結月です。
ジュリーが観客が少ないからという理由で公演を当日に取りやめてしまったらしい。
これって、いろんな意見があると思うんだけど、わたしはジュリーの気持ちもわかるし、でも公演はやったほうがよかったっていう見方もわかるのよね。
ジュリーの立場に立てば、やっぱりお客さんが入ってなくて、大きな空席が目立つとどうしてもやる気が出なくて、気合いが入らない。そうすると、自分の世界を築き上げることはできないんだから、それならやらないほうがいいっていう美意識ね。
空席を見ないようにして、無理に自分を奮い立たせても結局は理想とする世界にならないのだから、そんなことはやりたくないっていう芸術的な立場だよね。
一方、興業的にはもうチケットを買ったお客さんがいて、現場に足を運んでいるのだったら、いくら客が少なくてもチケットを買ってくれたひとのために歌うべきっていうのも理に適ってる。
こういう仕事をやるとわかるけど、チケットを買ってもらうのが一番、一番、一番、何よりもまして嬉しいことだから。
でも、ジュリーとしては多分、客席がスカスカだと本当に最高なステージを築き上げられないから、チケットを買ってくれたお客さんのことを心底愛していても、愛しているからこそ、いまいちなステージは見せたくはないっていう気持ちがある。
本当は契約がどうこうとか、そんなことはどーでもいい話で、満席のステージで思い切り歌って、最高に盛り上がって、チケットを買ってくれたひとすべてのひとに感動を与えたいってことが大事だから。
ところが現実って厳しい。
スマホ時代になって隙間の時間が簡単に埋まるようになってから、より一層、ライブのようなものはお客さんが入りにくくなっている。
内容がいいとか、公演の品質がいいとか関係なく、どんなにいいものでも客は入らない。
コンサートっていうのは、お客さんがあってのもので、お客さんが共感することによって音楽は成立する。だから、客のいないステージっていうのは、音楽にならないんですよね。
しかし、コンサートをするには企画を立ち上げて、チケットを販売してみないとどれくらいの客が入るかわからない。そう。やってみないとわからない。おおよその目処はついてもやっぱりわからない。
そして、やってみて、
「これはヤバいぞ…」
ってことになる。
そんな厳しい時代だから、事務所やプロモーター、イベンターがそれぞれの仕事をこなしていればいいってわけにもいかず、とにかく出演者も含めて本気の本気で営業をしまくるしかない。
それでも満席になるかわからない。
基本的に出演者は本番のステージのことだけ考えていればよく、最高のパフォーマンスを成し遂げることに専念すればいい。そして、プロモーターが集客をする。
でもね、もうプロモーターだけの力じゃ、客が入らない時代なんですよ。
出演者も自ら宣伝しないと、自分が食っていけない時代なんです。
そういうところではジュリーがどこまで自分のコンサートの集客をしたのかはわからない。
イベンターの話が9000人だったのに実際は7000人だったことに腹を立てたってことは、自らの集客はしていないと思う。まあ、往年のスターがそれをできることはないんだけどね。
AKBの握手会なんて、そんな時代の画期的アイデアなんですよ。
演者にも体張って営業させて、集客するんだから、秋元康ってひとは、本当に天才です。
わたしの場合はクラシック音楽で、そもそも集客が難しいジャンルなわけだけど、クラシックを聴く世代が高齢化して、若い層へのアプローチを怠ってきたせいもあり、クラシックはジリ貧です。
それでもプロオーケストラは補助金をもらったり、援助をしてもらうことでなんとか首の皮一枚状態で存続していますが、チケット収入だけでやろうとするなら、もうとっくに日本の全プロオーケストラは倒産してます。
まあ、合併して関東圏で多くて三つ、関西で一つあれば十分なんじゃないでしょうか。正直、要らないオーケストラが多すぎます。
演奏者は経営をやったことがない夢見心地なひとばかりなので、こんなことを言うと嫌われそうですが、自分たちの給料がどれだけ切迫した状況の中で捻出されているかは知っておくべきでしょう。
だから、自分のやりたい音楽ばかりやって、たとえ客が入らないコンサートでもとりあえず契約上のギャラがもらえるってことは恵まれすぎなんです。
本当はもっと演奏者が積極的にプロモートしなければなりません。もっと貪欲になって、一枚でも多くのチケットを買ってもらえるように汗だくにならないと将来はないです。
とは言っても、演奏者はそういうことを知らずに育ったひとばかりだから、お尻に火がついても、きっと的外れな宣伝しかしないでしょう。
