結月でございます。
思えば、着物の結美堂を立ち上げた当初はまず着付けを教えること、そしてオリジナルの着物をオーダーメイドできるって事業をメインに考えていました。
その頃は、突然着物をやりたい!と至上命令が天から降りて来たようなときで、でも着物のことは何もわからず、とにかく京都の工房に電話をかけまくったことから始まりました。
当時でさえ、すでに着物業界は落ち目で、京都の職人さんたちからは、
「若いのに先のない呉服なんてやらんほうがええ」
と言われ、まあ事実、十数年経ってその通りになっている呉服業界ですが、たったひとつ、応じてくれたところがあり、それが今日の夜中出発し、明日染めの現場を見に行くところです。
今回は附下と色無地をオーダーで誂えてくれた人たちを連れて行き、自分が着る着物が染め上がるのをガン見できるという企画です。
今まで色無地はたくさん染めてきましたが、現場を見せるのは初めてで、しかも附下もあるのでかなり楽しめると思います。
染まっていくところを見ておけば、その着物へん愛着は数十倍になるでしょうし、
「正直、いつまで着物文化ってあんの?」
と、カウントダウンに入っている状態の中で、日本にこうした文化があったってことをリアルに見ておくといいと思ったからです。
日が変わった頃にわたしは愛車で東京に着き、次々とメンバーをピックアップして高速を走って京都まで。
京都に着いたらそのまま工房を訪れ、染めを見学。
そのあとは、広隆寺で弥勒菩薩を見に行く。これはわたしの超絶オススメのもので、これほど美しい仏像はないと思う。ぜひ見ておいたほうがいい。
そのあとはテキトーに観光し、どこかで宴。
わたしはお酒をブワッと飲んで、その翌日の運転のために寝るよ。
とまあ、ざっくりとそんな感じで、自分の着物が染まるところを見ることができる企画は、オーダーさえもらえればこれからも続けて行くつもりです。
とにかく、価値あるものを持っておけ!というのが結美堂理念なので、着物そのものの価値だけでなく、その体験も価値あるものにしたいと思います。
どうぞオーダーをしたい方は、結美堂までご連絡ください。