結月でございます。
栃木に来てから初体験なことがたくさんある。それは住宅地に住んでいると言っても基本的に田舎であり、スペックが都会人なわたしとしては田舎の生活ということ自体が初めて。
熊本も田舎だったけど、都市規模としてはその中心は宇都宮よりは大きいくらいだろうし、一応繁華街もあったしね。
それと比べると、やはり今のところは人生史上初の田舎ということになる。
さらに初めてなのは一戸建てに住むことであり、庭があるなんてこともお初。庭なんて正直要らないし、ガーデニングの趣味もない。
まあ、庭がないと隣の家とくっつき過ぎて、それは嫌だなという程度。
スペック都会人のわたしは土を掘り起こしたり、草に触れたり、そういうの、勘弁してほしいわけよ。ところが庭があるせいで勘弁してほしいことをやらなければならない。
それは草むしりであり、庭があるとこんなにも雑草が生えるとはまったく知らなかった。砂利や芝生があるといいのだろうけど、前の住民がガーデニングが趣味だったのか、土がホクホクの栄養たっぷりっぽく、雑草がよく生える。
最初は面倒だから放っておけばいいと思っていたものの、それが散髪してない国立大学の貧乏学生みたいな感じになって鬱陶しくなってきた。
とりあえず、ウザいところを100円ショップで買った草刈り鎌で刈り始める。
しかし、これは超絶面倒だし、ダンゴムシとかカメムシとかも出てくるし、もう発狂したくなる。
草を刈ると草の青臭さが臭うし、刈り取る草もたちまちゴミ袋いっぱいになる。草が腕に触れるのも気持ち悪い。
おそらく2坪ほどしか作業をしてないのにうんざり感が漂ってきて、
「あー もういい加減にしろよ!」
とはいえ、刈り取った部分はスッキリして気持ちがいいのだけれど、雑草とはこんなにも早く生えるものなのか。
よく雑草のようにとその生命力や努力を形容する人がいる。いやいや、こんな雑草みたいな人間、ウザすぎて付き合いたくないよ。
半端に広い庭のせいで、雑草処理は全部やろうとすれば何日もかかる。草刈機があれば早いだろうけど、そんなものに金を使う気にもなれない。
しかし、毎朝、自転車でロードワークをしていると、道路の脇で「除草作業中」と書かれた看板を出して、業者のおっさんたちが草刈機を轟かせていたりする。
さらには近所の家も麦わら帽子をかぶって草刈りをしている人がいる。
なるほど、田舎は草刈りが大変だからスーパーに行けば、除草剤が山積みされていたのか。ニーズがそれだけあるものなのか。
東京のスーパーで入り口に除草剤が積んであるようなことはない。だからとても不思議だったのが、やっとその理由がわかった。
ともかく、屋内派のわたしには庭なんて要らないし、虫も見たくない。それなのに中国の田舎出身の家人がその庭にじゃがいもなんか植えやがって、だから田舎者は嫌なんだよ。だって、じゃがいもなんてスーパーで買ったほうが安いし、そもそもそんなに食べないし。
なんでそんなじゃがいもにスペック都会人のわたしが水なんてやらなきゃいけないんだろうね。