結月でございます。
勉強って楽しいものだなぁ、と思う。だって勉強すれば知らなかったことがわかって、できなかったことができるようになるから。
わたしは今、とある国家資格を取るのに独学勉強中。でも、勉強してみたらその資格はそれほどわたしには必要がないことがわかり、
「じゃあ、やめよっと」
と、思ったのだけれど、テキストと過去問題集を買ってしまったので、そこにかけたコストがもったいないから一応、受験はすることにした。
独学の場合、勉強することそのものには金はかからないし、それほど必要がなくとも知っておいたほうがいい知識が身につけば、まあ役に立ちそうだと思ったから。なので、試験には合格してもしなくてもいいかなという緩い感じでいるのだけれど、不思議と勉強を始めると楽しくなってきた。
そんな姿のわたしの隣で、愛娘の3歳児も真似て勉強をしている。
ひらがなはもう全部マスターしているから、絵本や子供用の図鑑は読める。それを一生懸命に音読している。このところ、読むスピードが格段に早くなってスラスラではなく、スラくらいになってきた。
そして、ひらがなの練習帳に色鉛筆でひらがなを書いてみたり。
あとはカタカナやアルファベット、それから100までの数字。こちらもほぼ覚えてきている。
教育というのは態度で示すものだとわたしは思うから、愛娘に、
「勉強しなさい!」
なんて無責任なことは言わない。親が勉強しないのに子供が命じられて勉強するはずもない。
あとはやはり楽しそうに勉強している姿を見せること。イヤイヤながらで、面倒臭そうに勉強すると、子供だって勉強が苦痛に見える。
わたしは自分の勉強に集中したいのだけれど、隣に座る愛娘からは質問攻めで思うように進まない。でも、自分から質問するのは大変いいことで、それをまた教えたり、わからないものは一緒に調べてみたり、時にはいい加減なことを言ってみたりして楽しんで勉強している。
しかし、勉強は楽しいからするものであり、楽しめると苦でなくなり、しかも成果もあげられることに気づいたのはそれほど昔ではない。
銀座に店を出してからレッスンを始めるようになり、教えることがいつの間にか仕事になっていろんな生徒さんに接してきたからわかったことだと言える。
だから、今のところ、愛娘への教育がうまくいっているのは、これまでわたしのところに来てくれた生徒さんたちのおかげというか、その経験が役立ってる。
勉強は中途半端にやっても面白みに到達できない。やはり合格ラインに迫るくらいになっておもしろくなる。
「あ、なるほど、そういうことだったの」
という発見。
それは今のわたしにもあるし、3歳児にはもっともっとある。
勉強がおもしろくなる精神状態に持ってこれる術をもっと昔に知っていれば、学校だってもっとおもしろかっただろうなと思う。
しかし残念ながら、学校に通っていた年頃は、そのことがわからなかった。
今では小学校や中学校の教科書を眺めてみてもおもしろい。なるほどよくできていると思う。
こんなによく考えられて作られた教科書を当時はおろそかにしてしまっていた。
でも幸い、今はそのおもしろさがわかるから、おもしろさを愛娘に伝えることができる。だから保育園から小学校、さらに中学、高校と進むにつれて今以上に一緒に勉強することが楽しくなりそう。
楽しめる秘訣。これを身につけたら学力は飛躍的に上がる。
やっとそれを身につけたわたしはこれからも新しい分野を勉強し、仕事に生かしたり、仕事で使ってみようと思っている。
さて、何も言わないでも勝手に勉強してくれる3歳児を見て、この子はもう大丈夫だと確信した。この素養が3歳で出来上がればもう大丈夫。三つ子の魂百まで。
3歳は脳が柔軟で、驚くほどの吸収力だから、今がチャンスとどんどん勉強のネタを提供して行く。
もちろんそれは無理強いをしないかたちで。
振り返れば、わたしの場合、自分を導いてくれる人はいなかったなぁ。親は全然ダメだったし、楽しさに導いてくれる先生にはほとんど出会ったことがない。
まあしかし、その恵まれない環境のせいで今はしっかりと楽しさを理解できているわけで、だから人に教えられる。
思い起こせば、家庭教師をやっていた頃は無理強いする親をたくさん見た。無理強いするから家庭教師として雇ってくれるのだけれど。
だから勝手に勉強してくれる子は金がかからない。
勉強しないからと無理強いしてでもやらせようとするとものすごく金がかかる。それでいて成果はあまり出ない。
楽しくて、成績が良くて、金がかからない。
この三拍子って最高だよね。