結月でございます。
先日の日曜、保育園が休みの愛娘を連れてあしかがプラワーパークへ行った。全体的にまだ咲いている花は少なけれど、チューリップは見事に満開。
しかし、花がたくさんあるだけあって、あしかがフラワーパークは波動が良くて、磁場もよろしく、心地いい。藤が有名で、あれは一見の価値があり、夜行くことがオススメ。
その後、佐野プレミアム・アウトレットへ。クルマだと15分ほどで着く。
土日は「コロナなんて関係ねぇ」というあっぱれな混雑ぶりで、その人混みを見て物欲はコロナ脳を寄せ付けない健康的エネルギーで、ああ、資本主義ってサイコー!
ここに来たのは前にサンリオのショップに来て、そこでキキララのおもちゃをうちの4歳児が目をつけていたからで、せっかくフラワーパークまで来たからと再びやってきた。
そこでシールを買ったりしたのだが、それを選ぶ4歳児の眼差しが真剣であり、やっぱり女の子だな、こういうのが好きっていうのは女の子なんだなと実感。
そんなシールを家のあちこちにベタベタ貼るのだが、大人目線では煩雑なように見えても、4歳児にとってはそれは美であるらしく、そういうデコレートが美しく見えるのだとわかった。
なので、これも美意識の芽生えだと認識して、シールはベタベタ貼らせている。
そして、ここに来れば定番の「かっぱ寿司」を食べることにいつしかなっていて、正直言ってネタの味がしない透明な存在感の寿司を食べる。しかし、そもそも味は求めてないし、4歳児の胃袋ではそんなに食べられないからここに来ることをイベントとして楽しんでいる。
寿司を食べ終え、再びアウトレットに戻る。すると、ショーウィンドウにチラリと目にしたバッグに引き付けられる。
「ムムッ!あの色は、アタシが大好きなコバルトブルーじゃん!」
しかも、遠目に見てもそれがメッシュ状になっているのがわかり、資本主義の欲望が込み上がる。
「ちょっとさー あのお店でおカバン見たいんだけどいい?」
と4歳児に尋ねると、
「いやだ。おうちに帰る」
と融通が利かない。
本人はサンリオのショップで好きなものを買ってもらい、早くそれを家で開封したいのである。
すごく気になるバッグだけれど、ここは諦めて帰路に着く。
しかし、クルマを運転しながらもあのコバルトブルーが脳裏から離れない。ブランドはFURLA。
FURLAといえば、銀座にあった結美堂の目と鼻の先にあり、いつもUFJ銀行に行くときに前を通っていたじゃないか。と、ちょっと懐かしいロゴ。
家に戻ってもあのコバルトブルーは気になる。というのも実はずっと愛用しているMIUMIUのトートバッグがかなりボロくなっていたから。
とはいえ、色がハゲている程度で機能的にはまったく問題はない。一度取手は修理したけれど。
機能面ではノープロブレムでもさすがにルックスがまずい。いくらMIUMIUでもボロさで貧乏臭く見える。普段使いならいいけれど、これで営業に行くのもちょっとなと思う。
そんなこんなでバッグのニーズがわたしの中で高まりつつあったときにコバルトブルー。
これはじっくりと見に行かねばと、翌日、愛娘を保育園に送り、そのままクルマを佐野プレミアムに走らせる。
開店と同時に到着。平日の朝10時は人が少なくて快適。FURLAのショップに直行し、店員のお姉さんに見せてもらう。
それは2種類ありトートバッグとショルダータイプ。後者はストラップをつけ外しできる。
触ってみると、
「う〜ん、ちょっと安っぽいかな…」
という印象。まあ、FULRAだからハイブランドではないというか、わたしとしてはFURLAは就活の女子大生が使って、入社半年あたりまで使うっていうイメージ。
しかし、色はハートに突き刺さっている。形がいまいちかなと迷い出す。そしてその近くにウォレットバッグがあり、そのレッドが突き刺さる。
おお、これはお財布とスマホがちょうど入って肩からかけられる。4歳児と移動が多いとトートバッグはものすごく邪魔で動きづらい。しかもこれから暑くなるとできるだけ荷物は持ちたくない。このウォレットバッグはサイズ的にもちょうどいいし、これはわたしのニーズにドンピシャ。しかもアタシのカラーである赤! そうなのである。わたしの波動は赤なのである。
おいおい、コバルトブルーはどうなったんや! と、自問するも、とりあえずMIUMIUのバッグがあるから機能的にはなくても大丈夫。それよりもこの小さなサイズのウォレットバッグは今のわたしに「必要」なものなのである。
と、結局コバルトブルーはやめてそっちを買ってしまった。
そして気持ちよく猫たちが待つ結美堂にクルマを走らせる。BGMはブルックナーの交響曲第2番。相変わらずブルックナーを聞くと、その大袈裟ぶりに、
「ブルックナー、お前、アホやろ」
と思う。
そんなブルックナーを聴くつつ、あかん!やっぱりコバルトブルーが気になるやないか!
