結月でございます。
マロオケ公演のチケット申し込みを電話で受け付けてます。
どこの座席にするかすごく悩んだり、吟味してから電話をかけ直してくれるお客様もいて、これはとてもうれしい。
なぜなら、それだけこの公演への思いや期待がその方にあるからで、できるだけいい場所で聴きたい!という気持ち、それを電話だと直接感じられるからうれしい。
わたしもそういうお客様にはできるだけ要望に応えたいと思うので、一緒に悩んでみたり、提案をしたりして、チケットを申し込むだけにしてはちょっとした長電話になることもある。
音楽はお客さんがいてナンボ。聴いてもらえてナンボ。というのがわたしの信念。音楽は音楽だけでは成り立たず、観客ひとりひとりのハートとつながりながらできあがるものだと思う。
だから、このコンサートに対して、どの席にしようか必死に考えてくれるとうれしくなる。
と同時に、わたしのオススメの座席を聞くと、
「じゃあ、それで」
とあっさり決めてくれる人もいて、これも信頼してもらえているようでうれしい。
コロナ禍もワクチン接種が国民の半分が2回接種を終えるところまできて、8月の感染者急増から脱したと言える段階にもなり、出口も朧げに見えてきた。
とは言え、緊急事態宣言中にでもこの公演に申し込んでくれている人たちと電話で話したりして、公演を楽しみにいてくれているリアルな声が聞けるのはわたしにとって大きな幸福になっている。
あとは、プログラムを見て、
「交響曲31番と38番、それからレクイエムって書いてありますけど、全部やるんですか!?」
と、訊かれることもあり、わたしは、
「全部やります」
と、自信満々に答える。
レクイエムは公演そのものがレアであるけど、やるとなれば普通はレクイエムだけ。なのに今回は交響曲2曲もやる。しかもアヴェ・ヴェルム・コルプスまでやる。
規格外のスケールで、これはわたしの渾身のプログラム。この公演で何を伝えたいかということがはっきりとあるけれど、音楽はそんなことより現場で聴いて、それを全身の皮膚で感じ取ってほしい。何を感じるかはお客さんの自由で、だから屁理屈なんていらない。わたしの思いとはまるで違ったものを感じてもいいわけだし、音楽は理屈抜きで感じるものだと思う。
また、マロオケは今度いつできるかわからないのだから、やるときはド級にやりたい。
マロオケには定期演奏会なんてない。そこがいいところで、いつやるかわからないのも自由でいい。そんな自由さがマロオケの魅力だとわたしは思う。
そして今回はレクイエムということで、音楽的にも初めての試み。マロオケに合唱団と独唱が加わる。
マロオケに声楽が共演する事実にわたしは猛烈に痺れている。
マロオケの管弦楽サウンドに声楽が加わるとどんなことになるのだろう!
これは未体験ゾーンで、それはマロオケメンバーにとっても未体験な興奮があるに違いない。
そして、男だけで構成されるマロオケの舞台に声楽のソプラノとアルトが立ち、すなわち女も一緒なのである。
男子校的ノリであるマロオケステージに女がいる!
これは男子校の部活に女子校の合唱団がやってきて合同演奏会をやるようなもので、禁断のトキメキがあるのである。
と、アホなことを言いつつ、今回のプログラムは本当に渾身のもので、最初で最後。一回きり。今回だけ。次またやるのは無理。
こんな大きな予算は二度と組めないし、コロナ禍だからこその祈りのレクイエムだから、同じことはできやしない。
運命的なプロセスで行き着けたコンサート。「また今度でいいや」なんて言っちゃ駄目。だって今度なんてないのだから。
このコンサートを知った方は迷わず来てください。仕事があっても休んで来てください。仕事は次の日にもできるけれど、この公演に次はないです。
チケット申し込みは、マロオケ窓口(080-6796-9553)まで。