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単純なアホさっておもしろいけどヤバい

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結月です。

今日もジェネオケ公演のチケット登録業務。進められたが、まだ完了はしていない。紀尾井ホール800席、東京オペラシティコンサートホール1600席を振り分けて、座席番号を書き出し、それを地道に登録するというエキサイティングゼロな仕事。毎度のことながら、

「メンドクセー!」

と、不機嫌に大きめの声でひとり呟いてしまったりする。でも、自分で始めたことだし納得している。

プレイガイドに登録しても、向こうから送られてくる登録座席番号に間違いがないかさらにチェックする。行ったり来たりの確認作業。

とまあ、そんなことをやっている最中にもメールが連続で来たりして、忘れないうちにクイックレスポンスで返信し、そしたら今度は電話がかかってきて対応したりする。野球をやりながらテニスをしているようなもので、マルチプルな性格でないと絶対できない。

すると今度は、

「あの書類、記入して郵送しなきゃならないんだった…!」

と不意に思い出し、ちょっと焦る。

というわけで6人がけのテーブルは書類やメモやエトセトラで覆われてくる。これはもう公演が終わるまで続く。

ともかく忙しすぎる日を過ごし、そこから保育園に迎えに行ったり、さらに明日明後日は保育園が休みでチケット業務はできそうにないし、日曜は東京だしで、得てして予定より数日ずつ遅れていくのである。

しかしながら、公演という仕事は暇なときは暇である。忙しい時は目まぐるしく忙しくなるのだが、その差が大変激しい。

それを平均すると比較的ヒマというのが実態で、きっと巷ではみんなもっと忙しく働いているに決まってる。

ただサラリーマンとして忙しくするのとでは責任の大きさが違うだろうか。会社は責任を取ってくれない。なぜならわたしが会社だから。

さて、どうでもいいことを思い出したのだが、わたしは「激録!警察密着24時!」みたいな番組が好きで、それに出会うと全部見てしまう。毎度、同じような内容なのに見てしまうのである。

この間も見ていて、薬物の密売人をガサ入れで捕まえるための警察署内でのミーティングで、署長みたいなおっさんが、

「コロナ!コロナには厳重に注意するように!ガサ入れするとすぐに容疑者に検温!そしてマスク着用させること!」

なんて真顔で言っていて、笑ってしまった。

緊急事態宣言中のガサ入れかもしれないが、密売人のマンションにガサ入れするのにまずは検温してどーすんだよ… そんなに重要、それ… と、これこそ日本の真面目が馬鹿方向へいった事例。

もし容疑者のおでこにピッ!って体温計を当てたらもし39度だったらどうするんだろう? 

「退避!退避!退避!」

って一旦外に出るのだろうか?

そんなにコロナを気にするのなら、最初から防護服とか着ておけばいいんじゃね? 

つまり、日本って検温することが目的になっていて、高熱だった場合のことまで考えてないのよね。

さらに39度だったら容疑者もふらふらで逃げられないからいいとして、検温したら37.6度とかビミョーな数字だったらどうするのだろう?

容疑者に無理やりマスクを装着する風景も笑える。平温でも逃げようとする容疑者にマスクさせるなんて難しいし、逮捕の大事な局面でそれってそこまで大事?

あとは張り込みを続けていた刑事。何度も張り込むも容疑者は現れない。がっかりしつつもテレビカメラに向かって、

「正義は絶対に勝つ!」

なんて言っちゃってる。ああ、なんて単純な思考。やっぱ警官になる人って水戸黄門レベルに単純なのだろうか?

哲学科出身のわたしは「正義」という言葉を聞くと、アリストテレスの二コマコス倫理学から思い出されてしまって、もっと難しく考えてしまう。白熱教室のサンデル先生だって正義をマジで議論してる。でも、

「正義は絶対に勝つ!」

みたいなのって、う〜ん… ちょっとアホすぎ? まるで昔のアメリカの西部劇みたいに、

「インディアンは悪だ!」

というのに通じる? ジョン・ウェイン的価値観。

でも、そういう単純なアホさって見ているぶんにはおもしろい。中身のないハリウッド映画形式。

警察密着24時みたいなテレビはそんな単純なアホさで成り立っている。執拗に女子高生を追い回し、そのパンチラ撮影に執念深い男。スナックで無銭飲食をし、酔っ払って暴れた挙句、なぜか全裸になる年寄り。白バイ相手に逃走を試みるトラック運転手。所持金50円で樹海に向かって夜中に歩く自殺志願者などなど、なんでそうなっちゃうの?という単純なアホさが人間模様となって、そこに「捕まえる」という単純な処置にマジになる警察。

何度見たって同じようなものばかりなのに単純なアホさに惹かれてしまう。

しかし、わたしとしては大事なガサ入れ、逃げられたら今までの苦労が水の泡なのに検温を必須にしているアホさが一番おもしろかった。

正義は勝つ的な単純さで仕事ができれば意外と楽しいかもしれない。

わたしはそんな単純になれないから、無数のパターンを考えてしまう。

公演だって、

「俺たちの音楽は人類を幸せにする」

みたいな単純なアホさでやると楽しいのかもしれない。

でも、そう思っちゃってる人って演奏家にも多い可能性あり。

ロシアの侵攻が始まったら、なぜかウクライナの作曲家の作品をコンサートに取り上げてみたり、ウクライナのために…ってオリジナルのピアノ曲を演奏しちゃったり…

いやいや、そんなことで戦争なんてなくならねーし。と、わたしは現実的に思うけれど、単純なアホさで音楽を反戦メッセージに使っちまうこと、見受けられる。

でも、そうは言ってもウクライナの人を癒すためみたいな言い訳をしながらウクライナの美女を集めて破廉恥なパーティーを開いている楽天の三木谷社長よりはいいかもしれない(ガーシー情報)。

と同時にやっぱり音楽が人類を救う的な思い込みって偽善的で嫌だなとも思う。

まあ、人間って使命みたいなものを持つほうが生きやすいのだろう。

使命感ゼロのわたしは使命って嫌だけど、世の中には使命を感じちゃってる人って結構いるよね。

でも、使命ってそこに関係ない人にとってはものすごくウザい。使命って押し付けがましいから。

というわけで、警察は法律違反だけを基準にしていただいて、正義とか、そういう使命みたいな定義不能なものは持たないでほしい。

と言いつつ、警察密着24時はそんな単純なアホさがおもしろいから、正義で痴漢を逮捕し、正義で盗撮魔を追い詰め、正義で詐欺師を捕まえちゃって頂戴。でも、

「嘘の正義より、真実の悪」

うん。やっぱこっちのほうが断然好きだけどね。

これ、ガーシー。

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