結月でございます。
クリスマスが終わると、帰省ブルーが毎年話題になります。
特に亭主の実家に行くのがたまらなく憂鬱というケース。
日本はまだまだ男尊女卑で、特に亭主の親世代は古いからそれが色濃い。なので、必然的に嫁扱いで亭主の家では自由がない。
親世代みたいな古い頭の人たちにはどう言っても理解してくれないし、理解できる頭を持っている人たちじゃないので、先方にわかってもらおうなんて考えちゃいけない。
でも、わたしがわからないのは、帰省したくないのにどうして帰省するの? 嫌だったらしなきゃいいんじゃないの?
なんて言うと、
「そういうわけにはいかないんですよ…」
という声が聞こえてきそうで、いやいや、そういう考え方が根本的にアウト。つまり、あんたがアウトなだけ。
それは他人に合わせる生き方をしているから嫌でも行かなきゃならないって思うわけ。自分が行くのが嫌で、行ってもいいことないし、メリットもないんだったら行かなきゃいいんです。亭主には、
「あんたひとりで行ってきて。アタシ、こっちでゆっくりしとくから」
と言えばよろしい。
そもそも亭主の親や親戚なんて面倒ばかりで大したメリットなんてない。関わらないほうが楽。
亭主の親が病気になったりしたら、超絶ウザいじゃん。だから関わらないほうがいい。
それなのに下手に気を使って正月に帰省して、嫁扱いされて反発もしないからどんどん理不尽な要求をされてしまう。
それに向こうが悪いのにそれを亭主に相談してもわかってもらえないし。だって向こうは親子だからね。忖度以上の癒着だよ。
ところでわたしは自分の実家に正月に行くなんてことはもう長い間していない。理由は簡単で会いたくないから。
会っても嫌な思いをするだけで、なんでそんな嫌な思いをするためにガソリン代や高速料金払って、しかも長距離ドライブの事故の危険性を背負って行かにゃならんの?
親にはいろいろしてもらったからもちろん恩義はあるよ。それは認める。でもさ、それを台無しにすることをやられたんじゃ、素直な気持ちにはなれんよ。
それにうちの家人にも失礼なことを言ったから、これは許さん。それも一度や二度じゃない。
わたしは是々非々で判断するから、悪いほうには悪いって言う。親が悪いのに親の肩を持つようなことはしない。立場が弱いほうを味方するよ。
うちの家人は中国の田舎のクソ古い慣習で生きてきたから、それでもお正月は帰省したほうがいいんじゃないかと言う。
でもわたしが「行かなくていい」ときっぱりだから行かない。本音ではあいつだって行きたくないのだから。
そんなわけで帰省はしないけれど、来年はわたしが先方の中国へ行かなければならない。もう2年ほど行っていない。
でも、正直、わたしは行きたくない。なぜなら面倒だし、行っても酒飲んで騒ぐだけだから。
異国で騒ぐ楽しさはもう何度もやって、これ以上得るものがないんだよね。だからもう興味ないんだ。せっかく中国へ行くなら、そんな親戚周りの飲み会よりも地元の古典芸能を見たり、もっと知的で文化的なものに接したい。
中国にはものすごい歴史があって、わたしが行くところは中国の中でも最も文化が栄えた地域。だったらそういう歴史に触れたいよね。飲み会なんかやっても何も得られない。
そう思うからこれでもできるだけ行かなかったのだけれど、来年は行く。それはわたしが行かないと、相方の面子がないから。
向こうには向こうの面倒な習慣があるからね。わたしが酒飲んで騒ぐなんて金と時間の無駄なんて言っても、それでは済まされない事情が向こうにはあるからさ。
でもね、中国の親戚はうちの親みたいにわざわざ来た人間に対して失礼なことは絶対に言わない。ものすごく歓迎してくれる。それはそれは喜んでくれる。まあ、あの歓迎ぶりは日本人ならびっくりするよ。だから面倒でも行くわけ。
そこが大きな違いんだなぁ。人間関係ってそういうものだよ。歓迎されたら嬉しいよね、やっぱり。
と、自分の身内のゲスな話をあえてしたのは、こんな考え方の人間がいるのだから、亭主の家に帰省するのが嫌なら無理することないってこと。
帰省に使う新幹線代や飛行機代をさ、自分が楽しいと思うことに使ったらいいじゃん。
行きたくないと思うような義理の親なんかクソってことなんだから、そんな奴らに自分を殺して我慢することなんてするな。人生は自分のものであり、他人のためにあるのではない。
その憂鬱を理解してくれない、理解する能力がない亭主なんか放っておけ。帰省する前日にスーパーに行ってくると言って、失踪しちまえばいいんだ。そして正月が終われば帰ってくればいい。
とにかく、日本は家族関係では女が損をしすぎている。フェアじゃない。
それを変えるためにも、毎年ブルーになりながらも我慢して帰省することなんてやめろ。みんながそうやって自分の憂鬱を主張していかないと、世の中なんて変わらないよ。
その行動をしないんだったら、嫌だ嫌だなんてけったくそ悪いことを口にするな。相手の親が死ぬまで嫁という名の召使いでもやっとれ。
相手の親がそんな悪い人でなくても、計ってみれば亭主の親が自分にしてくれていることなんて微々たるもの。だって、そもそも赤の他人なのだから。
もし相手のことが純粋に好きだというなら、帰省でも何でもすればいい。
そう。大事なことは風習とか、義理とか、そういうことじゃないんだよ。相手のことが好きなどうかなんだ。それが自分の魂の本当の答えだから。
好きだったら人間、何でもできるよ。
でも、嫌いだったら気持ちは入らない。
なんで嫌いな人間のところにわざわざ行かにゃならんの?
冷静に考えたらそうだよね。
だったら行かなくていいんだよ。
これで帰省ブルーは解決。