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日本的クオリティってアホだよね。

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結月でございます。

葡萄の季節。

一房で1000円ほどするマスカットを食べたのはいいけど、これが超絶甘すぎて3粒食べたら気持ち悪くなってしまった。

糖度が高すぎて、これ、アンパンより甘いよ。

高級な果物って、糖度を高く、高く、高くすることに走りがちで、それは花を摘み取って、栄養分のすべてをその一つの実に集中させたりして作る。そうすると数が少ないので値段が高くなるわけなんだよね。

要はすごい手間がかかるんだけど、それって生産者の自己満でしかなく、わずか3粒食べて気持ち悪くなるようなのはどうかと思うよ。

日本人の味覚って、すごく幼稚だから糖度を高めるのがいいことみたいになるんだなぁ。

牛肉でいうと、脂だらけの霜降りも同じだよね。あんなの、美味しいと思うのは最初の一口で、霜降りステーキなんて1枚食べたら気持ち悪くなって、その晩、吐いたりする。

ともかく日本人は突き詰めるのが得意で、モノの本質から逸脱する傾向があるよ。

一昔前の家電製品だって、機能がたくさんありすぎて、どうやって使えばいいのかわからないとかさ。

こういうのって「こだわり」の一種。

わたしは常日頃から「こだわり」をなくせって人にも言うし、自分自身もなくすように努力してる。

今はこだわりがいい意味に捉えられてるけどさ。こだわりの逸品とか。いやいや、こだわりって悪い意味だから。

執着しなくていいことに執着すること。これがこだわりです。

だから、糖度を極限まで高める葡萄は、執着しなくていい糖度に執着した結果生まれた食べるのが辛いイビツな葡萄になる。

飲食店で「何某にこだわりました!」なんて言われたら大半の人はありがたがるけど、わたしは「オエッ」ってなる。そんなウザいもの、食べたくなーい!

こだわると人の念が入るからさ。キモいんだよね。もっと当たり障りなく、さらっとしていて、押し付けがましくないものがいいんだよ、本当は。それでいて品質はいいっていうね。

何気なくさらっと食べられて、普通においしいのがいい。これでもか!っていう自己主張の強い葡萄なんか嫌だね。

音楽の演奏もそうだと思うよ。

いい演奏って押し付けがましくない。自己主張が激しいっていう演奏は下手なんだよ。かと言って、何をしたいのかわからないすっからかんも困るんだけど。

ちなみにわたしが体感した最高の演奏って、晩年のリヒテル。

ともかくさ、こだわるって簡単なんだよ。これでもか、これでもかってどんどん盛ればいいから。まあ、昨今の美容師みたいなものかな。盛る髪型しかできないっていう。

サービスもそうだね。盛るサービスはウザいよ。スーパーに行ってもレジがいちいち丁寧すぎるとかさ。そこまで丁寧にしなくていいから、早くしろよって。あと、釣り銭渡されるとき、恐縮しすぎててキモいんだよね。

「してます」感っていうかな、そういうの、いまの日本は多いよね。

電話対応も過剰に挨拶が多すぎて、何が言いたいのかよくわかんないし。

パリの星付きレストランなんかのサービスは最高だよ。空気みたいなサービス。いるかいないかわかんないのに、欲しい時は頼まなくてもサッと察して出てくる。

「湯加減、いかがでしょうか?」みたいにいちいち訊くのって、下手なサービスなんだよなぁ。

そんな鬱陶しいサービスだったら、中国の場末の料理店みたいに雑すぎるほうがいい。みんな下品だから気になんないっていうね。でも今は中国は都市部はオシャンティになっちゃったから、そんな雑じゃないよ。

まあ、日本っていうのはこだわりすぎてモノの本質を失うアホなところがあるよね。

だから、「おもてなし」なんて言葉はわたしは嫌いだなぁ。

だってさ、おもてなしって言った段階で、おもてなしにならないから。

わざわざ言うもんじゃないよ、おもてなしなんて。

気持ち悪い自己満で、甘すぎる葡萄と同じかなぁ。

わたしは普通の葡萄を安い値段でサラッとたくさん食べたいよ。

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