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ツヴィリングのボブ・クレーマーを買ってしまった。

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結月でございます。

昨日の日曜、5歳の愛娘を連れてツヴィリングのボブ・クレーマー刃渡り20cmを買ってしまったわたし。

ツヴィリングの「雅」の素晴らしさに感動したわたしはその最高峰のボブ・クレーマーもどうしても欲しくなってしまったのである。

そして、店に行って実際に握らせてもらうと、

「これはたまらん…」

と、実は刃物好きな魂が静かに躍動した。まずその重さがいい。ハンドルにかなりの重さがあり、どっしりと安定する。この安定性はメルセデス・ベンツさながらである。

そして重心の位置がよく、置くだけで切れてくれるとわかる。

刃は同じ20cmでも雅より分厚く、全体的に大きい。刃身に幅があるからだろう。

おそらく刃物好きの店員の兄ちゃんも興奮気味で、

「これはマジですごいッス。本気ですごいッス」

と言う。

何やら空中にパイナップルを放り投げてもボブ・クレーマーはそれを真っ二つに切れるというじゃないか。まるで日本刀である。

ともかく、握っただけで「たまらん気分」になってしまう精緻な魔力があって、それは刃物の楽しみと言える。

そして、このボブ・クレーマーはすごすぎて、自分で砥げない。ツヴィリングの職人、つまり岐阜県関市の包丁職人がボブ・クレーマー専用の研ぎ方をするという。

両刃であるが、表と裏で微妙な差をつけるらしく、これは職人でないとできないらしい。そして硬度が高いため、普通の砥石では太刀打ちできない。

しかし、使い方にもよるが軽く1年は切れ味が落ちないというストロングぶりで、普段使い程度であれば余裕で2年、いやそれ以上はもつ。

ちなみに研ぎ工賃は3000円ほどである。

研ぐのが好きなわたしにとってはそれが味わえないが、ボブ・クレーマーは職人に任せて、研ぐ楽しみは「雅」で味わうことにする。

先日、6000番の超仕上げ砥石で「雅」を研ぐと我ながらいい仕上がりになって、切れ味が増し、さらに自分好みの刃になった。

研ぐのが楽しいのは自分の好みの刃をビルドできるところで、新品だとノーマルな状態でちょっとつまらないのである。

誰にでも使えるツヴィリングのVエッジ型シャープナーは手軽でありながらいい切れ味になるが、仕上げの砥石でもやや荒いため、鏡面にならない。

とはいえ、家庭で使うには少し荒さがあったほうが使いやすいというところがあり、そういう設定になっているのであろう。

だから、Vエッジで研いだあと、6000番の砥石を手で仕上げると美しい刃ができあがる。

というわけで、これからわたしは「雅」とボブ・クレーマーの二刀流で台所に立つ。

「雅」さえあればすべてが事足りるが、それは気分によってボブ・クレーマーと取り替えて使う。

どちらも牛刀であるが、雅のほうがデザインが和包丁だから和食を作るときにイメージが合うし、ボブ・クレーマーはそれ以外でもいい。

この間、5歳児と釣ったニジマスの処理をするときは「雅」を使い、塩焼きに、そしてその翌日はムニエルにした。

どうもガスコンロで焼く塩焼きであれば、ニジマスはムニエルにしたほうがおいしい。

ちなみに奥日光の華厳の滝に出ている店の塩焼きは最高で、もちろん炭火である。

さて、ツヴィリングの店ではボブ・クレーマーのタングステン素材のものもあった。それには高級ステンレスに出る刺青のようなダマスカス模様がない。

それの刃渡り26cmがあり、刃物好きはちょっとそそられた。

「これ、ロブスターを切るのに使ってる料理人がいます」

と、店員。

さすがにロブスターは家では捌かない。とはいえ、刃物好きはその豪快な包丁が欲しいと思ってしまう愚か者である。だが、さすがにこれは使う出番がないと買わなかった。

あとは小さなペティナイフもあったが、ボブ・クレーマーの驚異的な切れ味でリンゴの皮なんぞ剥いたら、自分の親指の面を切っても気づかないんじゃないかと思われ、恐ろしすぎて欲望の対象外。

