結月でございます。
今日の元旦は夜に奥日光に行き、買ったばかりの天体望遠鏡で天体観測しようと思っていた。そのために昼間に望遠鏡のセッティングを済ませたのである。ピーカンの空を見て、これは部屋の中にいてはならぬとどこに出かけようかと考える。
天体観測の本を買いに行こうと思い立ち、宇都宮の大型書店に行こうと思うも、
「そうだ、今日は元旦だった…」
と、即決で書店案はなくなった。
書店に電話すると元旦から営業していたが、その近くには二荒山神社があり、初詣客が押し寄せ、駐車場はまず空きがないと思ったからだ。
この神社には毎週のように訪れては、ジェネオケ公演の無事開催を祈願していたから、初詣でわざわざというものでもない。でも、露店がたくさん出て愛娘にはいいかと思い、歩くと遠い場所にある駐車場を使って無理にでも行くかと決めた瞬間、やっぱりやめた。
なぜなら、二荒山神社は直線に伸びる長くて急な階段があり、おそらくはそこは行列となり、じわじわと進んで参拝すると予想したから。
「これ、韓国のハロウィンの圧死事故と同じやないか…」
階段で誰から転倒したら間違いなくあそこは雪崩式に人が落ちて、
「死ぬデ」
と危険を察知し、やめたのである。幸いにもそんなニュースはなかったから今日は何事もなかったのだろうが、あの階段で初詣はヤバすぎる。
というわけで出かける先を考えるも、どこも混んでそうだし、そこまでして行く気も起こらず、テレビでスパイファミリーを見てしまった。昼の12時から6時近くまで一気に放映し、まだ明日もある。
しかし、スパイファミリーはおもしろい。上質なコメディである。
今、ジャンププラスで原作も読んでいるが、アニメはそれを忠実に再現し、さらにアニメならではの効果が生き生きとしていて、原作よりもアニメのほうがいい。アニメーションの技術が卓越していて、これだけ高度だと原作を超える。
と、スパイファミリーを見ながら、昨晩の残り物のパスタを食べつつ、スペイン産のスパークリングCAVAを飲んだ。
朝は鶏塩鍋をし、お酒を飲まなかった。成人後、正月の朝、お酒を飲まなかったのは初ではないか。飲むとグロッキーになるし、飲む気もしなかったのである。
しかし、出かけるつもりが出かけなくなって、スパイファミリーがおもしろいからスパークリングを飲んでしまったのだが、その後はお約束のグロッキーでスパイファミリーは愛娘に任せて、わたしは愛娘のベッドでぬいぐるみにまみれて寝てしまった。最悪である。
2時間ほどで起きたが、体が重い。飲まなきゃよかった。
元旦の朝、テレビで「かまいたち」が漫才をしていたから見たのだった。それは酒を飲む奴は居酒屋で酒を飲めない奴を下に見ているというネタ。それをおぼろげに抜粋すると、
「酒飲む奴って、酒飲んで気持ち悪なったって、アホとちゃうか。それでトイレ行ってオエー！って吐いて、そしたら急に元気なって、復活したわーってまた酒飲むやろ。アホとしか言いようがないデ」
そりゃそうだ。その通りだ。飲んで気持ち悪くなって吐いてまた飲むなんてアホである。
それをしっかりと認識し始めたわたしはお酒の量が少なくなっているのだが、今日みたいにピーカンの空なのに出かけられなかった未達成館があり、そこにスパイファミリーが一挙放映されてしまったから飲んでしまった。まだまだ誘惑から解脱できないわたし。
とはいえ、もうここまで自分がアホだと理解しているから、解脱はそう遠くない。年内？とも思いつつ、断言はできない。しかし近いところまでは来ている。
と、CAVAを飲んでグロッキーになった後、さて、奥日光にお星様を見に行くかと思うもこれは明日に持ち越すことにした。
なぜなら、ランタンを買うのを忘れてしまったから。
真夜中の奥日光戦場ヶ原は星々と月以外には明かりがない暗闇なのである。ここで天体観測するにはランタンがないとやりにくいし、何よりもまもなく6歳になる愛娘が暗闇に迷子になると冬の奥日光では間違いなく凍死する。それくらい奥日光の夜は暗い。
あとは、首からぶら下げるライトも買って身につけさせないと危険で、これらを明日、買いに行く。
行列の二荒山神社も危なければ、大自然の奥日光の夜も危ない。ここは危険を察知しておかないと、ナメていると本当に死ぬ。
というわけで、近場の運動公園の駐車場で天体観測の練習をしようと思ったが、テレビでジョブチューンという一流料理人が大企業の商品をジャッジする番組を見ていたら、愛娘はコアラのようにわたしにしがみついたまま寝てしまった。
愛娘を布団に寝かせ、天体観測はなしということに。
この番組はおもしろいから、出会すと見てしまう。商品開発に本気と書いてマジと読むほど真剣に取り組んでいるんだなとわかる。以前、この番組で満場一致の合格だったミニストップの紅あずまソフトクリームのために愛娘を連れてクルマを走らせ買いに行った。これがその品物かと思いつつ、クルマの中で5歳児と食べてみると確かにおいしかった。
