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何かをやるためには、やらなきゃいけないことがくっついてくる

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結月でございます。

YouTubeでこんなものにたどり着いた。


甲本ヒロト

「何かをやるためには、やらなきゃいけないことがくっついてくる」

そうなんだよなぁ。これなんだよなぁ。

やらなきゃいけないことがくっついてくるから面倒だし、でもそれがあるからおもしろいことができる。

わたしはそこそこの人数から「いまの会社が辛いんです」みたいな相談を受けてきたけどさ、その度に、

「じゃあ、転職すればいいんじゃね?」

と、アドバイスする。

それで会社という体質そのものが合わないのなら、

「起業すればいいんじゃね?」

と、アドバイスする。

でもさ、みんな、言い訳して何もやらないんだよ。な〜んにもやらない。な〜んにもやらないから、わたしに相談したってその翌日には嫌でたまんない会社に出勤する。

だから、

「だったら、愚痴垂れながら、給料もらっとけばいいじゃん。だって金くれるんだからさ」

と言っても、やっぱり会社への不平不満ばかりなんだよね。

とにかく、結局何もやらない人ばかり。これはほぼ100%そうなんだよ。嫌な会社を辞めて、新しい挑戦をしたっていう人はいない。

それはなぜかというと、甲本ヒロトが言うように、

「やらなきゃいけないことがくっついてくる」

からなんだよね。

会社は嫌だけど、やらなきゃいけないことをやりたくなかったり、やる勇気がなかったりするものだから、何もしない。

確かに子供は何かをやりたくてもやらなきゃならないことをやれる力がないから諦める。だから大人になればやりたいことはやれるはずなんだよね。

なのにやりたいことをやれなくて、やらなくちゃいけないことをやらない人のほうが多い。

でも、やらなきゃいけないことをやって、やりたいことをやったらこれは気持ちがいい。感動したりもする。

ちょうどわたしも2年ぶりにコンサートをやることになって、それはとても小規模で、ちっぽけなスケールかもしれないけれど、それをやると決めたらやらなくちゃいけないことが出てくる。

お客さんに来てもらわないと音楽は成立しないし、場所を使わせてもらうようにお願いしたり、いろんな交渉をしなくちゃいけなくなる。

そんな煩雑で、すごく面倒で、うんざりするようなこともやらないと、やりたいコンサートはできない。

こんな小さなコンサートなのに結構苦労したり、コロナみたいなものが騒ぐおかげで不自由であったりする。

そんな時、こんなことを思う自分がある。

「ああぁ、こんな面倒で大変だったら、やらなきゃよかった…」

これはコンサートに限らず、何かやろうと思ったらやらなくちゃいけないことが湧き出てきて、ため息をつくんだな。

でも、やる。どうしてかって、やりたいことはやっぱりやりたいから。

やりたいことへの気持ちがやらなきゃいけないことへの面倒さを上回っていれば、やり切れる。これが逆転しちゃうと何もできない。

つまり、嫌な会社を辞められないのは、やりたい気持ちが小さいからか、もしくはやらなきゃいけないことへの怯えがあるからなんだろうなぁ。

さて、今回のコンサートは東京から離れた僻地でやる。

「いや〜 こんなとこ、わざわざ来ねーだろ!」

と、わかっていてやってる。

でも、コロナのこともあるし、ここでやりたいって気持ちもあるからやる。

それは来てくれるお客さんにとっても葛藤があったりする。

コンサートのために家を出るには、家族への交渉が必要だったり、物分かりの悪い同居人を説得したり、その留守を誰かにお願いしたりしなくちゃいけない。

金がなくてチケットを買えなければ、バイトのシフトを増やすことも必要になってくる。

コンサートを聴きたい!ということを実現させるには、「やらなきゃいけない」ことが出てくる。

だから、コンサートを開催する立場も、僻地までコンサートに来る立場も「やらなきゃいけない」ことを克服しなきゃいけないわけだ。

そんな克服があるから、コンサートが終わったら感動しちゃうんだよね。

それは音楽の演奏、音楽の素晴らしさだけではなく、コンサートに来るために「やらなくちゃいけない」ことをやったことが大きかったりする。

それをやった上で、音楽が素晴らしかったらもう最高!って気持ちになれる。

演奏家はそのために自分の音楽には手を抜かない。

演奏家だって音楽を「やりたい」。だから、そのためには練習という「やらなきゃいけない」ことをたくさんやらなければならない。

わたしは今まで小さいコンサートや大きいコンサートもやってきたけど、いくらちっぽけなものでもいい内容をやってきたなっていう自負がある。それはお客さんも演奏者も主催者のわたしもみんな「やらなくちゃいけないこと」を克服してやってきてくれたからだと思うんだよね。

それなのに転職できない人みたいにさ、どこかで手抜きするとつまらないものになってしまうんだよ。

演奏家が「業務」として惰性で演奏していたり、金を払わず招待券で来た客とか、補助金もらえてとりあえずホッとしている主催者とかさ。

とまあ、そんなことを考えたりしながら、「やらなきゃいけない」ことをまだ続けてる。

そしてやりたいコンサートの演目が決まった。

バイオリンとチェロの二重奏で、ラヴェルとコダーイ。そして各奏者によるバッハの無伴奏。

ああぁ、相変わらずガチンコなメニューになったなぁ。

でもそれは演奏者もやりたい曲だし、わたしもそれがやりたい。

やりたいことをやったという達成感より、やらなきゃいけないことを克服したほうに人間は感動するのかもね。

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