結月でございます。
PCに向かうとき、ずっと使っていた椅子がついに壊れ始めた。それは座ってしばらくすると膝の上の猫と共にスーッと下がってしまう現象。シリンダーがガス漏れしているらしい。
この椅子は銀座の店のときに買ったからもう10年近く使っている。
銀座5丁目時代から数えると4代目で、座ると下がる現象で毎度買い替えている。しかしながら、この椅子は外装はかなり前からヤバい状態で、つまりはハゲまくっていて、剥がれたものがフケのようにぼろぼろと落ちる。
引越し業者の兄ちゃんがその椅子を見て、
「年季入ってますね」
なんて余計なことを言ってしまうような有り様。それでも栃木に来て2年以上使った。
とはいえ、座ると下がるのは鬱陶しいもので、買い換えなきゃとずっと思っていた気持ちがすぐにまとまった。
と、Amazonでいろいろ見てみる。今まで使っていたタイプで検索するもゲーミングチェアなるものが気になり始める。
それは黒をベースにしながら鮮やかな赤や緑で縁取りされていたりして、形状がまるでレカロのレーシングシートのようなのである。
ゲームはわたしはやらないけれど、ゲーマーみたいに長時間PCに向かっていて、そしてPCを操作してもいいように開発されているとすれば、これは使いやすいのではないか。
魅力はリクライニングで、ゲーマーがゲームに疲れたらそのまま背もたれを倒す。これが普通の椅子とは違ってほぼぺったんこになるまで倒せる。
これは優れた機能だと思い、いろいろ検索してDowinxというブランドのものを買った。色は黒地に赤だとちょっと仕事の気分でないから、黒地にグレーという事務的な色にした。
お値段は16490円。送料無料。
同じものを楽天で見たら19000円以上した。
ワンクリックで購入し、すぐにうちに届いた。
さすがにデカい。重量は23kg。箱のまま2階に運ぶのはサイズ的にもデンジャラスなので玄関で開封し、部品に分けて2階へ運ぶ。
とてもシンプルな作りであるらしい。それにネジ類も少ない。
簡単に組み立てられるよう設計されている。とはいえ、構造自体はシンプルでも椅子が重いから組み立てには1時間弱かかった。
組み立てるとこんな具合。オットマンもついている。
背もたれはこのように倒れて、オットマンに足を乗せられる。
ところで紙の本というのは場所ばかり取ってウザい。本はKindleに限る。紙の本はこのようにひけらかす役割しかない。
しかしこのDowinxの椅子、値段は安いのにかなりがっちりできている。生地も実にしっかりしていて、安物の国産車のシートよりもいい。これだけのクオリティをこの値段で作るなんて、中国は素敵すぎる。
座ってみると、
「あ〜こんな感じなんだ〜」
と、今までの椅子とはまるで違う感触。心地いいというより、機能的にできているフィーリング。
背もたれを思い切り倒してみると、まるで簡易ベッドのようであり、なかなかいい。枕が後頭部の下にはまっていい感じだし、腰のクッションがちょうど背骨を伸ばしてくれて、わたしのように体がカチカチの人間にとってはいいストレッチになる。夏場はこれで仮眠が取れそう。
とはいえ、デスクで作業する時は枕は要らないと思った。あってもいいけど、ちょっと邪魔な気がする。リクライニングの時に枕は使おう。
さて、椅子のウレタンもドイツ車のシートのように硬い。硬いほうが疲れないからいい。
しかしまあ、よくできた椅子で、値段も2万円しないしいい買い物だった。シリンダーはまた7年くらいしたらヘタってくるだろうけれど、長い付き合いになる。
思えば、椅子は仲のいい人間関係よりも体を密着させている時間が長い。
わたしの場合、とりあえず椅子に座ってから始まるので、これからしっかりと使っていくわけだが、いつも椅子で寝る猫に爪で引っかかれるのは間違いない。留守にするときは防止のために椅子の台座の上に何か板のようなものを置いておこう。
いくらしっかりとした生地でも猫の爪には敵わない。