今日はローソンであったから「塩豆大福仕立てのもち食感ロール」と「チョコレートバー」は買いに行ってみようと思う。
そんな賑やかな番組を見てチャンネルを換えると、NHKで「混迷の世紀」というのがやっていて、ウクライナ戦争の話だった。
しかし、NHKは毎年、どうして元旦に限ってこういう暗くて深刻な話題を番組にするのだろう？
これだけ深刻な問題を世界が抱えているから、今年はみんなそれを認識して生きていこうという意味なのだろうか？
だが、そういうマクロな問題はわたしたちがどうすることもできやしない。
この手の番組に出てくるのは、やたらとマイナス思考の持ち主ばかりで、物事を悪くしか捉えない。もちろんそれほど深刻ではあるが、もっとポジティヴに捉えてポジティヴなやり方でできないものかと思う。
こういうのはLGBTなんかもそうで、NHKが同性愛のドラマを以前作っていて瞬間だけ見て消したが、それは同性愛の主人公が暗い表情で同性愛を告白し、
「これって、いけないことかな…？」
みたいなことを言うのである。
当事者も含めて、どうして同性愛を初めからネガティヴに捉えてしまうのだろう？ 同性愛を悪く捉えているのは自分じゃないのか。他人の目線を気にして生きているからそんなにネガティヴなんじゃないのか。そんなもの、どうだっていいんじゃないのか。自分のことを自分で勝手に深刻にするな。自分が色眼鏡で社会を見ているんじゃないか。
と、ニュートラルなわたしはいつも思う。
そういうのは自分の口は臭くもないのに、自分で臭いと思ってマスクして過ごしているようなものだ。そんなメンタリティだから自分で勝手に思い悩む。
日本の社会はそこまで悪いものじゃないし、同性愛が嫌いな人間がいたっていいじゃないか。嫌いなものは嫌いなんだから、嫌いである人間を認めてやればいい。それはその人の生い立ちや育ちにどこか原因があってそうに違いないのだから、嫌いな奴は嫌いでいいんだよ。
とまあ、物事というのはそれをどう捉えるかによって見え方が変わる。同じ対象物でも瞳が異なれば同じように見えない。であるからして同調してもらおうというのも実は無理強いにもなるのである。
と、やりたいことはやってしまう派のわたしはそんな陰気さはよくないと思っているし、他人の目を気にしない派のわたしは自由である。
と、ウクライナを話題にする深刻な番組をストレッチしながら見たわけだが、
「で、アタシにどうしろっていうねん？」
としか思わなかった。
テーマがデカすぎて、栃木県在住の一個人には関係さなすぎる。そんなことより、体全身の筋肉がガチガチで首を回すたびにミシミシ音はするし、どこをストレッチしても痛いし、背中はパンパンだし、こっちのほうがウクライナよりもヤバい、わたしとしては。
ここ数日、ストレッチをするようになってちょっとは腰が回るようになったとはいえ、これこそ深刻な状態である。
エアロバイクも集中的に乗りたいのに保育園が休みのせいで愛娘の面倒がありすぎてそれもできない。早く始まれ、保育園。
さて、栃木に来てから「趣味・病院」になり、健康管理はしていて問題はないのだから、よく考えればそれは内臓の話であって、筋肉については問題ありありなのである。
もともと運動が苦手であるから体を動かすことが駄目なのであるが、それでも東京では歩き回っていたのが栃木でそれが皆無になり、肉体はレッドゾーンに。
体というのは内臓だけでなく、筋肉や骨もあるのだからこれはトータルして考えねばならない。
その点に気づいたわたしはストレッチを始めたわけで、これは本格的にやらないと危ない。
筋肉が軟弱だと疲労が溜まりやすいだろうし、首がミシミシ鳴るほど硬くなっていてはポジティヴになりにくい。
大体、物事をネガティヴに捉えるの左翼系リベラルは文化人が多く、すなわち運動不足ばかりである。
一方、経営者でトライアスロンに出たり、皇居をランニングしたりするのが多いのは経営はポジティヴシンキングでなければできないから、結果的に肉体を重んじる人が多いということだろう。
と、さすがにこれだけ体が硬いとまずいということで、「趣味・病院」に「趣味・ストレッチ」を加えることにする。ついでに言えば、元旦からスパークリングワインを飲んでグロッキーになっているようじゃいけない。
というわけで、わたしにとってはカーボンニュートラルなんてデカいテーマはどうでもよく、自分の肉体を柔軟にすること。そして二酸化炭素を減らすことよりもアルコールを削減すること、こちらが目の前にあるテーマであって明日はガソリン車で二酸化炭素をバリバリ排出して天体観測に行くことにする。
