結月でございます。
あと2週間ほどで栃木に移転し、栃木生活になるわたしは人に会うと、
「栃木が似合わない」
って言われ、そりゃ、アタシはずっと都会で暮らしてきたし、都会的なことを仕事にしてきたし、都会的な遊びをしていたから、栃木ってキャラが違いすぎて似合わないのは納得です。だって、自分でも似合わないって思ってるんだから。
その証拠に栃木某所で鯉釣りをしているとやってくる漁業組合のオッサンがいて、糸を垂らしているわたしに初めて会った時、
「あんた、こっちの人じゃないべ? だって顔が垢抜けとるもん」(栃木弁で)
と言われ、確かにそのオッサンの顔なんてバリバリ田舎の顔で洗練された形跡がないし、漁業組合の人でなくてもスーパーに行って一般的な地元の人たちの顔を見ても田舎って感じがする。
とまあ、栃木に住んだからと言って、栃木の顔になるとは思えないし、東京にも仕事で来るし、垢抜けた顔は維持できると思う。
しかし、人間は顔が変わるもので、子供だって付き合う友達が悪ければ悪い顔になるし、ヤバい新興宗教に入信したらヤバい顔つきになる。通魔殺人鬼なんて明らかに憑依された顔になるしね。
あとは夫婦は顔が似てくるというのは本当で、衣食住を一緒にすると顔が似てくる。
わたしは猫三匹と暮らしていて、猫に顔が似てきたとも思うし、猫がわたしに似てきたのかもしれない。
愛娘シャンシャンとは今のところ週一でしか会ってないのに、中国でも日本でもシャンシャンを見る人は異口同音にわたしにそっくりと言う。
確かに生まれた数ヶ月くらいから、わたしの生後数ヶ月のときと顔が酷似していて、古い写真を見て笑ってしまったが、2歳になろうとする今もやっぱり似ていて、おまけに行動まで似ていて、態度まで似ている。
顔に関しては不思議なことがたくさんあるけれど、とにかくわたしは栃木に住んでも栃木人の顔にはならないと思うよ。
さて、そんなわたしは今日も夜のレッスンが終わったら猫たちに2日分のご飯をあげ、猫トイレを掃除して栃木に向かう。
愛娘シャンシャンは保育園で手足口病をうつされたみたいで、軽症ではあっても手と足にブツブツが出ているらしい。
メルセデスの2.5リッターV型6気筒エンジンをぶっ飛ばして日光街道最速の走りでシャンシャンのところに急ごうと思ったら、元気は元気みたいでそんなに急がなくても大丈夫とのこと。
手足口病は特効薬がなく、1週間ほどで勝手に治るのを待つしかないらしい。
とまあ、保育園に入ってから風邪を移され高熱が出たから東京から高速で栃木へ向かったりでいろいろあったものの、クリスマスが終わるとわたしが栃木でずっと一緒だから心配は軽減。その代わり初めての土地でわたしは実質無職になるわけで、起業したときのようにまたゼロから始めるんだなってことで。
とはいえ、結美堂もそのまま残るし、代表取締役の名目もあるから厳密には無職じゃないんだろうけど、やっぱりゼロからだなという気持ち。
しかし、そういうリセットもいいかと思っていて、今までずっとやってきたことをやめるわけじゃないけど、リセットのおかげで新しいことができるかもしれない。
ところでこのインタビュー、すごく良かったです。
ヒロシは現在、キャンプ動画を配信するユーチューバーになっていて、わたしも何度か見たことがある。
このインタビューで、
ホストクラブで働いてた4年間は本当に無駄でした。大学時代も無駄だったと思うけど、それ以上でした。僕は『苦労は金をもらってもするな』と思います。
というのが印象的で、わたしも苦労は無駄だということに同じ思いです。
苦労は時として、自慢の材料になることが多く、自分がどれだけ苦労したかしみじみと語る人間はいる。
しかし、得てしてそういう苦労は無駄であることがほとんどで、その苦労から何かが発展したりすることはなく、無駄な時間で終わってしまう。
いい結果が出たり、発展をする苦労は苦労と言わない。そういう話でなく、例えばブラック企業でサービス残業を続けている苦労は無駄でしかないです。
わたしも今になってあの頃は無駄だったなって思うことが多々ある。
ヒロシのように大学も無駄だったと思う。文学部なんて、大学に行かなくても読める本を読んでいるだけで、それが社会に役立つことも、自分の生活力になることもほとんどない。
大学に行っていた時間を返してもらえるなら、今もっとおもしろいことができるのにね。
ついでに高校も無駄だった。
警備員で真夜中に仕事したことも、渋谷の百貨店で肉体労働をしていたこともすべて無駄な苦労でしかなく、あの年齢のときはもっと役立つことに時間を費やすべきだったと思う。
唯一、苦労が無駄でないというなら、それらが無駄だったと認識することによって、今後、無駄は絶対にしない!と固く誓える材料になるという程度。
とにかく、苦労なんてする時間があったら、勉強することに時間を使ったり、もっと金になることをやった方がいい。
なので、東京オリンピックでボランティアをやりたいとか、アホだと思うよ。
日本は苦労賛美なところがあるから、勘違いしている人が多いだけで、本当は苦労なんてしないまま結果を効率的に出すのがいいんです。
苦労話なんて他人が聞いたら退屈でしかないし、苦労話をする自分の時間ももったいない。
必要な苦労は苦労とは呼ばず、努力という。
努力はしてもいいけど、苦労はするな。
というわけで、栃木に行くことでゼロにリセットされ、努力しながら新しい世界を築いていこうと思っております。