そうなのである。わたしは基本色が赤だけれど、補助色はコバルトブルーなのである。普通の青は駄目。青はマジで似合わない。ちょっとひねりが入ったコバルトブルーでなきゃならん。
そんなモヤモヤを抱えつつ結美堂に戻って改めてMIUMIUのボロさを見る。
「う〜ん、やっぱりボロいな…」
店ではボロいMIUMIUでいいやと思ったけれど、思えばこのバッグ、もう8年は使っている。毎日それだけ使ったのは気に入っているからである。しかし、先日買った事務用の椅子と同じく、いろんなものが買い替えの時期に突入している。物質というのは使えば必ずボロくなるのである。
と、今日はあの鮮やかなコバルトブルー目掛けて、三日連続となる佐野アウトレットにクルマを走らせる。
そして、FURLAのショップに入る前にその近くにあったCOACHの店にも立ち寄る。まあ、ちょっとチラ見くらいしてもいいかなと思った。
すると、そこにはまたしてもアタシのハートに瞬間的に突き刺さってしまうショルダーバッグがあり、アタシの基本カラーであるレッドでサイズもバッチリ、形状もよし! うぉ〜!アタシはコバルトブルーを買いに来たのとちゃうのか!
しかし、COACHのそれはFURLAのコバルトブルーより品質はいい。素材もしっかりしている。これは買いやな… と心を決める。
だが、基本カラーは赤でも人間には補助色があったほうがいい。わたしの場合、赤だけだと強くて攻撃的でデンジャラスに見える。熱すぎる。だから補助色としてコバルトブルーはあったほうがいい。
「どないすんねん? 二つ買う?」
だよね、この問題を解決するには両方買うしかないやろ。
「迷ったら、二つとも買え!」(by島地勝彦)
と、いきなりここでシマジ流無駄遣いのススメが出てくる。いや、そんなもん言われんでもわかっとるわ。だって、わたしもお客さんには迷ったら二つとも買えと言っている。どちらか一方を諦めると、その後に後悔する。あのとき買っておけばよかったと胸が苦しくなる。でも、その商品はもう手に入らない。
後悔というやつは実にタチが悪く、精神的によろしくない。時間は遡れないのだ。だったら二つとも買って後悔の種を事前に消すべし。こんなにドンピシャで、ハートに突き刺さる品物なんてそうあるもんじゃない。
それにお気に入りで、かつきれいなバッグを持つことで気分が良くなり、仕事も気持ちよくできる。気持ちよく仕事ができれば売上が立つ。そうすればバッグを買ったほうがお得という図式が成り立つ。だから、これは無駄遣いでは決してないのである。そもそも今のバッグが耐用年数を超えているだけなのだから。
しかし、COACHではすぐに買わなかった。なぜなら昨日、お世話になったFURLAの店員の前でCOACHの紙袋は見せたくなかったから。あんたが一番や。あんたはニ番やないんや。
と、FURLAで昨日話した店員に改めて見せてもらい、肩からコバルトブルーをかけてみる。
「いいじゃん!なかなかいいじゃん!」(TBSドラマ『高校教師』より)
やっぱさー 赤だけじゃ駄目だよね。色彩は多彩でないと。わたしを補助してくれるコバルトブルー。これを持ってると印象も変わるよ。
そして再びCOACHへ。あの素敵すぎるレッドのショルダーバッグを直行で店員に告げる。これは素材がガッチリとしていて、ちょっとフォーマルに使えそう。一方、FURLAのコバルトブルーはちょっと軽めで使える。
と、結果的にシマジ流になってしまったけれど、これで後悔はしない。
さて、これからMIUMIUがお役御免になるかというとそうじゃない。基本、メインで使う。というか日常で使う。やっぱり気に入ってるし、ボロいぶんあまり気兼ねしなくていい。ボロいと言っても塗装がハゲてきただけだし。
それに栃木にいるからちょっとフォーマルなCOACHのほうはそんなに使うシーンもなさそうで、これといったときに使おう。そのほうが長持ちするし。
FURLAのコバルトブルーもこれまた栃木にいるとこれを見せびらかせたいとも思わない。
というわけで、ブランド的にはMIUMIUが上だけれど、経年劣化に伴い普段使い。COACHとFURLAは愛人と会うときに使おうっと。あとはビジネスシーン。
さて、COACHはハイブランドとまではいかないように思う。そりゃ、PRADAなんかのほうがいい。実はPRADAも気になったんだけど、ちょっと仰々しすぎて使えない。ブランドの威圧感があって、仕事の営業時に使うと嫌われそう。嫌味に感じちゃんだよね。
そういう意味でCOACHはそこまで高級でないところがよくて、押し付けがましさがそんなにない。FURLAになるともっと柔軟になって、やっぱ就活の女子大生?
そりゃ、就活するのにPRADAで来られたらちょっとね。何様だってなっちゃう。バッグというのは安っぽいのも駄目だけど、ブランド強すぎも嫌われる。
単なる我欲のために使うか、対人関係を考えて選ぶかって大事だよね。だから、COACHでもロゴが全面に入ったものなんかはちょっといやらしいかな。というか、自分が主体であるべきなのにバッグで主張しちゃうと自分という人間が属性に頼る情けない人間に見えるから。
あくまで身につけるものは自分の補佐でなくちゃね。自分を凌駕させちゃいけない。それは着物でも同じことでね。
だから、日常&ビジネスシーンではCOACHあたりまでがいいと思う。安っぽくないし、かと言って図々しくもないし。あと、COACHはマーケティングがうまいよ。
とまあ、これで仕事で営業に行くのもボロいバッグでなくなる。これでも印象を考えてるわたし。でも、普段着はひどい。服だけは興味ないんだよね。着物以外に自分の理想がないからだと思う。いや、理想はあるんだけど、モノホンの女じゃないとそれはできないから諦めてる。
でもその理想は愛娘がわたしの代わりにやってくれる。わたしができなかったことをやれるよ。
と、せめてバッグくらいはまともなものを持っておこうという気持ち。そんな素敵なバッグは写真なんかでここで見せない。
だってさ、写真で見せちゃったら文章だけで伝える醍醐味がなくなるからね。