも珍しいものに関心があるのだろう。

何でもそうだが、趣味的なものはマニアックになるとゲテモノに進むものである。つまり、食糧危機とか言いながら、やっていることはゲテモノ趣味であり、それくらいいろんなものに食べ飽きたということなのである。

それに食糧危機だったら、イクラが過剰に山盛りになった海鮮丼とか、麺に到達できないほどのモヤシがのった二郎系とか、土用の丑の日で売れ残りたっぷりの鰻とか、そういうのを先にやめろよ。何でそれをやめずにコオロギを無理して食わにゃならん?

タンパク源を確保というけれど、日本人は肥満に悩む人が多いほど食ってるのだから、確保するよりむしろ減らせ。

もしデブがコオロギ煎餅なんか食べてたら、

「おいおい、あんた、もうちょっと考えろよ…」

と言ってしまいそう。

あとは日本には外来種としてブラックバスが問題になるわけだけれど、今はブラックバスを釣ったらリリースできず、釣れたブラックバスを生きたまま捨てるゴミ箱みたいなものがある。

そんなタンパク源を生きたまま捨てておいて、コオロギを養殖して食うとかアホすぎる。

ブラックバスは白身で食べると実に美味しい。内臓に付く脂に臭みがあるからそれを取り除けば塩焼きにしても美味、唐揚げにしても美味、天ぷらにしても美味なのである。

琵琶湖でもブラックバスが増えすぎたために随分昔からブラックバスを食べようという試みがされたが、日本人はブラックバスを食べるものと認知できないからいまいち普及しない。

ブラックバスは淡水のスズキと考えていいから、食えばうまいのにそれをやらない。そして虫を食べようとする。

ちなみにブルーギルも外来種として嫌われているが、これはアメリカではパンフィッシュと呼ばれ、ちょうどブライパンに収まるサイズの魚として普通に食用。

ブラックバスのオススメの食べ方は唐揚げと言いたいところだが、ここは中国料理の「清蒸魚」にしたい。

調理法は簡単で、腹ワタを抜いて蒸し器で蒸すだけ。それにかけるソースが重要で、紹興酒がベースとなる。蒸しあがったブラックバスに香菜をのせ、ソースをかけて頂く。

白身のブラックバスの清蒸魚は最高に美味しく、わたしは北京の天安門の通りにある店で食べたが、それは感動的に美味だった。

コオロギそのものは虫だから美味しいものじゃない。味もないだろう。イナゴだって佃煮にするから味がつくだけの話で、あとは食感である。

しかし、タンパク源が豊富なブラックバスはそもそのその白身がうまいのである。

とは言え、熊本の阿蘇で食べたスズメバチの素揚げの美味しさといったら! 実に軽快な軽さが食感にあって香ばしい。

であるからして、テレビでスズメバチ退治の番組を見ると、

「ああ… もったいない…」

と思うのである。

生きたまま確保して素揚げにして食べれば最高に美味しいのに、殺虫剤を大量に吹き付けて食材を台無しにしている。そして巨大なスズメバチの巣には幼虫がひしめき合っていて、食べたらうまいものを捨ててしまうなんてもったいないったらない。

スズメバチ退治で確保できる美味なタンパク源を食材として捉えず、実験室みたいな養殖施設を作ってわざわざコオロギを育てるとか、やっぱりアホすぎる。

NTT東日本に申し上げたいのは、そんなところに金を使うなら、スズメバチバスターから捕獲したスズメバチを買い取れ。殺虫剤は使わず、掃除機で吸い取るやり方を推奨し、幼虫と成虫を買い取ってしまう。二束三文のプライスで買い取れるはず。このほうがコオロギを育てるより絶対にコストも安く、儲かる。

しかも黒いコオロギよりも蜂のほうがイメージもいい。

ところでサバイバルのシーンで虫を生で食べてしまうのはなんと言ってもイギリスの元特殊部隊のベア・グリルス。

このグアテマラ編でもグリルスはお約束の生きてる虫をそのまま食べる芸を披露してくれていて、それはカブトムシ。下の動画の6分過ぎからそのシーンがあるから見るとおもしろい。


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土から掘り起こしたカブトムシをガブリと口に入れて咀嚼するが、さすがのグリルスにも不味すぎて半分吐き出す。でも角もちゃんと噛み砕くところがプロ魂。

いつも思うが、いくら食糧がないと言ってカブトムシを食べたところでジャングルを脱出するほどのエネルギーになるのか?と疑問が湧くが、それは番組としてのおもしろさを追求しているのだろう。

というわけで、飽食の果ての昆虫食は文化ではないので、無印良品のコオロギ煎餅を食べる知り合いがもしいたとしたら口は利かないことにする。

「食べる?」

なんて差し出されても困るし、それで食糧危機を回避できると考えている頭の弱さとは悪いけど会話が成立しない。

ああいう趣味は断食するとデトックスになって体にいいとか信じちゃってるタイプと同じであり、まあそういう人は昆虫食の合宿でもしていればよろしい。

でもね、虫ばかり食べてると、ある朝、目が覚めると、虫になってるかもよ。

グレーゴム・ザムザってご存知?

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