結月でございます。
今朝、BSをつけるとショップジャパンがやっていて、またしてもクッキングプロをやっていた。同じ内容の再放送なのにまた見てしまっているのは、クッキングプロがほしいという気持ちを持ち合わせて1年は経つからである。
以前、ケーズデンキで実物を見たら、ちょっと安っぽいと思い買うのをやめたが、ショップジャパンを見るとやはりほしい。
クッキングプロがあれば付属のレシピ本の通りに具材を入れるだけでいい。普通の圧力鍋は持ってはいるが、クッキングプロのいいところはタイマーセットができるところで、朝起きてから具材を放り込んでタイマーをかけておけば、夕方、保育園のお迎えから帰ってきたらできあがっている。
これがガスコンロでの圧力鍋にはできないことで、時間がかかる料理はタイマーでできるといい。
ちなみにショップジャパンでは豚の角煮が調理時間10分とかで説明されているけれど、これは嘘であり、そんな短時間でできるわけがない。
鍋を温め始めてからの調理の時間が10分というだけで、その前後にはちゃんと20分ずつあったりするのだから50分はかかる。だからタイマーでないと、作り始めて食べるまでに時間がかかる。
クッキングプロのお値段はネット申し込みだと14800円で、内蓋やレシピ本もついている。
レシピ本に関して言えば、書店に行けば圧力鍋の本はたくさん売られているから普通の圧力鍋でいいわけだけれど、やはりタイマーが魅力なのと、ほしいと思って買ったものでなければ使う気がしないところがある。
要するにレシピ本を買ったところで今ある圧力鍋でわざわざ何か作ろうとは思わぬ日常がこってりとできあがってしまっていて、そこに新鮮さがない。ときめくものでないからどうせやらない。ところが「これがあれば!」と思うものは気持ちに新鮮さもあり、わざわざ使ってしまいたくなる。
それは包丁も同じで、ツヴィリングの高級包丁を買ったわたしはそれを使うのがうれしくて、ちょっとしたシーンでも刃渡り20センチを取り出すのである。
買い物には思い入れが大事であり、それがないと結局使わない。
人からもらったものはあまり使わないのは、他人の手垢がついているからだし、自分でほしいと思って身銭を切って買っていないから特別な「思い」がそこにない。
よほど憧れた人からもらったものであればうれしくて使うだろうが、そんな憧れるような人はなかなか持てないものだし、いたとしてもその人からものをもらえるくらい仲良くなるのは大変で、憧れている人と同じステージに行かねばならない。
それに他人は本当にいいものはくれないもので、自分が欲しくて金がなくて買えなかったもので、かつそれが本当にいい品物であれば、誰かがくれたらうれしくて大事に使う。でも、そんないいものをもらえることはほとんどない。
他人がものをくれるということは、その人が要らないからであって、要するにゴミなのである。
というわけで、買い物は身銭を切って思い入れのある良質なものを買うのがよろしい。小額をケチって安いものを買うと「安物買いの銭失い」になってしまい、中途半端な品物ばかりを持っているわりに無駄遣いばかりしているという愚かなことになる。
さて、今日は愛娘を連れて宇都宮の東武百貨店に行った。もう5歳だし、自分で起きてもらおうと目覚まし時計を買いに行ったのである。
するとそのフロアに江戸切子のグラスなどが売っているコーナーがあって、そこにSUSgalleryのタンブラーが売られていた。
SUSgalleryはチタンで作られたタンブラーで真空二重構造になっていて氷が溶けない。
これは昔、新宿伊勢丹にサロン・ド・シマジがあったとき島地さんが使っていて、同時に販売もしていた。
熱いものを入れても冷めないし、オンザロックにしても氷が溶けないというすごい代物。
ほしいなと思ったけれど、なかなかお値段が高くて、そこまでして要らないかなと思っていた。
ところでわたしはずっとサーモスのタンブラーを使っていて、これは1000円ほどである。そして昨年、同じくサーモスの大振りのロックグラスを買った。
これはアウトドア仕様で底には滑り止めのゴムリングがついている。
細長いタンブラーより飲み口の広いロックグラスタイプのほうが好きだからこれを買ったが、このゴムリングは普段使いだとテーブルに滑り止めがつっかかってグラスが倒れそうになる。だから早々にゴムリングは外してしまった。
これは2500円ほどだが、冷却性能はまあまあでハイボールを作っても氷はそこまで溶けない。
およそ40分くらいでハイボールだと氷の30%が溶けるくらいであろうか。
普通のガラスであれば40分だと氷を追加しないといけないくらいに溶ける。特に夏場はすぐ溶ける。そう考えると、サーモスもなかなかの性能。
しかし、SUSgalleryはそれをさらに上を行くもので、今日も店頭に午前10時に入れた氷水というデモがあって、そこにはわたしが訪れた午後3時でも氷がしっかりと残っていた。
わたしがほしいモデルは400ml入る大きなサイズで、お値段は22000円。
アウトドア用サーモスでも十分であるが、これは紺色の塗装がしてあって全体的に質感が柔らかい。そして少し厚みがある。
ところがSUSgalleryは軽くて飲み口が薄い仕上がりで、これは「さぞかし」思えるものなのである。
お酒を飲むグラスで重要なのはその飲み口の薄さ。ここが分厚くて感触が柔らかいとおいしくない。
安物のグラスはガラス素材の硬度が低く分厚くて柔らかいから、いくらいいウイスキーやワインを注いでもおいしく感じない。
バカラがなぜいいかというと、そのクリスタルガラスの硬度があって、薄く仕上がっているから。さらにその透明度がよく、注いだものが鮮やかに見える。
安物のウイスキーでもバカラで飲むとちょっとおいしく感じるものなのである。
だから、SUSgalleryの薄い仕上がりは魅力的なのであり、チタンだから内容物は見えないが氷が溶けずに冷たいままでいてくれるところがバカラに勝る。
お客さんを招いたり、パーティーなどのシーンでは透明のクリスタルグラスがいいけれど、家飲みで自分しか使わない場であれば、チタンのSUSgalleryがいい。
と、これから暑くなり、ハイボールを欲してしまう季節、SUSgalleryがあればどんなに素敵だろうかと想像する。
お値段的にはクッキングプロより高いけれど、モノのとしての価値は断然、SUSgalleryであって、日本のクラフトマンシップの傑作である。
一方、クッキングプロはいろんな料理が手軽にできても品物は量産の安物工業製品。使い勝手は良くてもモノの価値はない使い捨て。
それらを比較するには内容が違いすぎるから的確ではないにせよ、一気に両方買う気にもならないし、圧力鍋はガスでもできるし、ハイボールだって今のサーモスでも飲める。
そんな迷いがあって、即買いとまではいかず、グズグズと迷っている。
しかしながら、今日は先週目をつけていた綾波レイちゃんのフィギュアを4体も即買いしてしまった。愛娘から、
「買いすぎじゃない?」
と言われる始末だが、5歳児も綾波レイちゃんのことが好きである。
本当に好きなものは迷わない。
そして、代替不可能なものは迷わない。
綾波レイちゃんは綾波レイちゃんでしかないから代替はできないが、クッキングプロもSUSgalleryも一応代替可能なのである。