的外れなのは、オーケストラの事務局も同じですが… やっていることが古すぎて、新規のファンなんて増えるはずもないです。
とまあ、そんな状況の中でコンサートを主催するというのは命がけになるわけで、主催者としてはジュリーみたいに当日にドタキャンされると首を吊りたくなるでしょう。
ですから、ジュリーもクラシック奏者と同じように経営的なことに無知で、自分の芸術性にこだわりました。
コンサートをやろう!っていうのは簡単なんです。いいよね、いいよね!って盛り上がるのも気持ちいい。
でもね、現実は集客すること、チケットを買ってもらうことが難しいんです。
お客さんに来てもらうことがメインであって、コンサートの内容はその次なのが正しい考え方です。
それをみんな、反対に考えてる。
これはほとんどすべての事業で言えることじゃないでしょうか。
家電製品だって、開発するのは難しいけど売ることに比べたら簡単で、かつ楽しいんですよ。
料理を上手に作れるなんて簡単なんです。料理を勉強して、練習すれば上手くなります。でも、それをレストランとしてオープンしてお客さんに来てもらってお金を払って食べてもらうようにすることが難しいんです。
女子チーズだって同じなんですよね。こんなチーズがあったらいいな!とかチーズのアイデアを出したりするのは夢見るのと同じで簡単なんです。でもそれをいかに多くのひとに知ってもらって、買ってもらうことを現実にすることが殊更、難しいんですよ。だから、サロンではそんなキツいことばかり言ってますよ。大事な論点はここだって。その難しさを克服してやっと成功であり、喜びであるんだって。
でも、やっぱりジュリーはコンサートはやるべきだったんだと思います。
自分の芸術性も大事だけど、チケットを買って会場まで来てくれたひとのためにね。
本当に興行をやるとわかりますけど、チケットを買ってもらえることが一番、嬉しいんだから。
たった一枚の申し込みでも本当に嬉しい。抱きつきたくなるほど嬉しい。
逆にキャンセルって、殺したくなるほど腹が立つ。申し込んどいて、旅行の予定が入ったからキャンセルでとか、ああ、そう、旅行の方が大事ってわけね!みたいに強烈に不機嫌になります。
病気になったんで来られませんとかもね。松葉杖ついてでも来い!這ってでも来い!って思いますもん。
ひどいでしょうけど、それくらい一生懸命で命がけだから、こっちは。旅行とコンサートを天秤にかけているような生き方してないから。
でもね、お客さんってそんなもんなんですよ。
それは仕方ないんです。
だからこそ、ちゃんとチケットを買って会場まで来てくれたひとのためには、それがたとえたった一人であろうとも歌わなきゃならないです。
空席があるからどうとかっていう自分のプライドよりも、こんな難しい時代にチケット買ってくれたひとのためにコンサートはすべきですよ。
そして、自分のブランド力が落ちて、集客力がなくなってきたのなら、なりふり構わず自分も営業すべきです。
さて、そんな過酷なコンサートは今のところ、わたしはやる予定がありません。まだやる気がないんです。
でも、ずっと前からネットを駆使した今まで誰もやってないようなプロモート方法は考えていて、それを本気でやるくらいに気持ちが高まったらやるかもしれません。
とはいえ、愛娘がまだ2歳になってない年頃で、自分の主催のコンサートに愛娘が来れないのは納得できないから、未就学児童でなくなる頃にやるかもです。
でもまだまだ。
ああいうのは火山が噴火する直前くらいまで高まらないとできませんから。今は休火山やってます。
今はコンサートなんかよりも女子チーズ第2期を受付中です。締め切りを諸事情で延長しましたので、今月の22日まで購入予約受付です。
ハーゲンダッツにも卸している北海道の牧場でひとつひとつ手作りで仕上げられた本物のナチュラルチーズ。
今日は仕込みに失敗したと牧場から連絡が来ましたが、失敗するくらい手作業で、作るのが難しく、一生懸命作ったチーズです。
コンサートのチケットの申し込みがあったときは、抱きしめたくなるくらい嬉しいのと同様に、今は女子チーズの申し込みがあったとき、抱きしめたくなるくらいそのお客さんのことが好きです。
でも、まだまだ認知度が低くて、女子チーズはあまりにもニッチです。この販売量では、多くのひとの食卓をハッピーにはできません。
是非とも、女子チーズを食べたことがある方は、記事のシェア、リツイート、口コミなどなどお願いします。そのおいしさを広めてくだされば抱きしめたくなります。
チーズは以下のサイトからお申し込みできます。
以上、CMでした!