結月でございます。
喉が軟弱なわたしはほぼ月一で喉を痛めている。調子が悪くなると概ね2週間はアウトで、3週間に至るときも珍しくない。
と、ようやく落ち着いてきたかなと思い、しばらく滞ってしまっているYouTubeの動画を撮影しようと、そそくさと着物を着て、カメラをセットし、ホワイトボードに見出しを書いて、「さあ!」と始める。
しかしながら、喋り出すと喉の具合が悪くなってきて、ムズムズとして、
「ああ、もう駄目…」
初回の動画は途中で咳が出て、それでもあとで編集して切ればいいやととりあえずは撮ったものの、調子が悪いものだから調子よく話すことができず、トークもスパークしないものだから、これはボツにした。
それでも2本目に撮りかかるも、最初の動画で喋ったダメージはすでにあり、もう全然駄目。
のど飴と舐めながら何度かやってみても、1分未満で咳が出て、
「もう、や〜めた!」
と、諦める。
準備が無駄になってしまった徒労をはハートに抱えつつ、渋々と階段を上り、猫を抱く。
喋ってないときはなんともないんだけれど、ある一定の量を喋ると咳が出る。そして、喋るのをやめるとピタリと止まる。
喉が悪いのは毎度のこととはいえ、動画でアホなことを喋るのは結構楽しいので、それができないのがどうもね。
ちなみに言い訳をすると、霊的な人間は喉が弱いことが多い。これは不思議とそうなのである。
有名どころでは美輪明宏さんで、美輪さんは一時期、気管支炎で歌も歌えなくなるほどだったらしい。あとは「オーラの泉」でも霊が降りてくると咳が出るなんてことも話していたっけ。
降霊すると咳が出るのは、霊的世界ではよく知られている。
それがどうして喉に反応するのかはわからないけれど、過敏なところだし、出入りを担う呼吸器であることはなんとなく理由としてはわからなくはない。
しかし喉が丈夫な人はいるもので、それは検査などしなくてもそのルックスというか、漂う雰囲気でわかる。
お笑い芸人やキャスターなど、声を職業にする人はやはり喉が丈夫でないと務まらない。あとは選挙になると喉が枯れるまで演説ができる政治家など、喉が強いんだなぁと思う。
繊細であることは必ずしもいいことではないので、喉が感じやすいというのは文学的で、乙女チックで、
「ああ、それって堀辰雄の風立ちぬみたいな」
ところでわたしは過去は喘息持ちであって、今でもバッグの中には携帯用の気管支拡張スプレーを必ず入れている。
発作が出て、喉がヒューヒューと鳴り出し、呼吸が苦しくなってくるとすぐにそのスプレーをするから今では大きな発作に至ることがない。
しかし、喘息には猫の毛はあまり良くないはずなのに、猫だけは平気で、3匹の猫にもみくちゃにされても一度もそれで喘息が出たことがない。
やはり好きなものには反応しないのだろうか。
そういえば、フランスにいたときは一度も喘息が出なかったし、喉を痛めることすらなかった。
となると、健康の秘訣は好きな土地にいることかもしれない。
しかしながら、思えば喘息持ちではあっても、これほど喉を痛めることが多くなったのは最近な気がする。
最近と言ってもここ1ヶ月などの話ではなく、銀座にいた頃、さらには銀座5丁目から3丁目に来てからかもしれない。
なぜなら、それまでは葉巻やパイプを歯が茶色くなるほど吸いまくっていて、それができたのは喉の調子が保たれていたから。
今は葉巻どころか、紙巻き煙草すら受け付けない。
と、これを書きながら、今、リアルタイムに思い出したのは、霊的修行や勉強を始めたのがちょうど3丁目に来てからだから、喉が過敏になったのはやっぱり霊的な要因じゃないか。
霊的体質になると喉が感化する。
思えば、奥日光に行くときは喉が駄目になる率が高い。それは奥日光の霊的エネルギーの強さのせいだろうか。
昔は霊のことなど否定していたし、短い会社員時代では上司が真剣に、
「霊はいるよ!」
と言うものだから、わたしは、
「そんなもん、あるわけないじゃないですか!」
と、喧嘩腰になっていたものだった。
でもちゃんと勉強したら霊の存在ははっきりと認められて、かつての上司に会う機会はないにせよ、
「ごめん…」
という気持ちがある。
霊を否定していて、飲み会では同僚と上司が霊がいると信じてることを馬鹿にしながらお酒を飲んでいた頃のわたしは今みたいに喉を痛めて、咳ばかりしている人間ではなかった。
とまあ、その原因がわかったところで、
「まあ、しょーがないよね!」
ということで、動画はもうちょっとお休み。