これはきっと人参で龍を掘ったりする中華料理人が使うのだろう。

とまあ、一生物の包丁を「雅」に加えボブ・クレーマーの2本を持ったわけだが、いい包丁を持つと何でも切りたくなってしまい、さあ今日は料理するぞ!と気合を入れたが、5歳児とカツ丼屋で済ませた。

なぜなら、わたしの「趣味・病院」の待ち時間が長引き、痺れを切らせて病院を抜け出し、保育園にまずは迎えに行った。病院を待っていたら保育園の時間が終わってしまうからである。

再び病院へ戻り、わずか1分の診察を終え、時間は19時近くになっていた。お腹が空いた愛娘は、

「カツ丼食べたい」

と言い出した。それは病院の近くに行きつけのカツ丼屋があるからである。

わたしはスーパーの買い出しに行って二刀流で料理したかったが、空腹はそこまで待てないようでカツ丼屋だったのである。

さて、ずっと使っていなかった中華包丁は刃を指で触っても何ともないほどツルツルになってしまっていて、さらに釣り上げた50cmクラスの鯉を捌くのに使ったサバイバルナイフの刃は鯉のゴツい頭を切り落としたりしたせいで刃にシャープさがなくなっていた。ちなみにこの大きさの鯉の頭は家庭用の包丁ではまるで太刀打ちできず、頭は落とせない。

研ぐのが楽しくてたまらないわたしは明日、この2本をツヴィリングのVエッジと6000番で極上に仕上げる。

しかし、「雅」や「ボブ・クレーマー」ほどにならないのは刃身のステンレスのレベルがまるで違うからで、硬度が低い。

サバイバルナイフのほうはそこそこいい素材であるから鯉の頭を落とせるが、中華包丁のほうは3000円くらいで買ったものだから驚異的とはまではならないだろう。

ちなみにツヴィリングも中華包丁を出していて店で握らせてもらったが、ハンドルが薄く、重みも足りなくてわたしには駄目だった。中華包丁は重いのに限る。ツヴィリングはドイツの会社で製造が岐阜県関市であるが、中国のテイストは出せていなかった。

なので、中華包丁は本場中国に行ったとき、ステンレスでなく鉄製のガチなものを買おうと思う。

中華包丁はその重みで鶏肉のホールも骨のまま斧のように叩き切ることができる凄まじいパワーがある。

さすがにこの斧並みのパワーはボブ・クレーマーといえども形状的にないわけだから、極上の中華包丁も欲しいのである。

しかし、斧並みの中華包丁一本で見事な料理を作り上げてしまう中国の料理人は見ていてカッコいい。

やはり中国料理を作るときは中華包丁でないと気分が出ない。

そういえば、コロナが武漢で発生した時期、ちょうど中国にいてやることがないので毎日料理を何品も作って過ごしたが、その台所の中華包丁が絶望的に切れなくて閉口した。刃は摩耗し、丸くなっていて、刃でなく重みで食材を無理やり切るという状態。おまけに砥石もない。

中国にいて中華包丁で料理するのは気分は出ても、切れない包丁というのは爽快感が出ないのである。

今度行くときはツヴィリングのVエッジを持って行ってやろうかと思いつつ、中国はゼロコロナ政策でちょっと感染者が出ただけですぐに街を全面封鎖してしまうからゼロコロナ政策である以上、中国には行けない。

なぜから、市外の友達の家に行って帰ってきたときに封鎖されて自分の家にも帰れないことがあるというのだから、滞在地でコロナ感染者が出たら封鎖されてしまい日本に帰れないからである。

うちには大事な猫もいるというのにいきなり全面封鎖するような国には行けない。

それよりわたしはフランスへ行きたい。我が愛する街、パリ。

フランスのYouTubeを見たりして、フランスに行きたい、フランスに行きたい、フランスに行きたいとムズムズしている。

ところでツヴィリングは来月から全面値上げということで、ボブ・クレーマーを買った小さな一因でもある。

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