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チャイコフスキーで踊る2歳児

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結月でございます。

昨晩、まもなく3歳になる愛娘とアンパンマンのDVDを見終わると、チャイコフスキーのバイオリン協奏曲をテレビでやっていた。

「あ、樫本大進じゃん」

と、ソファで愛娘をお腹に乗せながら見ていて、第3楽章。

すると2歳児はそのリズミカルなバイオリンにエキサイトし、ソファから下りると手を叩きながら踊りまくる。さらに、

「ゲラゲラゲラゲラ〜」

と、笑いながら部屋中を走りながら踊る。

「おんがく、たのしい〜」

なんて叫んで踊る。

でもさ、音楽聴いて、エキサイトして踊るって、音楽の原点だと思うのよね。チャイコのバイオリン協奏曲の最終楽章は特にそんなだし、中身はないけど聴いてて楽しいみたいな。あれをコンサートホールでしんみりと聴くなんて間違ってる。

第2楽章まではちゃんと聴いて、あとは踊ろう。

と、今更チャイコの協奏曲なんてなんとも思わないスレたアタシだけど、2歳児の反応がおもしろかった。

しかし、バイオリン協奏曲で興奮するなんて、やっぱ血ってあるものだねぇ。

さて、樫本大進の演奏は実はあまりまともに見たことなかったんだけど、なんかすごく優等生って感じだね。

2歳児はエキサイトしてたのと対照的に、わたしはそれほどエキサイトしなかったよ。

わたしは音楽を観客的でなく、プロデューサー的な目で見てしまう。だから客観的なわけ。

ちなみにプレイヤーだったら、音楽仲間的な視点で見ちゃうよね。

樫本大進の印象としては、とても抑制が利く奏者だということ。だからコンサートマスターができるのかもしれない。

彼はソリスト的だと言える反面、ソリストではない気もする。

だから、オーケストラからはみ出すってことがなくて、全体に上手に収まってる。となると、やっぱりコンマス的なのかな。

それでいて演奏はとても上手。頭も良さそう。

あれはね、自動車でいうと、レクサスなんだよ。すごく上質で、すごくよくできていて、高級でハイソでさ。ソツがなくてね。

ソリスト以外は何もできないっていう正真正銘のソリストタイプではない。

レクサスなんだよ。ポルシェでもフェラーリでもなくて、レクサス。

ちょっと古いけど、ハイフェッツなんてさ、F1だもんね。公道なんて走れない。サーキット仕様だもん。

そう。ソリストであるか、ソリスト的であるか、ソリストでないかは、公道を走るのか、サーキット仕様なのかっていう段階的差なのかもしれない。

バイオリニストじゃないけど、わたしが大好きなピアニスト、ユジャ・ワンとなると、F1のフェラーリどころか、それを自分でカスタマイズした改造車って感じだからさ。あれはすごいよ。

信じられないようなスピードでサーキットをぶっ飛ばして、命知らずな走行をするみたいな、それがユジャ・ワンだよ。

しびれちゃうよね。

たまんないよ。

どんな一流のオーケストラをバックにしても、そこに収まってないから。ソリストが突き出ちゃってね。

と、それがわたしの思うソリスト。

収まんないんだよ。クレイジーなんだよ。何するかわかんないんだよ。

そういう意味で、樫本大進の弾き方は生粋のソリストの才能ではなく、コンマスもできる才能なんだと思う。

はみ出すことはなく、安心して聞ける。何かをやらかす感じはない。でも上手い。あくまで公道仕様のレクサス。

という風にプロデューサー的には見たよ。

さて、そのあとは同じくチャイコフスキーの交響詩「マンフレッド」だった。そのままチェコフィルの演奏。

マンフレッドはなかなかの名演だと思った。

でも、チャイコフスキーであんなにエキサイトしてしまうのだから、うちの愛娘はまだまだコンサートには連れていけない。小学校に入るまでは長いものだね。

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