結月でございます。
ふぅ〜と一息つくのは、今日は徹夜まではならないにせよ、明け方まで公演のチケット業務で長い残業なのである。あまりにハードなのでブログでも書いて息抜き。
しかし、当日に扱うチケットの準備を明け方までに終わらせないと間に合わない。なぜなら、今日の夜は合唱の稽古があり、そして明日は合唱とオーケストラが一緒にリハーサル、そして明後日は交響曲のリハーサル。
連日、栃木から往復5時間かけて東京に行かなくてはならないから、今日の明け方までにチケット業務は終わらせないといけない。おまけに朝は4歳の愛娘を保育園に送る。
実は一昨日も声楽、つまりソリストと合唱の音楽稽古。預ける予定の4歳児が急に預けられなくなって、子連れ狼さながらに4歳児も同伴。大変さは4割増し。
しかし、ソリストたちの歌声をスマホで録画したものを栃木に戻って聴いてみると、あまりにも美しくて涙が出る。
モーツァルトのとてつもなく美しい旋律。そして一流の歌い手たち。
後半は合唱の稽古で、東京オペラシンガーズのど迫力にビビる。マスクしてあれだけの声量だから、本番はさらにど迫力。
今日も合唱の稽古だから、今宵もそれを目の当たりにする。
スマホでソリストたちの美しい歌声を聴いて、もうこの公演はわたしとしてはすでに80%は満足してしまった。あれだけ美しければもう満たされる。
わたしは幸福なのである。公演まもなくとなり、ここまで来れば幸福なゾーンに入ってくる。それまではうんざりするほどの業務やコロナの感染状況にピリピリしたり、集客のことで終始不機嫌であったりしたけれど、もう幸福なゾーン。
あの歌声を聴いただけで、ついにここまで来れた、この美しさまで到達できる、そう思うと幸福を感じる。
国内最高の合唱団で、国内最高のソリストたちと共に、国内最高のオーケストラで、30年前に出会って以来ずっと大好きなマロさんと、パリで初めて体感したモーツァルトのレクイエム、その後リヨンで過ごして毎日のようにCDで聴いていたレクイエムをできるのだから、もうこれ以上の幸せはないよ。
そして、多くのお客さんにも来てもらえ、たくさんの人に助けてもらった。メガマックスの幸せ。
まさかレクイエムが実現するとは思っていなかった。ずっとやりたい曲ではあったけれど、普通にやるなら予算的にはまず無理だし、キリスト教の国でない日本ではやる意義がないとレクイエムはただの趣味になってしまう。しかしコロナがあり、レクイエムをやる大きな意味が訪れた。
今までコンサートは自分の美意識を考えてやってきたけれど、今回は社会に音楽を投げかけたい気持ちのもの。趣味ではなく、やらなければならないと思うもの。しかし、それはメッセージではない。説明するものでなく、ただ感じてほしいもの。
だからひときわ、レクイエムの歌のメロディが胸に響く。
しかし、それだけでない。交響曲までやってしまうのだから、こんな贅沢なことがあろうか。
もうこの公演が終わったら、音楽は自分としてはもう終了でいいかな、と思う。
2016年にはモーツァルトの交響曲を6つもやり、ついにモーツァルト最後のレクイエムまで来たのだからこれで終了したって何の悔いもない。
ああ、幸せだ。本当に幸せだ。
あとはもう数日、リハーサルで音楽を煮詰めて、22日の月曜は皆さんに最上の形で提供します。
どうぞお楽しみに。
まだチケットを買ってない方は、ぴあとイープラスで買えますので、まだ間に合います、買ってください。買ったほうがいいです。
仕事があるという方は、仕事を休んで来てください。
仕事なんて代わりに誰でもやれます。そんなものは代わりに任せて、代わりのないこの公演にぜひお越しください。